閑話 風雲! 女神城!~拾壱~
アリサ「いやはや(^_^;) 十一日目よ?(^-^) まだ続くんだ?(・о・)」
ネハグラ「もう少しかかりそうですね?(;´д`)」
ジャデーク「おそらく作者も後悔してる頃でしょう……┐(´~`;)┌」
ナターシャ「ああ、終わらないーっ!ヾ(;゜;Д;゜;)ノ゛ って焦ってますね(_ _)」
ファネルリア「この拾壱が投稿された時点でまだ拾伍を執筆中ですものね(-_-;)」
シャフィー「うわぁ!?(゜Д゜;) それじゃ追い付いちゃうんじゃない!?(゜ω゜;)」
ネーミャ「相当焦ってるとみたよ( ̄0 ̄;)」
アリサ「うむ(_ _) まさにその通りでね( ̄▽ ̄;) 「最悪お待ちいただくかもしれませんo(T◇T o)」って言ってた(*゜∀゜)=3」
ネハグラ「その時はどうか温かく見守って頂けることを祈りましょう(‐人‐)」
ジャデーク「本当に申し訳ございませんm(_ _)m」
────────────────────────────
【脱落者達】~それぞれに思うこと~
────────────────────────────
「うえぇーっ!? ちょっと待てYo!? カレンとは同じレウィリ城の攻略組だったから、わかってたけど。バロードとオルファも駄目だったのぉーっ!?」
「はい。残念ながら……」「あはは~ごめ~ん陛下!」
「あっちゃ~! 私もこの愚帝も落とされたから何にも言えないけど……」
応援席で合流した、各妹達の城の攻略脱落メンバー。その中で『帝国組』が騒いでいた。
ルヴィアスが合流した、バロードくんとオルファちゃんを見て大声挙げて嘆き出したのだ。一体何事なんだべね?
「おぉぅ……『帝国組』全滅かぁ~? まぁ、ゲームだし、そんなに影響なんてでないだろうけど、『セリアベール』に先んじられちゃうな?」
「大丈夫じゃないの~? ゼオンさんも脱落してるしさ?」
「エミルさんも脱落したし……」
「でも残ったアイギスさん、バルドさん、レイリーアさん、ミストさんは『セリアベール』側でしょう?」
……なーんの話をしてんのかと思えば。「先んじる~」だのなんだのと……ちょいとアリサさんが注意してやりましょうね?
「これ! あんた達? 私や『聖域』を出汁に政治的に優位に立とうだとか。浅ましいわよ!?」
「はわわっ!? あ、アリサ様!」「ご、ごめんなさい!」
「済みません!」
「うぅ、申し訳ありません、ですが『聖域』の世界に与える影響力はとても大きいものですし……」
ふむ~ん? やっぱりそう言う事か。駄目よダーメ!
「あのねぇ、もしも『帝国』だろうと、『セリアベール』だろうと私達を直接でも間接的にでも政治に巻き込むならただじゃおかないわよ?」
「ははは! まったくそんな危ねぇ事考えてたのかルヴィアス?」
「いけませんよ? 『聖域』……ひいては、アリサ様達とは打算なく付き合う朋友としての関係が一番望ましい形なんですから?」
「うっ! いやぁ~うん。そうなんだよねぇ~? そうだよねぇ? あーっ!! いかんいかん! もう長すぎる皇帝生活のせいで、真っ先に政治と絡めちゃうんだよ!」
ちょーっと脅かして、釘を刺してやると、騒ぎを聞き付けたのか、ゼオンとエミルくんがやって来た。どうやらルヴィアス達はもう大分長い間皇帝とその側近として生きてきたせいで、まるで職業病のように、政治的有利不利を真っ先に考えてしまうのだそうだ。
「はぁ~ホント駄目ねこんなんじゃ? もういっそのこと後継に任せて私達も『聖域』に移住しましょうか?」
「だなぁ~俺もルォンに任せようかな?」
「ふむ。老兵は死なず、ただ去るのみ。ですかねぇ?」
「いいかもね? 魔王問題片付けて本気で検討しようか?」
うむ。彼等は妖精の血も混じっているから見た目より遥かに長生きなのだ、しかしそれでは国の体制が変化するのにも相当の時間がかかる。長寿の種族が一ヶ所に集まると、自然と閉鎖的で排他的になると言うのは、ゼルワとサーサの故郷の話からも容易に想像がつく。
ならばいっそのこと自分達は政治から退き、後継の者達に任せて見るか? という、彼等の考えは正しいのではないだろうか? もしも後継の者達が誤った道を進もうとするなら、止めてやれる立場に落ち着くのはどうだろう? なんて言うのそう言うのって、相談役とか?
「何辛気くせぇ話してんだぁ? ゼオン達は?」
「そうですよ陛下? 今は楽しい宴です。小難しい事など持ち込んではいけませんわ♪」
あれま? こりゃ珍しい組み合わせじゃないの? セラちゃんとセレスティーナ様が一緒だなんて。
「うふふ♪ セラさんにバルドさんの活躍ぶりはどうだったか教えてくれ! と、せがまれまして♪」
「あぁーっ! セレス! それ内緒だって言ったろーっ!?」
もーっ! って目を><の字にして怒るセラちゃんに、ニコニコ微笑んでごめんなさい♪ ってするセレスティーナ様だ。ふふふ、なんだか身長差のせいで親子みたいに見えちゃうね♪
「あはは♪ それなら私もアイギスの活躍聞いて来ようかな? って、わけだから。あんた達も純粋にお祭りを楽しんでよね? 変な考えしてると楽しめないわよ~ん?」
は、はぁ~い……って、ちょっとしょぼんとした『帝国組』の返事を背中で聞いて、手をヒラヒラさせて応えた。
はい。なんだか前置きが長くなっちゃったけども。みなさんこんにちは♪ 再びアリサさんが『風雲! 女神城!』の様子をお伝えしていくね♪
今は妹達の城が三つとも攻略されて、クリアしたメンバーが合流して、次のゲームに進む前のインターバル。みんな思い思いに集まり、それぞれの城でのゲームはどうだったとか、感想を言い合ったり、ユニとアリアが作ったお菓子等を食べて、楽しい時間を過ごしている。
「んじゃ、『白銀』で残ってんのってアイギスとレイリーアの二人か?」
「そうじゃな。奇しくも前回と同じ構図となったのぅ?」
「うぅ~楽しかったですけど、やっぱり悔しいですねぇ~」
「ふふ、僕は楽しかったですけどね? でも、やっぱりレイリーアは凄いなぁ」
あむちょあむあむ、モグモグ、グビグビぷっはぁー♪ そんな中、私は食べて食べて飲んでる『白銀』のゼルワとサーサにドガとラグナースの様子をチラ見する。そうだね? 考えてみれば前回もアイギスとレイリーアが残ったっけ。レイリーアは『モコプーキャッチ』でヘロヘロだったけど、モコプーに助けられたってとこもあったんだよラグナース?
「はぁ~私達も悔しいわねデュアード? 『黒狼』で残ったのはバルドとミストの二人よ?」
「……ん。そう、だな、元気……出せ。シェリー」
「そうですよ~♪ あの二人はワタシ達の希望です! いっぱい応援しましょ?」
「ミストのヤツすげぇなぁ~あぁーっ! くそっ! 俺もあんなミスしなきゃ今頃あっちにいたかもしれねぇのに!」
はぁ~ってため息ついて落ち込むシェリーに、ホットミルクを差し出して、少ない言葉で励ますデュアードくんと、いっぱいの笑顔のミュンルーカ。そしてオレンジジュース片手にフライドポテトを食べるブレイドくんがなんかやらかしたのか、自分の失敗を悔しがっている。何をやっちまったのかねチミは? まぁ、気になるけど後で記録された映像を見ればいいや。
────────────────────────────
【とっても悪役です】~どうしてくれようか?~
────────────────────────────
「僕達で残ったのはモモだけなのかい?」
「そうだよ~? うーっ! モコプーちゃんめぇ~このあたしを突っつきまくってぇ~!」
「おーよしよし。いたかったわねー?」
「う~ん、一人でも残ったと喜ぶべきか、一人しか残れなかったと嘆くべきなのか……」
一方こちらは『猫兎』達だ。先に脱落していたレジーナとネネだけど、戻ってきたミミとニャモの姿を見て、レジーナが驚いた。
ミミはフォレア城の『モコプーキャッチ』で手痛い突っつき攻撃を受けプリプリとご機嫌ナナメ。そんな彼女をセリフ棒読みで慰めてる? のはニャモ。そのニャモもはぁ~ってため息ついてるところを見るに、悔しいのか、それとも実力を出しきれず不完全燃焼なのか、なんかやるせない表情だねぇ? そして顎に手をあてて耳をピクンピクンと小刻みに動かして、う~んって唸るのがネネ。
ふーむ。やっぱり参加者全員を満足させるってのは難しいもんだねぇ? 特に必ず勝敗がわけられてしまうゲームともなれば尚更なのかもしれない。勝てれば嬉しいだろうけど、負けちゃったらやっぱり悔しいもんね? しかも持ち味を活かせずにだったらより悔しい。
「せめて、次こそは! とか思えるようなのがあればいいのかねぇ~?」
この辺りは前世でも管轄外だったのでさっぱりわからんわ。色んな企画を出してはイベントしてる人達ってマジに凄いよ。
「ん~! まぁまぁ楽しかったわね! 久し振りに体をあんなに動かしたし!」
「ですよね! あんなに激しい運動したのなんて、クエストで魔物に追っかけられた時に全力疾走した以来かなぁ~?」
「あー、あったわねぇ~ソンナコト……あれは~リールが間違えて巣を魔法で焼いちゃったから。ダヨネぇーっ!?」
「あ、あれは~若かったからさ~しょうがないじゃん?」
「あはは! そんなことしたら追いかけられてもしょうがないですよ!」
今度はシェラザード達だね。うん、シェラザードは伸びをしてニッコリ笑顔見せてるとこを見る以上本当に楽しかったみたいだ。まぁ、普段家にこもってゲームしてるか編み物してるかだから動かないっちゃ動かないよね? あぁ~そうだ、菜園作ってあげなきゃいけないんだったね。忙しくて後回しにしてたんだった。
んで、リールは余計な事言ってフォーネに凄まれてる。なんでも昔に間違えて魔物の巣を魔法で焼いちゃったんだって? そりゃカインが笑ってるよーに追っかけられても文句言えんわね? うむ。若さゆえに過ちってのは誰しも認めたくないものだよねぇ。
「──じゃあ、合わせて九人なのね?」
「はい。中でも前回の覇者レイリーアさん。その仲間のアイギスさんに、初参加ながらポコ様。『黒竜』のゆかりさん、『黒狼』のバルドさん、ミストちゃん……他にも油断ならぬ面々が揃っております」
「ふむ。それだけ選び抜かれた勇士達でありますな……相手にとって不足なし!」
……なにやってんだこやつらは?
「うふふ♪ 楽しみですわねティリア様? その九人のうち何人が私達の前に立つのかしら?」
「ふふふ、あはは! さぁ、宴はまだまだこれからよ!?」
アーハッハッハ♪
「はいはい。お馬鹿な妹達とそのお伴衆にはおやつなんていらないわね? はい。アルナ、ヴィクトリア。ラングドシャクッキー作ってきたわ、食べてみて?」
「わぁー♪ ありがとうお母さん♪」
「ありがとうアリサさん! もぅティリア達の悪ふざけが興に乗っちゃってるみたいで、少し疲れていたのよ……」
脱落したみんなの様子を見て回った後に、アルナとヴィクトリアにおやつでも~って思って、ティリア達のいるこの来賓席に来たんだけど……この妹。すっかり悪役を楽しみまくっておりますわ。
入り口に執事服着せたガウスとムラーヴェを待機させて、水菜が報告係? バルガスとティターニアは側近? みたいなポジションらしい。しかも、持ってきたラングドシャクッキーをアルナとヴィクトリアに渡す私を見て……
「ほぅ? これは姫。我等に貢ぎ物とは気が利くではないか。その献身褒めてつかわす。さぁ、持って参れ」
続ける気満々の妹だ。ふむ、さてどうしてくれようかしらねこの子? そのふんぞり返って座ってるソファーごと、何処ぞに吹っ飛ばしてやろうかしらん? いんや~ここは敢えてネチネチと責め立ててくれようか?
────────────────────────────
【チクチク】~突っつきます♪~
────────────────────────────
「うふふ♪ 女神様に置かれましてはご機嫌麗しゅう御座います。大変申し訳ありませんが、こちらは失敗作で御座いますの。とても高貴で崇高な女神様のお口になさる代物では御座いませんわ」
「あ、あら? そ、そうなのね? では至急私に合う食事を用意致せ?」
「それも叶いませんわ。『四神』の皆様が、たぁぁいへんっっお腹を空かせておりまして、食材をすべてお召しになってしまいましたの……困りましたわねぇ~どうして彼の皆様方の食事がご用意されていなかったのでしょうか?」
乗ってあげましょ♪ そしてチクチクネチネチとあんたらの段取りの悪さを指摘してやるわ♪
「ぷっ♪ クスクス!」「だ、駄目よアルナ。もうちょっと我慢しましょ?」
後ろでそんな茶番を見てるアルナとヴィクトリアのひそひそ話が聞こえてくるね。まぁ、ティリアの事だからもう少し突っついてやれば、ボロを出すだろうから、待っててね?
「くっ……そ、それは、ここ、困ったものだな?」
「はい。しかも『四神』様達の食欲はとても旺盛で、私と妹で作っても作っても、とてもその勢いに間に合いませんで、這這の体で女神様にお食事を、と思い、お作りした物も……疲れで手元が狂ってしまって、失敗作となってしまいましたわ」
「うっぐ……」
ほーら? 顔がめっちゃひきつってきてる。そろそろとどめかなぁ~?
「ああ、申し訳ありません。偉大にして崇高な女神様! どうして『四神』様達はあんなにお腹を空かせていたのかしら!? あの御方達がしっかりと食事をされていればこのような事にはなりませんでしたのに!」
「うぅぅ~!! わっ! 悪かったわよぉ~!? ごめんってばアリサ姉さん!」
ホレ見たことか。あっさりと化けの皮を剥がしおったわ!
「ティリア様ぁ~? もしかしてリリカさんに作らせていた料理って、私達の分だけだったんですかぁ~? 大地も爽矢も朱美もみんなお腹空かせてたって事ですか~!?」
「はぅっ!! あ、あのぉ~えっと……は、はぃ……」
おーおー。水菜もお怒りだぁ~! まったくこの妹め、自分達だけリリカさんに作ってもらってたんか~い!
「ったく。今回のイベントの責任者はティリアよね? あんたは代表としてしばらくご飯抜きね!」
「うそでしょーっ!? ウソ嘘うそぉーっ! うそだって言ってアリサ姉さん!?」
「だまらっしゃい! あんた達の段取りの悪さのせいで 私にユニ、アリアも『使用人部隊』もみんな休まずにずぅぅぅーっと料理してんのよ!?」
わぁぁ~ん! って泣きついてくるティリアにガーって叱る! まったく、私達がひーこら言いながら食材と格闘してる間、あんたは何してたってのよ!?
「ぷっ♪ あはは! お母さん。ティリアはずーっと悪の親玉ごっこを興じてましたよ?」
「ええ。それはもうノリノリでね? 付き合わされるこっちが疲れちゃったわよ」
──だ、そうよ? 何か申し開きはあるかしら~?
「あうぅーん……そんなぁ~」
「おいたわしやティリア様」「あの、我ももう演技はせずとも良いのですかな?」
ガックリと肩を落とすティリアに、わざとらしくヨヨヨってして見せるティターニア。あんたも結構ノリノリに見えたけどね? バルガスは大変だったでしょう? その顔には疲労が見て取れる。ホントお疲れ様。
「あら! アリサ姫 いらしておられたのですね?」
「おー、リリカさんお疲れ~ごめんね妹の悪ノリに付き合ってもらって? 実はこれこれ、そーいうわけだからさぁ……」
そんな時に、トレイに飲み物乗せてリリカさんがこの来賓席にやってきた。私がいることに少しだけ驚いた顔を見せたけど、orzしてるティリアの様子と私が事情を説明したことで何かと察してくれたようだ。
「うふふ♪ それでしたらアリサ様もここでごゆるりとおくつろぎ下さいませ。厨房は私が指揮をとりますから。ユニ様とアリア様もこちらに移動して頂きますね?」
「わぁ♪ ありがとうリリカさん!」
どうやらリリカさんもティリアに言われて悪役ごっこに付き合わされていたらしい、快く厨房の指揮を代わってくれるそうで、ユニとアリアもこの場に呼んでくれるそうだ。これで可愛い娘のアルナと、可愛い妹のユニ。可愛い相棒のアリアと一緒にいられるね♪
「嬉しいです♪ お母さんとお姉ちゃん達と一緒にポコの応援ができますね!」
「うんうん。悪~い主神様は私がやっつけたから、一緒にいようね~アルナ♪」
とてて~と、少しだけ小走りで側に来たアルナをぎゅってしての撫で撫で♪ お膝に乗せて母娘でのイチャイチャたーいむ!
「ふふ、アルナったらとろけそうなくらいにっこにこなんだから♪ ん~♪ このクッキー美味しい♥️」
ふはは! そんなこと言ってるヴィクトリアもラングドシャクッキー食べてにっこにこじゃないの?
「くすん……私も食べたいよぅ~」
……うん。ティリアはもう少し反省させておこう。
────────────────────────────
【超スーパーゴッデム!】~……団子じゃん?~
────────────────────────────
「レディィィース! アン~~ッドゥ! ジェェーントゥルゥメェェン!!
大変お待たせしたぁぁー! ただいま女神様方より準備が整ったとの一報が届きましたぁーっ!」
お? いよいよ次のゲームが始まるのかな? 会場に司会のエルフの声が響き渡る。観衆のみんなも、応援団達も「いよいよか?」と、期待してどでかいモニターに注視した。
「勇敢な戦士達に城を攻め立てられた三柱の女神達! このままで終わるものかと最後の抵抗に出たぁーっ! 見よっ!! 私達はまだ負けていない! 創世の三神、その力を一つとして不届きな挑戦者達を焼き払ってくれよう!!」
ウオオォォーッ!!! なんだなんだーっ!?
「姫君達を返してほしくば打ち勝って見せよ!! 超絶合体っ!! 『超スーパーゴッデム』ここに見参!!」
ドシュゥゥーッ! バシュューッ!! ゴオォーッ!!
「え~……」
なんだありゃ? いや、色々ツッコミどころが多すぎて、困惑の極みなんだけど、注目すべきは空から降ってきた三つの……団子?
「おいおいおい!? こりゃ一体全体何なんだぁ~!?」
「見てくださいゼオンさん! あの団子? が衝突しますよ!?」
その三つの団子? にはそれぞれに子供落書きみたいな顔が描かれていて、よく見ればアルティレーネ、レウィリリーネ、フォレアルーネの似顔絵だとわかる。その団子? 達が三つとも空中でぶつかるっ! ってエミルくんが叫ぶ!
ガシィッ! ガシィーンッ! ジャッキィィーンッ!!
「えぇぇーっ!? くっついたぞぉーっ!?」
「ば、爆発でもすんじゃねぇかと思ったぜ!? もう訳わかんねぇな!?」
叫ぶバロードくんとゼルワ! なんとその団子? は空中で合体し、まんま『-○○○―』の状態になったではないか!? あまりの事態にこの会場にいるみんながポカーンとした表情で、その空中に浮かぶ『-○○○―』を見上げる。しかし、その時だ。
《なーっはっはは!! 驚いたようだねみんな!? にゅふふ♪ うち等の城を攻略したくらいで勝ったと思うなよおぉぉ~!?》
《とくとご覧なさい! シャフィーちゃんとネーミャちゃんが一生懸命に描いてくれた私達の似顔絵を携えたこの『魔装巨人』をっ!!》
《ん♪ これぞあたし達の最終兵器! 『超スーパーゴッデム』!》
あの団子から妹達の声が聞こえて来たではないか!? え? 乗ってるのあんた達? というかあの団子を『魔装巨人』と抜かしよるか? あんた達は一回他の『魔装巨人』達に謝りなさい。
「なんと言うことだぁぁーっ!! ようやく三つの城を攻略し、姫君達を救い出す道が開けたと思った矢先! 三女神の逆襲が始まるぅぅーっ!! これぞネクストゲーム!! その名も『シューティンレイリーア』だぁぁーっ!!」
ウワアァァーッ!! レイリーアの名前が付けられたゲームかっ!? これは酷いぃぃーっ! レイリーア泣くぞこれぇーっ!?
「うぐ……ぬぬぬ……あ、いや……別に、泣きはしないけどさ……もうちょっと、カッコよくしてほしかったわぁ~」
「あ、うん。そう気を落とすなレイリーア?」
あ~あ。レイリーア結構自分の名前がついたゲームがどんなのかって楽しみにしてたのにね? かわいそうに、まさか団子を相手にするゲームになるとは思いもよらなかっただろう。ちょっと落ち込んでるレイリーアの肩にポンとアイギスが手を置いて気休めの言葉をかけてるのがまた、哀愁を誘うね。
「呆けてるところで悪いが、このゲームの概要とルールを説明するぞぉーっ!? みんな気をしっかり持ってちゃんとついて来てくれぇーっ!!」
「お、応!」「わけわかんねぇけど、しっかり応援しねぇとな!」
いや、ホントそれ。ゼオンとブレイドくんがなんとか我に返り、声をあげると、他のみんなも気付いたように彼等に続いて頷いた。とりあえずお帰りなさいとでも言っておこう。
「わー! もう始まってる? ってなにアレー!?」
「おぉ。お団子? が、でっかいお団子が浮いて、ます!」
「あ! お姉ちゃん達~こっちですよ~♪」
「ユニ~アリア~♪ おいでおいで~♪」
こっちもかわいこちゃん達が合流! うん。これで私もSAN値を保っていられそうだ! アルナは私の膝の上をユニに譲って隣に座り、ぎゅぅって腕に抱きついて甘えてくれるし、反対側にはアリアがそうしてくれる♪ お膝のユニは私の胸を枕にしておくつろぎ♪ ふはは。これぞハーレムよ!
「今から始まるところみたいだよ? どんなゲームかって説明と、ルールを教えてくれるみたい」
「あのでっかいお団子の中にアルティレーネ達がいるみたいです!」
「う~ん。女神様達の考えはユニには理解できないよぉ~」
「アリアも、です」
厨房をリリカさんに引き継いで来たユニ達は残念ながら、あの団子の登場シーンと合体シーンを見られなかったね。後で一緒に記録映像を見よう。
「大丈夫……あの姉妹の考えは私もわからないから……ホントなんなのアレ?」
そしてやや遠い目をするヴィクトリアだ。うん、ホントになんなんだろう? 「超」と「スーパー」って意味が重複してるんだけど? 更に「ゴッデム」ってなんぞ? もしかして『女神』と『魔装巨人』をかけてるのかね?
────────────────────────────
【ガルーダナンバーズ再び】~それぞれ性能があるみたい~
────────────────────────────
「このゲームはその名の通りの空中戦だぁぁーっ!! さぁーっ! 今ここに来たれ!! 『ガルーダナンバーズ』!!」
キラリーンッ!! シュゴォォォーッ!!
司会のエルフが叫んでその指で太陽を差すと、一瞬陽光が煌めき、何かが急降下してきた!
バサァーッ!! バサバサッ!!
《フハハハ!! 我等再び! 『ガルーダナンバーズ』ここに参上!》
《まだ出番があって嬉しい限り!》《見てるだけでも楽しいのですけどね?》
いやぁ~はしゃいでるなぁ~ゼーロにレイヴン、レイミーア? めっちゃ嬉しそうじゃんあんた達?
(頑張ってさっきの登場シーンを練習した甲斐がありましたぁ~♪)
《へへ! 俺っちも人になって参加するのもよかったんだけどな? やっぱこっちだわ!》
《俺は参加する側のが良かったかな? 見てるとウズウズしちまってよ!?》
《うふふ♪ 何はともあれ再びの出番です!》
《ああ、存分に楽しもうか!》
エスペル、さっきの急降下練習してたの? 確かに綺麗に列揃ってて、航空ショーみたいだったけど。そして翼、ウノ、ルロイヤ、ドゥエの『偵察部隊』達。あんた達は『人化の術』で人になれるからねぇ。挑戦者に回るか仕掛人側に回るか選べるのはいいところだね?
「今回のゲームの性質上、我は加われぬが。この登場だけでも一緒させてもらって嬉しいぞ!」
そいで最後はユナイト。ゲームに加われないってなんでだろ? 司会のエルフから説明あるのかな?
「では説明しよう! 生き残った挑戦者は各々、彼等! 『ガルーダナンバーズ』の背に乗り、あの団子……失礼! あの『超スーパーゴッデム』を撃墜しなくてはならないのだぁぁーっ!!」
えぇぇーっ!!? マジかぁぁーっ!?
あ~なるほど。これは『空戦ごっこ』の延長線みたいなゲームなのか。挑戦者と『ガルーダナンバーズ』が協力しあって巨大要塞を撃破するんだね?
《わはは! 例え『ガルーダナンバーズ』の力を借りようと!》
《私達の弾幕の前には無意味!》
《ふはは。哀れな挑戦者どもよー地に墜ちるがよいわー》
空中の団子から妹達の声が聞こえてくる。つまり、あの団子の弾幕を上手くかわして攻撃を仕掛ける必要があるのか。どうでもいいけどレウィリリーネだけセリフ棒読みだね?
「騎乗する各々の『ガルーダナンバーズ』には色々特性があるぞぉ~? 例えばゼーロなら最も高い体力と強力な攻撃を放つ武器がある! しかし、直線状にしか撃てない! 逆にレイヴンなら、体力は低いが、自動で敵を追尾するホーミング弾を撃てる! とかだぁぁーっ!」
へぇーっ! ヤバい! なんか面白そうじゃん♪ 私も参加してみたくなっちゃう! アリア連れて割り込んじゃ駄目かな!? ほら、謎の通りすがりの魔女ってことにしてさ!?
「あの『超スーパーゴッデム』の体力はちょうど百に設定されているぞぉ~? 上手く『ガルーダナンバーズ』と協力し削り切れぇーっ!!」
ウオオォォーッ!! よくわかんねぇけど、挑戦者と『ガルーダナンバーズ』のタッグマッチかぁぁーっ!! 見物だぜぇーっ!
「尚残念ながらユナイトは人を乗せられる程大きくないので参加できません」
「うむ。そういうことなのだ、済まぬ」
「しかぁーし! 挑戦者は九人! ユナイトを除く『ガルーダナンバーズ』は八体! 数があわなぁーい! 案ずることなかれ! 彼がいるぅぅーっ!!」
んっとぉ~? ゼーロ、レイヴン、レイミーア、エスペル、翼、ルロイヤ、ウノ、ドゥエ。あぁ、指折り数えて見れば確かに足りないね。挑戦者は九人だから誰か代理でも来るの?
ヒヒィーンッ!!
「そう! 惜しくもレウィリ城で敗れた筈の『天馬』カインだぁぁーっ!! スポット参戦ではあるものの! まさかの敗者復活ぅぅーっ!!」
オォォォーッ!! こいつは粋なはからいだぁぁーっ!! 頑張れカイーンつ!!
「ははは! こいつは嬉しいじゃないか! よしそれならカインには私が乗るぞ!?」
「わぁー♪ よかったですねゆかり様♪ えへへ、私は誰に乗ればいいかなぁ~?」
「空飛ぶももちー! うん♪ ナイスですね!」
ほほーぉ! そう来たか! 人を乗せられないユナイトの代わりに、カインが『天馬』の姿をとって駆け付けて来た! これには彼女のゆかりも嬉しそう! う~ん♪ 私もあの二人みたいにアイギスといちゃラブしたいなぁ~♪
「ふはは! なぁにミスト殿。我等は皆初の挑戦となるのだ、そう深く考えずに気楽に選ばれよ!」
「父上、それはあまりに無策が過ぎましょう? バルド、君の意見は?」
「俺達が乗ることになるゼーロ殿達の『設定』とやらをしっかり把握しなくては話になるまい? おい! 司会のエルフ。その辺りの時間はもらえるのだろうな?」
「勿論だぜぇーっ! しっかり『ガルーダナンバーズ』の話を聞いて作戦をたてるんだなぁーっ!?」
ミストちゃんが誰に乗ればいいか迷って、ももちーが変なこと言い出すと。ガルディング様は気楽に決めればいいって言うけど……それは流石にアイギスと同意見だよ。そして頼りになるのがバルドくん。しっかり作戦を練るべし! と、司会のエルフにその時間をもらえるかまで確認を取ってくれた。
しかしまぁ、妹達もまたぶっ飛んだゲームを考えたものだこと! こりゃ一体誰が生き残るかわかんないぞ!?
アリサ「いや、なんで団子なのよ?( ̄0 ̄;)」
ティリア「単に時間がなかったんじゃないの?(・о・)」
アルナ「あはは(-∀-`; ) 如何にも「急造」って感じですものね( *´艸`)」
ヴィクトリア「せめてもう少しなんとかできなかったのかしらね?(´・∀・`)」
ユニ「あんなまんまるでどうするんだろうね~?(((*≧艸≦)ププッ」
アリア「合体する意味も、んぅ(・・;) よくわかんない、です(>_<")」
フォレアルーネ「ええい!(*`Д´*) だまらっしゃいだまらっしゃい!(≧□≦)」
アルティレーネ「この『超スーパーゴッデム』は最高傑作ですよ!?。゜ヽ(゜`Д´゜)ノ゜。」
レウィリリーネ「そうだそうだーっ!(`□´) この真円を造り上げるのにどれだけ苦労したと思ってるーっ!?。゜(゜´Д`゜)゜。」
アリサ「……うん(-_-;) 意味わからんわ( ̄▽ ̄;)」
ティリア「えっと、ごめんね(_ _) 私もあんた達のセンスがわかんないわ(。-∀-)♪」
ヴィクトリア「その残念過ぎる名前も……( ´Д`)」
アルナ「ヴィクトリア、ここはもう放って置いた方がいいのではありませんか?( ; ゜Д゜)」
アリア「ん(>_<) ママが沢山しゃべるの、危険!(*T^T)」
ユニ「た、確かにΣ(゜Д゜ υ) ちんぷんかんぷんなうんちくを延々と聞かされちゃう!((゜□゜;))」
みんな「それはイヤだわ!ヽ(ヽ゜ロ゜)」




