閑話 風雲! 女神城!~玖~
アリサ「今日で九日目だね(*´∇`*) アルティ城の攻略の様子をお届けなんだけど(・-・ )」
珠実「うむ(°▽°) なびげぇとがアルティレーネに変更じゃな( ´ー`)」
シドウ「しかし、儂等の出番がまったくないのぅ?(;´∀`)」
リン「まぁ、よかろう(_ _) 観ている分にも十分愉快だからな( ゜ー゜)」
ジュン「でももーすぐらしいぞ~?ヽ(゜∀゜)ノ」
珠実「うむo(*⌒―⌒*)o 妾達の出番は三つの城が攻略された先じゃからな( *´艸`)」
アリサ「んじゃあんた達はそこで待機してる感じ?(・о・)」
リン「うむ( ・-・) ああ、リリカの奴がしかと余達に食事は用意しておる故に安心なされよ(゜∀゜ )」
ジュン「んでもーアリサ様が作ったメシのが全然ウマーイからやっぱ作ってほしいぞー?゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜」
シドウ「アリサさんや~メシはまだかのぅ?(*´-`)」
アリサ「ちょいと(´・ω・`; ) シドウがそれやると本気で心配になるから、やめなさいよ‼️Σ(;゜∀゜)ノ」
────────────────────────────
【郷愁の念】~復興を夢見て~
────────────────────────────
「急造ではあるのですけれど……これがかつての『セリアルティ』の王城の姿だったのです。陽光に照らされ、美しく煌めく白亜の城壁。透き通った清浄な水をたたえた中庭の噴水とその周りを彩った可憐な花畑……」
「アルティレーネ様……」
ふふ。今回のゲームのためにと、アリサお姉さまの『無限円環』の敷地をお借りして創造した、かつての『セリアルティ王国』の王城。まだまだ中途半端ではありますが、こうして外見だけでも、とても懐かしい思い出が沢山私の心をよぎります。
「如何でしょうかユグライア? いずれ『ユーニサリア』での復興に取り掛かる際の参考になったでしょうか?」
「勿論です! アルティレーネ様。はは! 正直に言っちまいますと、復興しようにも『セリアルティ城』の文献が少なくて、どんな感じの城だったのかさっぱりだったんですわ!」
「へへっ! おっちゃん「いっそ全然違う城にすっかぁ~?」とか言ってたもんなぁ♪」
少しばかり郷愁の念に瞳を閉じて思い耽っていましたけれど、みなさんをあまりお待たせするわけにもいきませんからね。ユグライア達が復興する『セリアルティ』の参考になればと、実際に聞いてみますと……あらあら? うふふ、そうだったのですね? ブレイドくんが言った全然違う城というのもよさそうです。
「元気出して下さいアルティレーネ様! 『セリアルティ王国』の復興は絶対私達で成し遂げて見せますから!」
「ほっほっほ♪ ミストの言う通りじゃて。魔王達を討ち倒し、皆で協力し合えば『セリアルティ』だけでなく、『リーネ・リュール』も『ルーネ・フォレスト』とて瞬く間に復興できるじゃろうて!」
「ふふ。そうね! その時は大々的に復興支援クエストとかが全国のギルドで出されるだろうし、世界中が活気づくわ!」
ああ、ありがとう……ミストさん。ドガさん、ニャモさん。私を元気づけてくれるのですね? そうですね。懐かしさのあまり、つい俯いてしまいそうになりましたけれど、魔王問題さえ片付けてしまえば、みなさんと楽しく復興を進める事ができるんですよね!
「その通りですアルティレーネ様。もちろん私達『白銀』も頑張りますよ!」
「ポコもお手伝いしていいのです? 呪いを受けてたとはいえ迷惑かけちゃったのは事実なのです! 手伝いたいのです!」
「ポコは偉いですね。その優しさを私は父として誇らしく思いますよ?」
サーサさんが笑顔で両の手を胸の前でぐっと握って私を励ましてくれます。更にポコまで復興を手伝いたいと言ってくれるではありませんか? アイギスさんはそんなポコの頭をを優しく撫でた後、「ご安心下さい」と微笑んでくれました。
「僕達『帝国組』も協力は惜しみませんよ! ふふ、まぁ打算的と言うか、政治事情も絡んじゃうだろうけどね?」
まぁオルファさんたら、正直ですね♪ 国の復興支援は政治的にも大きな意味ある行為ですからよくわかりますよ?
「はっはっは! ま、ルヴィアスとは昔からの付き合いだ。んなもん関係無しに互いに朋友としてやってけるさ! それよかほら! アルティレーネ様、今は楽しいゲームの最中でさぁ! 次のゲームはどんなんなんです?」
「そうだぜ! アルティレーネ様! 俺達楽しみでしょうがねぇよ! 早く案内してくれぇ~♪」
あらあら! もぅユグライアもブレイドくんも元気いっぱいなんですから♪ うふふ、いいでしょう! それならばご案内しましょう。アリサお姉さまとティリア姉さまにお話を聞いて作った二つのゲームを!
「うふふ、と言ってもそんなに大掛かりなゲームは用意出来なかったのですけれど……お恥ずかしながら城を作る方が楽しくて♪」
「アルティレーネはホントにこの『セリアルティ』が大好きなのですね!」
「ふふ♪ 気にしないで下さい。私達は今までこんな風にみんなで集まって楽しく遊びに興ずる事なんてありませんでしたから、どれも新鮮で楽しいですよ♪」
レウィリとフォレアは色々と考えて何かと作っていたんですけどね。
ふふ、ありがとうポコ。そうなんですよね、大好きだから「ここはこうでした」「あそこはそうで~」と思い出しつつ作っていると、楽しくてあっという間に時間が過ぎてしまって。
サーサさん達冒険者の方はギルドの依頼に『氾濫』もあって、こうした余興も楽しむ暇がなかったのですね? 故に「新鮮である」と。ふふふ、それでしたら今日は目一杯楽しんでほしいですね!
────────────────────────────
【お腹空かせて】~気を立たせる二人~
────────────────────────────
「よく来たな! 待っていたぞ!? それはもうお腹がぐぅぐぅ鳴り響く程にな!」
「お腹すいたおなか空いたお腹が空いたわぁぁーっ!! ちょっとアルティレーネ! 早くご飯ちょうだい!」
あぁぁ、ご、ごめんなさいフェリアさん、朱美! 今すぐアリサお姉さまにお願いして用意してもらいますね!?
挑戦者のみなさんを連れて城内に入った私達を出迎えたのは、先にお話した中庭の噴水の前に仁王立ちするフェリアさんと、体育座りで地面にのの字を書いている朱美でした。二人にはゲームの仕掛人として、お手伝いをお願いしたのですが、私達ったらうっかり食事の用意をすっかり忘れてしまっていて……
「アルティレーネ様。皆様のお食事をお持ち致しました。それからアリサ様より言伝てを預かっております」
あら! 流石はアリサお姉さまです! 事態を察して使いを寄越してくれたのですね? 私はその使いのメイドからかごいっぱいに入ったパンを受け取り、言伝てを聞くことにします。
「それでは、えぇ、オホン……「あんた達! 後でお説教だかんね! 覚悟しておきなさい!」……との事です。大変ご立腹のご様子でしたので、くれぐれもお気をつけ下さいませ。それでは」
はうぁっ!? たた、大変です! アリサお姉さまを怒らせてしまいました! うぅ、ここで弁明しても言い訳にしかなりませんし、下手を打てばご飯抜きの刑にされてしまいます! うぅ、お説教を受けましょうか……とほほ……
「自業自得よ! んんーっ? これは焼きそば!? めっちゃ美味しいじゃない!」
「はい! 朱美様! こちらはコロッケが挟んでありますよ!」
パクパクモグモグ! アリサお姉さまの用意して下さった美味しそうなパンを怒濤の勢いで食べる朱美とフェリアさんです。うぅ、その通りです、申し開きもできませんね……それはそうと、そのパン美味しそうですね?
「おお、これは以前にアリサ様がおっしゃっていた『惣菜パン』ですね。なるほど、これなら手軽に食べられる」
「ああ、旅してる時にも食べられる携帯食について、お手伝いをしてる時に話題にあがりましたね?」
アイギスさんとサーサさんは以前からアリサお姉さまのお料理を手伝っていましたから、このパンがなんであるのかを察したようですね。ふむふむ。なるほど、確かに片手でも食べられる形状ですし、日持ちはあまりしないでしょうけど、食べながら歩けますね。
「美味しそうなのです! フェリアちゃん朱美ちゃん! ポコにもおひとつ下さいなのです!」
「いいわよ♪ ポコはちっこいんだから、一つといわずいっぱい食べなさい!」
「うんうん。流石は我らの神。アリサ様だ! お前達も食べるか? いや、食え! そして改めてアリサ様の偉大さを知れ!!」
わーいと喜ぶポコにパンを差し出す朱美に、挑戦者のみなさんにも食べるようにと、強くすすめるフェリアさんです。それなら私もおひとついただこうかしら?
「あんたは駄目よアルティレーネ? そっちの隅っこで私達が食べ終わるのを待ってなさいよ?」
「そ、そんなぁ!? い、いじわるしないで下さい朱美! 準備不足だったのは謝りますから! 一つだけでもぉ~!」
うぅ! 朱美が怒っていじわるします! 私達にはこの後アリサお姉さまからのお説教も待っているんです! お願いですからその前に少しだけ美味しいパンを食べさせて下さいよ!?
「まぁまぁ、いいじゃないですか朱美様。アルティレーネ様もこれに懲りて反省なさるでしょうし」
「仕方ないわねぇ~? あんたホントに反省しなさいよ!? 女神だからっていつまでもチヤホヤされると思ったら大間違いだかんね!?」
「は、はい! ごめんなさい、今後気を付けます……」
うぅ! ありがとうフェリアさん、擁護してくれて! もう『無限円環』で一年間一緒に過ごして、身分とか全然意味をなさないほどに私達の間には遠慮がなくなってきています。『四神』に「女神様」と敬われていた時期が懐かしく思えますね。
「ふんふん。ソースが染みてて美味しいなぁ♪ もう帝国帰っても魔装具より料理の研究した方がいい気がしてきた」
「平和になったらいくらでもやればいいんじゃないかしらオルファちゃん?」
「お料理の研究ですか? いいですねぇ~私も『セリアベール』に学校ができたら通って、アリサ様の授業受けたいなぁ~♪」
コロッケパンを食べていた『ルヴィアス魔導帝国』の『魔導士団』の団長でもあるオルファさんは、魔装具の研究もされているとはルヴィアスから聞いていましたが、うふふ、今は魔装具よりもお料理が気になるみたいですね。それもニャモさんの言う平和な世となれば、心置きなく研究するのも可能でしょうね。そうそう。ミストさんの言うようにアリサお姉さまも、『セリアベール』に建設が予定されている学校の臨時教師として招待を受けているそうですね!
────────────────────────────
【クイズ!】~早取りです!~
────────────────────────────
「よーし! じゃあ早速ゲームを始めるぞ! 内容とルールを説明するから皆よく聞け!」
「ちょぉぉーっと待ってくれぇぇーっ! 司会の私を差し置いてゲーム開始などあってはならぁぁーん!!」
みなさんで集まって楽しく食事を済ませ、さぁそれではゲームを始めましょうか、という今この時に、中庭の中空に一つのモニターが現れました。司会のエルフです。
「あー、なんか物足りないって思ったら。そうね。あんたのやかましい叫び声がなかったわねぇ~?」
「おうぅっ!? 辛辣ぅぅーっ!! 聞いたかみんなぁーっ!? 朱美様は相っ変わらずうちの女王よりも女王しているぞぉぉーっ!?」
ワアァァァーッ!! 朱美様はドエスゥゥーッ!! だがそれが良いぃぃーっ!!
「うわっ! 出た観衆のみなさんです!!」
「わはは! コイツ等も『セリアベール』の連中に負けねぇくらいに騒がしくて、面白ぇ奴等だぜ!」
「っていうかあんた達!? 他の女神の所でもゲームやってるでしょ!? そっちはどうしたのよ観ないの!?」
「あー、こちら司会の私の所と~観客側には三つの城の様子がデカデカとしたモニターによりバッチリ映されていまぁーす!」
相変わらずの凄いテンションで騒ぎ出す司会のエルフに観衆も沸き立ちます。それにサーサさんがちょっと驚いて、ユグライアは『セリアベール』の住人みたいに騒がしいと笑ってますね? 非常に賑やかしが得意のようで、彼を抜擢したフォレアとティターニアは流石と言うべきでしょうか? 観衆の『聖域』の住人達もとってもノリが良いと言いましょうか?
「ええぃっ!! やかましいぞ司会のエルフ!! 今からゲームの内容とそのルールを説明しようとしているところだ!?」
「りょぉぉーかぁぁーいっ!! さぁ、アルティ城の最初のゲームが今、フェリアから説明がなされるぞぉぉーっ! 一体どんなゲームなのかぁーっ!?」
ワアァァァーッ!! 楽しみだぁーっ!!
「この城の最初のゲームは、クイズだ! 見ろ、あそこに無数のカードが散らばっているだろう?」
「ホントだ、なんだありゃ? なんか文字が書かれてるみてぇだけどよ?」
フェリアさんの指差した先。噴水の先の少しだけ広場となった場所に目を向けると、散りばめられた数枚のカードがあります。それを見たブレイドくんがそのカードに文字が書かれてるのに気付き、何なのかを問いました。
「そう急くなブレイド。あれはこれから私が出題するクイズの答えが書かれているのだ。そしてそのクイズは全部で六問だ。ふふ、間違えても構わんが六問だぞ?」
「なるほど。私達は九名、そこから必ず三名は脱落する者が出ると……そういうことですね?」
そう。私が用意した最初のゲームはちょっとしたクイズです。それもただ質問に答えるだけでなく、質問の答えが書かれたカードを探しだし、最初に手にした者がクリアとなるのです。フェリアさんの説明を聞いていた挑戦者の方も理解できたようですね。アイギスさんが言う通り、三名は必ず脱落させますよ? うふふ♪
「オーケー。私の方にも今このクイズゲームの詳細なルールが書かれたメモが回って来ましたぁ~! フェリアが説明した内容に加え、「始め」の合図がかかる前にフライングをした者は脱落となるので注意だぁ~! 散りばめられたカードは都度シャッフルされ、配置が変わるぞぉ~!」
ほぉぉー! なるほどな! どんな質問が来るのか? 知識の深さが試されるゲームだな?
「その噴水を中央に左右に引かれた線がスタートラインだ! 好きなように並んでくれ!」
「さぁーっ! 始まるぞ! アルティ城最初のゲーム! 『クイズ』スタートだぁぁーっ!!」
ワアァァァーッ!! みんな頑張れぇぇーっ! どんな質問が出るんだろうなぁ~!?
うふふ。いよいよ始まりましたね! 大丈夫ですよ。簡単な内容ばかりですからね? 如何に素早くその正解が書かれたカードを見付ける事が出来るかが勝利の鍵です!
「それでは行くぞ! 第一問! アルティレーネ様が司るのは『生誕』。フォレアルーネ様は『終焉』! ならばレウィリリーネ様が司るのは、なんだぁぁーっ!? 始めっ!」
ダダダッ!!
「これは簡単なのです!」「確かに! でも、答えが書かれたカードを見付けないとね!」
「さあ始まったぁーっ! 早速ポコ様とニャモがカード置き場に一番乗りだ! 一問目の内容は「レウィリリーネ様が司るものは何か!?」さぁ、答えを見つけ出すのは誰だぁーっ!?」
ワッと開始の合図にみなさんがカードに群がりました! う~ん、結構地味なゲームかな? なんて思いましたが、人数が多いとやっぱり賑やかになりますね!
「うわぁーやべぇ~見つからねぇーっ!」
「六つの質問に、ばら蒔かれたカードが二十枚くらいあるよぉ~!?」
探してる探してる! 頑張れブレイド、ミストぉ~♪
「あったのです! 『調和』のカードなのですーっ!」
「お見事ですポコ様!! クリアーっ!」
「おおぉぉーっと!! 第一問の答えは『調和』! そのカードを真っ先に見付けたのはポコ様だぁぁーっ! ポコ様一抜け達成ーっ! おめでとぉぉーっ!!」
わぁぁーっ!! おめでとうございますポコ様ぁぁーっ! きゃぁーっ♪ 可愛いぃ~♥️
うふふ、最初のクリアはポコですか? 折角飛び入りで参加したんですからクリアしてもらいたかったので、ちょっと嬉しくなってしまいますね!
────────────────────────────
【なっ!?】~どうしてそんな問題が!?~
────────────────────────────
「えへへ! やったのです♪」
「おめでとうポコ。ふふ、私も負けられませんね!」
「俺もな!」「私だって!」「僕も!」
わいわい! と挑戦者のみなさんが賑やかに互い互いがやる気を見せています。そんな楽しげな雰囲気を見ていると、なんだか私も交ざりたくなってしまいますね。いずれ参加する側にも回ってみたいものです♪
「さぁーっ! どんどん行こうフェリアぁぁーっ!?」
「貴様っ! さっきから馴れ馴れしいぞ!? 「さん」くらい付けろぉーっ! 第二問!
そこにいるアイギスが、かの勇者アーグラスの転生体であることは皆も知るところだが……ちぃっ!」
「ちょっと私情を挟みすぎじゃないですかねぇ~? フェリアさんっ!?」
あはは、フェリアさんはアリサお姉さまが大好きですから、そのお姉さまに想われるアイギスさんが羨ましいんですね?
「ええぃっうるさいぞ司会エルフ! いずれコイツには私が痛い目見せてやる!「えぇ~困ります……」だが今はその時ではない!「さっさと質問を読みなさいよ?」はい、済みません朱美様! ではレイーリーアは誰の転生体だ!? 始めっ!」
あはは、アイギスさんの言葉はスルーして朱美の言葉にしっかり反応するフェリアさんは器用と言いましょうか、なんと言いましょうか? とにかく第二問です! 例によってみなさんがワッとカードに駆け寄り、答えが書かれたカードを探します。
「あったわ! これね!?」
「ブブーッ!! 不正解だニャモーっ! サーニャはサーサが転生体だぁぁーっ!!」
「わーっ! 間違えちゃったわぁーっ!?」
ワァァーッ!! 諦めるなニャモーっ! 頑張れぇーっ!?
うふふ、この問題は少しだけ難しかったでしょうか? ですが『無限円環』で共に訓練に明け暮れたみなさんもちゃんと知っている内容ですよ?
「見付けました! これです。ナーゼが答えだ!」
「正解ぃぃーっ!! クイズ二問目のクリアはアイギスが飾ったぁぁーっ! これで親子二代が突破したぞぉぉーっ!!」
「ちぃっ! おのれアイギス! 憎たらしい奴めっ!」
ワアァァァーッ!! 流石アイギスだぜぇーっ! 今回はお前に賭けてるんだぁーっ! 絶対勝ち上がれよぉーっ!!
「やるじゃねぇかアイギス! 俺もうかうかしてらんねぇな!」
「やれやれじゃ、儂も負けられんぞい!」
さぁ、これで残りの枠は四つ。徐々に挑戦者達の緊張感が高まって来ることでしょう! ユグライアもドガさんも気合いが入っていますね♪
「どんどん行くぞ! 第三問! 我が偉大なる崇高にして最も尊き神! アリサ様がアリス様を召喚して『聖域』に張った結界の名前はなんだぁぁーっ!? 始めっ!」
「フェリアさんいくらなんでも持ち上げ過ぎぃ~それじゃアリサ様も困っちゃうんじゃないかなぁ?」
「オルファの突っ込みは最もだぁぁーっ! いい加減にしろぉーっ!?」
そうだそうだぁぁーっ! でもそんなフェリアちゃんも可愛いぞぉーっ!?
「ばばば! 馬鹿なこと言ってないで大人しく観戦していろお前らぁぁーっ!?」
あはは! それはいけませんよフェリアさん♪ 彼等がいなかったらこうまで盛り上がらないじゃないですか? それに、可愛いと言われてまんざらでもなさそうですね♪
「はい! 見付けました! 『待ち望んだ永遠』です! この時一緒に立ち合えたことは忘れようもありません!」
「正解ぃぃーっ!! サーサ正解だぁぁーっ! 私達が安心して『聖域』で生活が出来るようになったのも、統べてはこの『待ち望んだ永遠』のお陰でもある! みんなぁ~改めて感謝しようぅーっ!?」
ワアァァァァーッ!! その通りだぁぁーっ! ありがとうアリサ様ぁぁーっ! ありがとうアリス様ぁぁーっ!!
「ふふふ。これで三人が突破したわ! 残るは三人! そろそろ焦りが出てくるんじゃないかしらあんた達~?」
「むぅぅ! 次は私が見付けるもん!」「へへっ! 負けねぇぜミストぉ~?」
「くっ! 折角だし勝ちたいわ!」「毎回シャッフルされちまうのがなぁ~」
朱美もゲームを観戦して楽しそうですね。お互いに負けないと張り合うブレイドくんとミストさんの微笑ましさや、言葉通りに焦りを見せるニャモさん。問題が出題される度に配置が変わるカードに辟易とするユグライア。そんな三者三様の様子が私の目にも面白く映ります。
「第四問! うん? なんだこの問題は? まぁいい、読むぞ! 『82・56・83』これってだーれだ!?」
「はぁぁーっ!? なんだぁ~その問題はぁぁーっ!? フェリアちゃんそれ以外に書かれていないのかぁーっ!?」
「だから馴れ馴れしい! これ以外は何も書かれておらん!」
なんだぁ~? 一体何の数字なんだぁぁーっ!?
はわわっ!! どど、どうしてあんな問題が交ざっているんですかぁぁーっ!!? あの数字はっ! はっ!? まさか!
「うっふふふ♪ あらぁ~? どうしたのかしら女神様ぁ~? そーんなに慌てちゃって!」
「あ、あ~け~みぃぃーっ!! 貴女の仕業ですね!? なんて事をしてるんですか!?」
さぁーっ? なーんのことやらさーっぱりわかんないわぁ~♪ 証拠もないのに人を疑っちゃだーめだーめよーん? ですってぇ~!? うぐぐ! なんて白々しい!
────────────────────────────
【バレちゃった!】~ブレイドくんのバカーッ!~
────────────────────────────
「アリサ様ぁ~私達に知恵をお与えくださいぃーっ!」
「はぁ? なんぞいきなり? こちとら妹達の不手際であんた達のごはん作るのにてんやわんやなのよ~?」
「馬鹿エルフ! だからアリサ様に無礼だろうが!?」
「そうは言ってもこのままじゃゲームが進まなぁぁーい!」
ちょっとちょっとぉーっ! 何をアリサお姉さまに聞こうとしているんですか!? やめて! やめなさーい!!
「実はこの数字が何を意味しているかがわからず困っているのですぅぅーっ! 『82・56・83』この三つの数字はなんなのかぁーっ!?」
「……スリーサイズじゃないそれ? 女性の胸、腰、お尻のサイズを表してる数字よ? 一体誰のかしら? あんまり人目に出していいもんじゃないからね? もしイタズラなら後で確認してお説教よ?」
そうですそうです! さぁ朱美! アリサお姉さまからお説教を受けたくなかったら今すぐあの問題を取り下げて下さい!
「あ~もう、仕方ないわねぇ~私もアリサに怒られるのはイヤだから取り下げるわよ。ちぇ~! 面白いと思ったのに~?」
「面白いと思えても当人の許可を取らずにやってはいけません! まったくもう!」
私の訴えに気付いた朱美がしぶしぶと言った感じで、問題を取り下げに動きました。ふぅ、まったくもう! とんだイタズラですよ!
「へぇーっ! スリーサイズってのか? んじゃこれアルティレーネ様のだな!」
「ぶふぅーっ!!? ちょっ!? ブレイドくんっ!?」
「へへ! だってアリサ姉ちゃんはもっとでっけぇし! やたら慌ててるアルティレーネ様のに違いねぇぜ! そうだろアルティレーネ様!?」
うっ、うぅぅ……うわあぁぁーんっ!! バレちゃったバレちゃったぁぁーっ!!
「正解ですけどブレイドくん脱落ーっ! 脱落脱落ーっ! わーんっ! バカァーっ!!」
「えぇーっ!? なんでだよぉぉーっ!?」
「おおぉぉーっと!? これはなんと言う事だぁーっ!? ブレイド少年! そのあまりの純真無垢さがアルティレーネ様に深いダメージを与えたぁーっ!」
あぁぁーっ!! これはしょーがないぃーっ!! ブレイドは悪いわけじゃないがやっぱ悪いぃーっ!!
「はっはっは! 流石はおっぱいブレイドだな!」
「もーブレイドったら! さっきアリサ様が「あまり人目に出していいものじゃない」って言ったでしょ!? そう言うのはわかっても言っちゃ駄目なんだよ!?」
「うわぁ~!? そっかぁーっ! 俺やっちまったぁーっ! ごめーん! アルティレーネ様ぁーっ!」
ぷぅーっ! 駄目です! 許しません! ブレイドくん脱落!
ユグライアに笑われ、ミストちゃんにも注意をされてようやく自分の過ちに気付いた様子のブレイドくんですけど……こんな大勢の前でスリーサイズを暴露された私の気はまったく収まりません!
「朱美も後でアリサお姉さまにみっちりお説教してもらいますからね!!」
「ちょっ! 私取り下げようとしたじゃない!?」
駄目です! イタズラであんな問題を仕込んだのは確かなんですからね!?
「やれやれだな……しかし一つ問題が減ってしまったぞ? どうするか?」
「なぁにフェリア? クイズの問題? それなら私が一つ出そうか?」
おぉーっ!? まさかアリサ様がクイズの問題を!? ど、どんな難題がくるんだ!?
「これはぁーっ! まさかのサプライズ! 皆も心して聞けぇーっ! アリサ様が自ら出題されるぞぉぉーっ!?」
「あはは盛り上がってるようでなによりね? じゃあどうしようかな? みんなも見てて知ってる問題よね?」
「答えが書かれたカードがあるとは限りませんね。アリサ様私にだけ先に答えを教えて下さい。……ふんふん。わかりました! すぐにカードを用意しますね!」
おや? どうやら私と朱美が言い合いをしている間にアリサお姉さまが新しい問題を用意して下さるようですね? またアリサお姉さまにご迷惑をおかけしてしまいましたね、後で沢山お礼を言わなければいけません。
「ホント、頭上がんないわよね? 私も後で謝っておこーっと!」
もぅ! 朱美ったら調子いいんですから!
「じゃあ問題よ~♪ 私のミーナだけどさ「うなぁ~ん?」この子の大好物の食べ物ってな~んだ?」
「始めっ!」
「おぉーっ! これは優しい問題だぁーっ! 勿論みんなも答えは直ぐにわかっただろぉーっ!!」
ふふ、確かにこれは優しい問題ですね。時折アリサお姉さまがミーナに与えていますからね。みんなの印象にも残っていることでしょう。
「っしゃあぁーっ! これだぜ! 『チーズ』だ!!」
「正解ぃぃーっ! ゼオンがカードを手に取ったぁーっ!」
「あぁっ! 一歩出遅れたぁーっ! ゼオンさんそれちょうだいよぉーっ!?」
「ハハハ! 残念だったなニャモ! やらねぇぜ?」
あはは♪ ニャモさん惜しかったですね? 位置的にはニャモさんの方が近かったのですが、ユグライアが先に気付いてしまいました。悔しがる彼女に喜ぶユグライア。これで四人がこのクイズを突破しましたね、残りの枠は二つ。ブレイドくんが脱落して、残る挑戦者は四人です!
ゼルワ「へぇ~(・о・) スリーサイズなんてのがあんだな?( ´ー`)」
フォーネ「な、なんだか(ーー;) 聞いているだけで恥ずかしいです!(*/□\*)」
ネネ「こ、この話はちょっと控えましょうよ!(>д<*)」
レジーナ「アルティレーネ様であのサイズ……僕は(_ _) ふむ、今度しっかり測ってみようかな( ´~`)」
ミミ「あたしもしっかり測ったことってないなぁ(*´∇`)」
デュアード「……き、聞いてて……恥ずかしい、ぞ?(〃 ̄ー ̄〃)」
カレン「あら( -_・) サイズはしっかり測った方がいいわ(´・∀・`)」
バロード「私達近衛には装備が支給されるからね(_ _) 身体測定は義務化されているんだ( ゜ー゜)」
ラグナース「そう聞くと大事なことのように聞こえますね(;´Д`)」
セラ「ば、バカヤロー!(*/□\*) 大事なことでも男共に聞かせる話じゃねぇだろ~?(≧□≦)」
ミュンルーカ「そ、そうです!Σ(*゜Д゜*) ホラホラ男性陣(。・`з・)ノ ガールズトークを聞いちゃダメですよ?(*´艸`*)」
ビット「女性達のこういう話題に口を挟めぬのは、いつの時代も変わりませぬな( ̄▽ ̄;)」
ルヴィアス「ははは(`∀´) そうだね、時代どころか『神界』でもそうなんだぜ?(*゜∀゜)」
シェラザード「まぁそうよね(^_^;) 世界を隔ててもこういうとこは変わらないのね(*≧ω≦) ふふん♪(´∀`*) アルティレーネったら、いい気味ね? あっはっは!(*≧∀≦)」
セレスティーナ「あらあら♪( *´艸`) いけませんわシェラザード様、そんなに笑っては(^-^)」
カイン「まるで魔王の時みたいになっちゃってますよ!?Σ(゜Д゜ υ)」
リール「実はそれが素だったりするんじゃないですかぁ~シェラザード様?。:+((*´艸`))+:。」
エミル「いいんじゃないでしょうか?(゜ー゜*)」
シェリー「ふふ( ´ー`) 素で付き合える方がお互い楽でしょうからね♪( *´艸`)」




