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TS魔女さんはだらけたい  作者: 相原涼示
140/211

閑話 風雲! 女神城!~拾~

アリサ「ついに十日目!ヽ(*≧ω≦)ノ スゴーイ゜+。:.゜(*゜Д゜*)゜.:。+゜」

アルティレーネ「今回も私がご案内いたしますね♪(*´∇`*)」

アリサ「うんうん(^-^) 最後の方に私がチラッと顔出す感じだね(’-’*)♪」

レウィリリーネ「今回でようやく三つの城の攻略が完了する(_ _)」

フォレアルーネ「アルティ姉のとこはどんなゲームだったのかな~?(^∇^)」

ティリア「誰が勝ち進んだかも気になるわね!ヽ(´ω`)ノ」

アリサ「うむ!( ・`ω・´) いよいよ大詰めって感じね♪(*≧ω≦)」

アルティレーネ「そうですね(´・∀・`) 残す関門も後僅かですから(*`艸´)」

レウィリリーネ「ん(゜ー゜*)」

フォレアルーネ「そう簡単にはいかないぞ~♪(ノ≧▽≦)ノ」

ティリア「そうね♪( ´ー`) 一体何人勝ち上がって来るかしら?(°▽°)」

アリサ「それではお楽しみ下さいませ~♪(*⌒∇⌒*)」

────────────────────────────

【クイズ終了】~揃う六名~

────────────────────────────


 みなさんこんにちは。ご機嫌麗しく♪ アルティレーネです。今回も引き続き『風雲! 女神城!』の様子をお届けしますね♪ どうぞ楽しんで行って下さい。


「よーし! 残る問題は二つ! それはつまり二人しかクリア出来んと言うことだ!」

「さぁーっ! アルティ城の第一ゲーム『クイズ』もいよいよ大詰めだぁぁーっ! ドガ、ミスト、ニャモ、オルファ! この四名の内、クリア出来るのは二人だけ!」


うおおぉぉーっ!! 誰が突破するんだぁぁーっ!! みんな頑張れぇーっ!


 私の城の攻略に選ばれた九名の挑戦者のうち、ポコ、アイギスさん、サーサさん、ユグライアの四人がフェリアさんの出題するクイズに答え、突破を果たしました。残るクリア枠は二つだけ。さぁ、誰が突破して来るでしょうか?


「ふふ、楽しみね♪ じゃあ私はそろそろ次のゲームの調整に入るわね?」

「ええ。お願いしますね朱美」


 仕掛人としてお手伝いをしてくれている朱美がそう言って席を立ちます。彼女にはこの次に行われるゲームの最終調整を行ってもらう手筈ですから、配置につくための移動ですね。


「では第五問! 『剣神』RYOが『ユーニサリア』にもたらした『剣聖剣技』これを受け継ぎ、『悲劇の剣聖』と伝えられる偉大な人物! その名を答えよ! 始めっ!」


わあぁぁーっ! みんな頑張れよぉーっ!


「何処じゃ何処じゃ!?」「えっとえっとぉ~!」

「これは有名よね!」「答えがわかってもそれが書かれたカード見つけなきゃーっ!」


 ドガさん、ミストちゃん、ニャモさん、オルファさんが中庭の噴水の先の広場に散りばめられた問題の答えが書かれたカードを必死に探します。問題は簡単ですが、この答えが書かれたカードを探すのが大変なのです。


「ありましたぁーっ! 答えは『メルドレード』さんですね!」

「うぬぅぅーっ!? そっちにあったのかぁーっ!?」「やられたぁーっ!」

「お見事ミストちゃあぁぁーんっ! 正解だぁーっ! 次なるゲームへの挑戦権を手にしたぞぉーっ!」

「わぁぁーっ!? こりゃヤバーイ!!」


 わーい♪ と喜ぶミストちゃんに、ぐぬぬっ! と悔しがるドガさんとニャモさんにオルファさんです。さぁ、泣いても笑っても次が最後の問題ですよ!?


「さて、最後の問題だ! ユニ様がアリサ様に初めてお作りになられ、アリサ様をいたく感動させた料理はなんだ! 始めっ!」

「ほっほーぅ♪ 儂ゃその場におったし、ユニ殿に何度も聞かされたぞい!」

「そうね! ユニちゃんとっても嬉しそうに話してくれたわ!」

「うん! 答えは……」


 うふふ♪ 私達が『セリアベール』の『氾濫(スタンピート)』を解決すべく、『聖域』を数日空けていた頃、ユニは沢山練習を重ねたと聞き及んでいます。そして、『セリアベール』の街でそれを召し上がったアリサお姉さまは、大いに感動されて涙したのです。


「さぁーっ! 一体誰が最後の席を手にするのかぁーっ!? 答えのカードを必死に探す三人だぁぁーっ!!」


わぁぁーっ!! これ誰がカード見つけるかな!? ワクワクするなっ!


「あったぞーい! これじゃぁーっ! 『ホットケーキ』じゃーっ!!」

「うわーっ! ドガさんにやられた!」「そんなぁ~!?」

「せぇぇーかいぃぃーっ!! お見事ドガぁーっ! 最後の席を手にしたのはドガだったぁーっ!!」


ワアァァーッ!! おめでとうーっ! すげぇじゃんドガ! 前回とはくらべもんになんねぇーっ!!


「そして無念! ガックリと項垂れるニャモとオルファ! 残念ながら脱落だぁぁーっ!!」

「くぅやぁしいぃーっ!! 問題の答えは全部わかったのにーっ!」

「はぁぁ~サーニャとナーゼを間違えなければ今頃~トホホ」


 うふふ、残念でしたねオルファさんにニャモさん! 応援席でみなさんの健闘を祈っていて下さいね?


「ちぇ~俺なんて正解だったのに脱落だぜ~?」

「「いや、ブレイドくんは自業自得」」


 ……そうです。ブレイドくんは許しません! あんな大勢の前で私の、す、スリーサイズを暴くなんて! 私凄く恥ずかしかったんですからね!?


「しょーがねっかぁ~応援してるから俺の分まで頑張ってくれよミスト! みんな!!」

「うん! ちゃんと応援しててねブレイド!」


 ワイワイ! と賑やかに談笑し、励まし合う惜しくも脱落してしまった三人と、見事ゲームをクリアした挑戦者の六人です。ふふ、微笑ましい光景ですね。さぁ、それでは次のゲームへとご案内しましょう!


────────────────────────────

【ギコギコ】~じゃ~んぷ♪~

────────────────────────────


「いらっしゃーい♪ 六名様ごあんなーい! ようこそ『ブランコチャレンジ』へ~♪」

「ブランコチャレンジ~? 朱美さんそれが次のゲームなんですか?」

「ほぉ~見よアイギス。中々妙ちくりんな設備があるぞい!」

「ああ、鎖で両端を吊られた板に……池。そこから柱が立って回転している足場……」


 陽気な朱美の歓迎の声に、サーサさんがぽかんと口を開けて驚いています♪

 中庭から城内に入り、階段を登って扉を開けた先。第二ゲームのステージとなるこの場所は大きく場所を取ることになりました。二階のここから見て、一階は全てを水で満たし、池……と言うよりはプールでしょうか? うふふ♪ 暖かい温水プールですよ? として、二階にはアトラクションをご用意したのですよ?


「おぉーっと!? 城内の二階に移動して見れば、何やら不思議な設備が用意されているぞぉーっ!? これがアルティ城の第二ゲームなのかぁぁーっ!?」

「うふふ♪ その通りです。ちょっとご説明しますね?」


 ドガさんとアイギスさんが見ている設備がそれで、モニター越しに見ている司会と観衆達もご覧になっているようですし、説明すると致しましょう。


「見てるだけでなんだか楽しそう♪ アルティレーネ様早く教えて下さい♪」


 うふふ♪ ええ、わかりましたミストさん。


「まずはこのブランコに乗るところからゲームスタートですよ? これに乗って自身の体を前後に揺らすと、ユラユラと動き出します。朱美に実践してもらいましょう」

「オッケー♪ これ面白いのよね! 見てて~!」


おぉーっ! 朱美様が実際にこのゲームをプレイするのか!? お手本的な~?


ギィーゴーギィーゴー……


「おお、なるほどな! 体を前後させれば次第に揺れ幅が大きくなるんだな!? 面白い遊具だな!」

「でしょゼオン? こうやって、ある程度勢いつけたら、タイミングを見て……ジャーンプ!」


 バッ! と、ブランコを漕いでいた朱美が徐々に揺れを大きくしていき、ジャンプで前方に飛び上がります。そして、一階から立つ柱の足場に着地です!


「わぁ~そうして下に落ちないように足場に飛び移るんですね!」

「そうそう! ちゃんとブランコを使って飛び越えてね? でないとルール違反で脱落だからね?」


 はーい♪ と実に楽しそうな笑顔で朱美に応えるミストさん。ふふ、可愛いですね!


「そして、ここから目の前でゆっくり回る二本の足場板に~こうっと、ととと!? 危ない危ない♪」

「水平にクルクル回る二枚の足場板にタイミングよく飛び移るんですか? 当然落ちちゃうと脱落なんですね?」


 はい、その通りですサーサさん。あの回転している足場板はゆっくり回っていますが、長さがある分結構揺れますよ? 朱美が簡単そうに乗りましたけど、見るのとやるのでは大分違いますからね?


「そしてこっからがまたちょっと難しいわ! この回転する足場から向かい側の柱の上に、こう! 飛び乗って!」


ピョーンッ! タンッ!


 ふふ、実はこの柱に飛び乗るのもちょっと難しかったりしますけどね。実際に遊んで頂いて感じてもらいましょう♪


「またブランコに乗るの! そしてちょっと上にあるフロアに飛び乗るのよ! えーいっ!」

「ほほ~! 大体半分程の高さまで漕げば飛び移れそうじゃな! してその先が……」

「この先はトランポリンが並んでるわ! こうしてポンポンポーン♪ ってリズムよくジャンプしていけば楽勝よね! これでゴールくぐってクリア~♪」


ウオォォーッ!! パチパチパチパチーッ! 見事なお手本だぁぁーっ! 流石朱美様ぁーっ!


「これはなんと起伏にとんだアトラクションだぁぁーっ!! ゲームの内容は今朱美様がお手本を見せてくれた通り! では、細かいルールを説明しよう! 挑戦者のスキルはアリサ様がお作りになられた魔装具により使用できない!」


 朱美もああ見えて結構練習をしたんですよね。まぁ、言わずにおきますけど。みなさんが拍手をおくるように見事なお手本でしたから、挑戦者の方々にもよく伝わったことでしょう。そして、細かいルールですが、司会のエルフが言うようにスキルは使用禁止です。それから……


「一人につきチャンスは一回きりーっ!! ぶっつけ本番! 当たって砕けろぉーっ!」

「ぬぅっ! 一度きりの挑戦権か!? 厳しいな……」

「うぅ、前回は何回か繰り返せましたのにね?」

「人数が増えとるからのぅ~仕方あるまいて」


 そうです。挑戦出来るのはお一人につき一回限りです。アイギスさんとサーサさんが厳しいと嘆きますが、ごめんなさい。こればっかりは仕方ないんです。ドガさんが言った通り、参加者が多いと時間がかかりすぎてしまいますからね?


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【流石の】~ポコ~

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「こんなに楽しそうなゲーム! 絶対ポコが一番乗りなのです! 行きまーす♪」

「さぁーっ! 始まったアルティ城の第二ゲーム『ブランコチャレンジ』だぁぁーっ!」


ワァァーッ!! ポコ様頑張ってぇーっ!


「颯爽と先陣を切って出たのは元気いっぱいのポコ様だぁぁーっ! 早速最初のブランコに飛び乗ったぞぉーっ!!」

「こうして~こうして~♪ 動いたのです! アハハ! 面白いのです~♪」


 あらぁ~? ポコったら初めての遊具なのに上手ですね!


「そこから~ジャーンプなのです~♪」


ピョーンッ! シュタンッ!


「なんとも軽やかぁーっ! ポコ様軽々とブランコから足場となる柱の上へと飛び移るーっ!」


ワァァーッ! ポコ様スゲェーッ! このまま一気にゴールだぁぁーっ!


「くーる……くーる……来ました来ました! とーぅ! なのですってあわわっ!?」

「危ないポコ様ぁーっ! しがみついてぇーっ!」


ぐらっ! ガシィッ!!


ああぁあぶねぇぇーっ!!? 間一髪ぅぅーっ!


 ふふふ、危なかったですねポコ? 咄嗟に叫んだサーサさんに感謝するといいですよ? そう、動いている足場に飛び乗るのって結構難しいのです。なんとか足場にしがみついてよじ登り、体勢を整えたポコ。あら? ふふ、もうそんな笑顔で瞳をキラキラさせて!


「面白いのです! このびっくりドキドキも凄く楽しいのです~♪ とーぅ!」

「なんとも心底楽しそうだポコ様ぁぁーっ! 今回転する足場から二つ目の柱に飛び移るぅーっ!!」


ごろごろ~! バッ!


おぉーっ! 上手く飛び移った! 遠心力を転がって殺したな!


「ブランコブランコ~なのです~♪ あはは!」

「ふふふ! ポコ様ホントに楽しそう♪ 次私が挑戦していいですか?」


 あらあら♪ ミストさんも楽しそうにしてるポコにすっかり感化されちゃって。そんなミストさんの可愛いお願いに挑戦者のみなさんはニッコリ微笑んで承諾されています。


「見えました! 上のフロアです! もうちょっと漕いで~よいしょ! え~い!」


ピョーン! ターンッ!


ワアァァーッ!! ポコ様マジにスゲェーッ! もうゴールは目前だぜぇーっ!


「ポコ様のポテンシャルは留まる事を知らなぁぁーい! 凄いぞポコ様ぁーっ!」


 ふふ、それはそうです。あの子は『神界』でもあちこち走り回って元気いっぱいに遊び回っていましたからね? 本当に体を動かすのが大好きな子なんですよ?


「きゃはは! ぽよんぽよんなのです~♪ そーれ! ぽんぽこぽーん♪」

「ゴォォール!! 終始楽しそうにこのゲームを突き進んだポコ様! 見事にクリアだぁぁーっ!」


うわあぁぁーっ!! ポッコ様♪ ポッコ様♪ ポコ様ぁーっ! わぁぁーっ!


「へぇ~やるじゃないあの子! 早速一人クリアね!」

「そうですね朱美。ですがまだ始まったばかりです。他の方はあんな風にクリア出来るでしょうかねぇ?」


 まぁ、正直言いますとちょっと悔しいですけどね? でも、みなさんに楽しんで頂けてもらえる方が嬉しいので全然良いのです。


「よーし! 私がポコ様に続きまーす! ブレイドの分も頑張らなくちゃ!」


 ふふふ、次はミストさんですね? ポコのようにクリア出来るでしょうか?


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【小さな体に】~大きな勇気~

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「えーいっ! あわわっ!?」


ガシッ!!


「ミストちゃんジャーンプ!! しかぁぁーし僅かに飛距離が足りないぃーっ! 必死に手を伸ばすミストちゃん!!」


うおおぉぉーっ!? つ、掴んだぁーっ! ギリギリ! まだ終わってなぁーいっ!!


 うーん! ナイスファイトです! ミストさん!

 ポコに続いて挑戦するミストさん。一つ目のブランコから回転する足場を乗り越え、二つ目のブランコから少し上部にあるフロアへと飛び移る際、少し勢いが足りずに、フロアまで僅かに届きません! そこで必死に手を伸ばして床に手をかけたミストさん!


「いいわ! いいわねあの子! ねぇアルティレーネ! 強い意志をビンビンに感じるわ!!」

「ええっ! 見ていて胸が熱くなりなすね! きっとブレイドくんの分まで頑張ると言う言葉を素直に実践しているんですね!」


 言うは易し、行うは難し。そのような言葉がありますが、ミストさんはそれをすんなりとこなせる芯の強さがありますね! 私も朱美もそんな彼女の姿につい応援したくなってしまいます!


「うぅーっ!! 負けないもーん! ブレイドの分まで頑張るってぇ……決めたんだからぁーっ!」


グイィィーッ!!


「登ったぁぁーっ! 上部フロアの床にしがみついたミストちゃん! 力を振り絞ってよじ登ったぞぉーっ!!」


ワアァァーッ!! 頑張れ頑張れミッストぉーっ! 負けるな負けるなミッストぉーっ!!


 わぁ! やった! 頑張りましたミストさん! さぁ、後はトランポリンだけですよ! 頑張って! 仕掛ける側に立っている以上、声には出せませんが、私も思わず両の拳を握り締めて、胸の前で上下させて、心の中で応援をします!


「確か朱美様とポコ様はこうやって~ぽよんぽよん、ぽよーん!!」

「やったぁぁーっ!! クリア! クリアだぁぁーっ!! ミストちゃん頑張ったぁぁーっ!!」


ワアァァーッ!! やったやったぁーっ! おめでとうーっ! ミストちゃぁぁーんっ!!


「やったぁーっ! ミストちゃんって凄いじゃない! 私あの子のこと見直したわ!」

「ええ。思えば、あの子の言葉に『白銀』のみなさんも『黒狼』のみなさんも奮い立ったのでした……」


 ゴールをくぐって嬉しそうに喜ぶミストさんを見て、あの日の『セリアベール』での事を思い出しました。『氾濫(スタンピート)』を解決し、『白銀』と『黒狼』が『聖域』に渡るのだと言ったあの時。珠実が放った「足手まといだ」と言う言葉に対し、真っ先に異を唱えたのは、他の誰でもない。ミストさんでした。


「そうだったのね……フフっ! あの珠実に啖呵切るなんて私達『四神』でもそうそう出来ることじゃないわ? アルティレーネ、あの子のこと絶対に失う訳にはいかないわよ?」

「何を言うのです朱美? ミストさんだけではありません。ここにいる誰一人として失うなどあってはなりません」


 そうね! って不敵に笑う朱美と互いに笑みを交わします。ふふ、私達もミストさんに改めて決意をさせてもらいましたね。


「こりゃ滾ってきおったわい! 次は儂が行こうぞ!」

「さぁ次の挑戦者の登場だぁぁーっ! 前回では第一関門でみんなに笑いを提供したドガぁーっ!」


オォォーッ!! ドガァーッ! 頑張れよぉーっ! また笑わせてくれんのかぁぁーっ!?


 さて、次はドガさんが挑戦するようですね? 大丈夫でしょうか? ちょっとドワーフには厳しいかもしれないのですが?


「えぇいっ! やかましいわおのれら! しかと見ておれよ!? どりゃぁぁーっ!」


ギィーゴーギィーゴーギィーゴーギィーゴー


「ほうほう! こうじゃな!? よしよし勢いがついて来たゾイ! っし、ここじゃあぁーっ!」


ピョォーンッ! ザザァッ!!


「ドガ飛び越えた! 最初のブランコからのジャンプは成功だぁーっ!」

「こんなの軽いわい! さぁ、どんどん行くぞ! とりゃぁーっ!」


ビヨーンッビヨーンッ!!


「ぐわぁぁ~? こ、これほど揺れっ! 揺れるのかぁぁーっ!?」

「おぉーっとぉ!? 勢い任せで回転する足場に飛び乗ったドガだが、その足場がまさか牙を向いたぁーっ! 揺れている! 激しく揺れているぞぉーっ!? まるで勝手に乗った者を振り落とさんとする暴れ馬のごとく揺れまくるぅーっ!!」


ああっ! あぶねぇドガァァーっ!


「ぬわぁぁぁぁぁーっ!!?」


ボッチャァァーンッ!!


「脱落ぅぅーっ!! ドガここで脱落だぁぁーっ!」


 あらら♪ うふふ、ですから揺れるのですよその足場♪ ドガさん残念でした! 温水プールを楽しんで下さいね? クスクス!


────────────────────────────

【挑戦者達】~続々と脱落!~

────────────────────────────


「脱落だぁぁーっ! サーサ脱落ぅーっ!」

「そ、そんなぁ~!? 上手く飛び移れたと思ったのに!」


 続けてサーサさん。回転する足場から二つ目のブランコのある柱に飛び移る際に、やっぱり勢いがつきすぎて、ごろごろ転がって柱の上からポーン♪ で、ドッボォォーン!!


「うおおぉぉーっ!? なんてこったぁぁーっ!?」


ザッバァァーンッ!!


「ゼオン脱落ぅーっ!! なんと言うことだぁーっ!? よりにもよって祝福を授けたアルティレーネ様の前でなんたる醜態だぁぁーっ!? 恥を知れぇーっ!」


そーだそーだぁぁーっ! 『ユグライア』の名が泣くぞぉーっ!?


 あぁ~もぅ! ユグライアのバカ! ブランコから足を踏み外して、ジャンプ失敗だなんて!? 何をやってるんですかまったく!?


「かぁぁーっ!? カッコ悪いとこ見せちまったぜぇ~!? 俺も年かなぁ……?」

「何を言うんじゃ!? 儂の半分も生きとらん若僧が!?」

「そーですよ? ゼオンはまだまだ若いでしょうに? 言い訳なんて情けないですよ~?」

「うるせぇ! ドワーフとエルフと一緒にすんな! 『人間(ヒューマン)』は歳とんのも早ぇぇんだよ!?」


 ぎゃいぎゃいと温水プールで言い合いを始める脱落者達です。プールに落ちて泳ぎだしたり、プカプカ浮かんでみたりと堪能されているようで何よりですね?


「そして最後を飾るのはこの男だぁーっ! 何で最後に順番なんだぁーっ!? 狙ってるんじゃないのかコンチクショーがぁっ!? アイギース!!」

「……単純にじゃんけんで負けただけなんだが?」


 ええ、ドガさんが挑戦している間にユグライアとサーサさん、アイギスさんでじゃんけんして順番を決めていましたね。


「あはは! やっかまれてるやっかまれてる♪ まったく男の嫉妬は見苦しいわねぇ~♪ ま、アイツ等も別に本気であんたを嫌ってるわけじゃないから気にしなくていいのよ?」

「ははは。ええ、わかっています朱美殿。『セリアベール』でも似たような事は結構ありましたからね」


 ふふ、『白銀』は『セリアベール』の英雄の一角。でしたね? となれば、司会のエルフや観衆の野次なんかも慣れっこなのでしょう。彼にはまったくの動揺も不安も見えません。


「楽しそうなゲームです! 私も堪能するとしましょう!」


ワアァァーッ!! アイギスきたぁーっ! 頑張れアイギスーっ! 今回はお前が覇者だぁぁーっ!


 うふふ、観衆の中にはしっかりと彼を認めて応援する者もちゃんといます。さぁ、貴方で最後の挑戦者。頑張って下さいね!


「さぁ、始まった! 『ブランコチャレンジ』最後の挑戦者アイギスに出番だ! 先ずは最初のブランコ!」

「こうやって、立ってチェーンを持って、膝と腰で、こうか! おぉ、これは確かに面白いな♪ そしてある程度勢いがついたところでっ!」


ピョォーンッ! シュタッ!


「安定しているーっ! 流石『白銀』のリーダー! 他の挑戦者の動きをよく観察していたようだ! 危なげのないジャンプからの柱の上へと華麗に着地ーっ!」


おおぉぉ~! やるなぁ~アイギス!


 ええ、見事な跳躍と着地です。『観る事もまた学び』……彼はそれを素直に実践していたのです。それができるのもまた彼の強みですね。


「次は回転する足場だが、ここは少し早目に飛び、回転する足場の来る位置を予測する……ここだっ!」


タンッ!


おぉーっうめぇぇーっ! 他の奴等の時と違ってほとんど揺れねぇ!?


「そして向かい側の柱の上に移るときも気持ち早目に、小さく! はっ!」


タンッ! タタンッ!!


「素晴らしいーっ! サーサの失敗を学んだ動きだアイギスーっ! 無事に回転する足場から二つ目の柱上に飛び移る事に成功だぁーっ!」

「よし! もう一度ブランコだな! ここは如何に上ではなく前へ跳べるかが鍵となると見たぞ!」


ギィーゴーギィーゴー


 その通りです。ブランコの動きはあくまで一本の支柱を中心にした振り子運動。その運動による遠心力を上手に前方へと跳ぶ力に変える事が出来ると、結構な飛距離が出せます。まぁ、このゲームではそこまで必要ではありませんけどね。


「ここだ! うおぉぉーっ! 届けぇーっ!」


タァーンッ!!


「アイギス飛んだぁーっ! そしてぇーっ!!」


スタッ!


オォォーッ! 越えたぁーっ!


「よし! 後はトランポリン! ぽんぽこぽーんのリズムで!」

「行けぇーっ! アイギスーっ!」

「そこで落ちたら笑い者じゃぞぉーっ!」

「そーれっ!」


ぽんぽこぽーん♪


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【三城攻略!】~出揃う挑戦者達~《アリサview》

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「攻略ぅぅーっ!! 遂に三つの城が攻略されたぁぁーっ!!」

「えぇーっ!? もう!? 他のみんなの活躍見てみたかったのに~!」

「うーん! ずっとお料理に付きっきりで、モニター見る暇もなかったねぇ~?」

「んぅ。女神様達、ちゃんとご飯の用意してくれてればよかった、のに……」


 あい。相変わらず大忙しの「引きこもりハウス」の厨房でございます。まったく! 妹達がみんなのご飯を十分に用意してなかったせいで、私達はめちゃくちゃ忙しい。ただでさえ大食いの『四神』達に、ゲーム中脱落者が増えて、応援に回ったものだから、更に消費が増えて作る側が間に合わないのだ。

 てんやわんやと『使用人部隊』と一緒に頑張って料理に勤しんでいると、司会のエルフから妹達の城が攻略されたとアナウンス。結局私達が攻略の様子を見れたのはフォレアルーネのとこくらいで、他の状況がよくわからないままだ。途中司会のエルフから誰ぞのスリーサイズと思われる数字について聞かれたのと、クイズ出してほしいってんで応えたけどね。

 それにしてもお手伝いしてくれたユニとアリアには見せてあげたかったよ、悪いことしちゃったなぁ~? 後で何か埋め合わせしないとね!


「それではここで各女神城を抜けた挑戦者の紹介だぁーっ!」


うおぉぉーっ! 遂に出揃ったぁーっ!


 ふむ。フォレアルーネのとこは見てたから知ってるけど、他の城はどうだったんだろ? ……あ、アイギスはクリアしてる、よね?


「先ずはフォレア城を攻略したメンバーだぁぁーっ! 『白銀』のリーダーアイギスの実の父! ガルディングーっ!」


うおぉぉーっ! やるなぁ親父さん! スゲェじゃねぇかーっ!!


「はっはっは! 私もまだまだやりますぞ!」

「続けて、前回の覇者は今回もその力を見せつけたぁーっ! レイリーアぁーっ!」


ワァァーッ!! 流石姐さんだぜぇーっ!! 絶対クリアするって思ってたぁーっ!


「はぁ~モコプーちゃんにはひどい目にあわされたけど、なんとかあがってこれたわ!」

「そしてぇーっ! やはり強かった! 前回の城主は伊達じゃない! アリス様ぁーっ!」


うわぁぁーっ!! ヤバい人残ったぁーっ!! 大変だぁぁーっ!?


「こるあぁぁーっ!? 誰がヤバい人でっしゃろい!? ぶっころがっしまっすよぉーっ!?」


 あはは、そうそうフォレア城を攻略したのはこの三人だったね♪ 『モコプーキャッチ』は面白かったなぁ♪


「それではレウィリ城を攻略したメンバーを紹介するぞ! 聞いて驚け! 十二人もいた挑戦者のうち、クリアしたのはたったの三名だぁぁーっ!!?」

「えぇっ!?」「十二人いてたったの三人だけなのぉ!?」

「んぅーっ! お母さん容赦なし?」


 この知らせには流石にびっくりだ! 最初は一番楽なんじゃない? なんて思われたレウィリ城! それが終わって見れば残ったのはたったの三人だって! 私とユニ、アリアは揃って顔を見合わせてお目目をパチクリさせて驚いた!


「ではその激戦を生き抜いた戦士を紹介しよう! 黒き狼の牙は決して折れぬ! 『黒狼』リーダー! バルドぉぉーっ!!」


うおおぉぉぉーっ!! バッルド! バッルド! 見てたぞぉーっ! お前の勇姿忘れられないぜぇーっ!!


「決して折れぬ……か。いいや、俺などまだまだだと思い知らされたさ……」

「続いてぇーっ! 小手先だけの仕掛けなど小賢しい! 『粉☆砕!』しましょう! モモぉぉーっ!!」


ワァァーッ!! ももちっもっもちぃー!! 俺も『粉☆砕!』してくれぇーっ!!


「まーだまだ! ももちーは粉砕したりないです! 次のゲームはなんですぅ~?」

「そしてぇーっ! 女神の企みなにするものぞ! 『黒竜』はそんなものには屈せぬ! ゆかり様ぁーっ!」


オォォォーッ!! 『懐刀』に並ぶ『黒竜』は伊達じゃねぇーっ!!


「ふんっ! カインの仇は討たねばな!!」


 ほあー……え? この三人だけなの!? まじで? シェラザードもルヴィアスも落ちたの!? マジかーっ!? 一体どんなゲームだったのよ?


「あ、アリサおねぇちゃんが渡したあの魔装具使ったからじゃないかな!?」

「んぅ、スキル封じ」


 あー、あれかぁ~? あの『縛りプレイ(健全)くん』は私が自分用に作った魔装具だ。私は前世でもゲームとかでの『縛りプレイ』が好きだったから、こっちで「リアルに縛りプレイやってみた」ってな感じでその魔装具を愛用してたのよん。


「さぁ、アルティ城のクリアメンバー達だぁぁーっ!」


 ドキィッ!! き、来た! アイギスはクリアしてるよね! ねっ!? あぁんドキドキするぅ~!


「先ずはこの方! 飛び入り参加にもかかわらずここまで生き残った驚異のポテンシャル! ポコ様ぁーっ!」


ワアァァーッ!! ポコ様スゴォーイ! ポコ様可愛いぃーっ!


「あっはっはなのです! このまま最後まで突き進んでティリアをぶっ飛ばすのですーっ!」

「続いてぇーっ! 小さな体に大きな勇気! ブレイドの分まで頑張るもん♪ ミストちゃぁぁーん!!」


キャァーッ! ミストちゃーんこっち向いてぇーっ! 可愛いぃーっ!


「はうぅ~は、恥ずかしいですよぉ~! あんまり見ないでぇ~?」

「さぁ……そして、最後はコイツだぁぁーっ! 『白銀』の鎧に誓う! 必ず姫君を助け出す! カッコつけてんじゃねぇぞこのむっつりがぁーっ! アイギース!!」


そうだそうだぁーっ!! このむっつりドスケベ野郎がぁーっ!!


「ふふ、相変わらず私に対して辛辣だな君達は! どうせなら君達もゲームに参加したらどうだ?」


 きゃあん! よかったぁーっ! アイギスちゃんとクリアしてたよ! しかもなんかさぁ~こう、余裕すら感じなーい? 観衆の野次もあの余裕の笑みと返し! また成長してますます素敵になったように見えるんですけどーっ!? あぁ~もぅ胸がきゅんきゅするよ~♥️


「ポコちゃんとミストちゃん!? なんだか凄い意外!」

「んーぅ……サーサちゃんとかゼオンおじちゃんは脱落なの?」


 あー、確かに。ユニとアリアの言葉に我に帰った私もよくよく考えて、意外って思ってしまった。ん~でも、ミストちゃんは頑張り屋さんだし、ポコは魔王だもんねぇ~わからなくはないかな?

 さて、確かこのクリアしたメンバーが合流して次のゲームに進むんだったよね? 一体どんなゲームなんだろう?

フォレアルーネ「ふっふっふ♪(*≧∀≦)」

レウィリリーネ「ようやく出揃ったな挑戦者どもー(*´∇`)」

アルティレーネ「私達の試練はこれで終わりではありませんよ~?(*`艸´)」

アリサ「なんぞ企んでるねぇあんた達( ̄▽ ̄;)」

ユニ「ふふ♪(^ー^) 今度は何を見せてくれるんだろ?(^∇^)」

アリア「ん♪(*´▽`*) 楽しみ、です!ヽ(*≧ω≦)ノ」

フォレアルーネ「うぇっへっへ♪(ノ∀≦。)ノ そりゃぁ次回のお楽しみってヤツだよぉ~♪(o^∀^o)」

アルティレーネ「もう!(>д<*) フォレアったらそんな下品な笑い方しないの!(´・ω・`; )」

レウィリリーネ「ん( ´ー`) すごいの用意した(≧ω≦。)」

フォレアルーネ「これでみんなを一網打尽だよ!(。・`з・)ノ」

アルティレーネ「ゼーロ達も準備いいですか?(о^∇^о)」

ゼーロ《勿論だ!(°▽°)》

レイミーア《待っておりましたよ♪(^-^)》

レイヴン《わたくし達に再び出番が回って来て嬉しいですね!( ≧∀≦)ノ》

ユニ「おー(・о・) ゼーロちゃん達がまた登場するんだ!(*´∇`*)」

アリア「一体どんなゲームなんでしょう?(;゜0゜)」

アリサ「楽しみだよ(*゜∀゜) 期待してるわね♪(*´∇`)」

フォレアルーネ「お任せ~♪ヽ(´▽`)ノ」

レウィリリーネ「ん(’-’*)♪」

アルティレーネ「ご期待下さいね?ヾ(≧∀≦*)ノ〃」

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