116話 港町ににゃるろって、そして……
私「うおぉぉっ!ヽ( `Д´)ノ 急げ急げ急げぇぇーっ!ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿」
ティリア「( ゜□゜) ……なんか作者が物凄い勢いで執筆してるんだけど?(゜A゜;)」
アリサ「あ~( ̄O ̄) なんでもユニークが五万越えた事と、年始が重なるって事で~(*´∇`*)」
レウィリリーネ「ん(-_-)゛ 急ピッチで閑話を書き始めてる( ´ー`)」
フォレアルーネ「閑話って……(´・ω・`) 『メビウスの四季』の続き?(,,・д・) 次、春の話だったよね、時期的に合わないんじゃないの?(´∀`)」
アルティレーネ「あれの冬も投稿時期おかしかったですけどね(^_^;) そうじゃなくてほら、アルナ達がやって来てヾ(・ω・ヾ)」
アリサ「歓迎会兼ねてばか騒ぎしたでしょ?(*´▽`*)」
レウィリリーネ「そう、『三方面作戦』の開始前にやったアレヽ( ・∀・)ノ」
フォレアルーネ「おー(°▽°) あの時の!(*`▽´*) って、アレ相当ボリュームなかった!?Σ(゜ロ゜;)」
ティリア「前回に比べるとかなり大規模だったわよ?(´・ω・`; ) それを書いてるの?(゜ω゜;)」
アリサ「そ(゜ー゜*) 投稿までギリギリの期間だけどなんとしても仕上げるらしいよ?( *´艸`)」
アルティレーネ「もっと早くに手掛ければ良いものを……(-_-;)」
フォレアルーネ「まぁ(゜∀゜;) 見守ろうか(((*≧艸≦)」
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【こんにゃる~♪】~怒るぞ駄鳥共!~《にゃるろってview》
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(ちょっと翼! あんた達なにしてんのよ!?)
(うえっ!? 思念通話!? あ、アリサ様どっから見てんのぉ!?)
(目の前にいるわよこのボケナス共! 後、今の私は『にゃるろって』って名乗ってるから、間違えても「アリサ」って呼んじゃ駄目よ? さっさと降りて来なさい!)
クイックイッ……
私は小高い丘の上でグワグワ騒ぐ駄鳥共の姿を見つけ、どうしてソードックっていうワンワン達が群れて襲ってきたのかを理解した。
(あ、あわわ! わっかりました! すぐ行きます!)
グワッ! グワワッ!!
その原因っていうのが『偵察部隊』の四羽達。どうもコイツら、面白半分にソードックにちょっかいかけて遊んでいたらしい。そこから逃げて来たのが、私達を襲った群れだったのだ。
「──で? なにやらかしてくれてんの、この駄鳥共?」
「あああ、あのっ! そのぅ……」「すすっスンマセンっしたぁ!」
「申し訳御座いませんでした……」「どうか姉貴に報告だけは勘弁してください!」
私に気付き、慌てて人化して側に駆け寄ってくる四人。ルロイヤ、ウノ、ドゥエ、翼と順に目を配ればみんな謝罪してくる。しかし、だ。内心「なんで怒られてるか」という事をわかっていないように見える。取り敢えず謝っとけ感がすごいわ。
私がなんで怒ってるのかを説明して、一緒に来た冒険者……まぁ、『猫兎』達なんだけど……それにガッシュくんにも迷惑をかけてしまったと、彼等に対して深々と頭を下げて謝罪したことで、翼達も自分達の取った行動の浅はかさに気付いたようだ。
「いやぁ、本当に済まなかった。改めて自己紹介させてくれるか冒険者達?」
「ああ、勿論だ。僕達も君達とにゃるろってちゃんの関係とか知りたいからね」
はい。改めまして。みなさん『こんにゃる~♪』とか、前世で好きだったVチューバーの挨拶真似して見たりしてアリサさんことにゃるろってだにゃん♪
今私達は『リージャハル』っていう港町に向かう途中の街道を歩いてるとこ。馬鹿やらかして、私に怒られて、みんなにごめんなさいした『偵察部隊』のよにんも合流して、一緒に移動中だ。そんな中、翼が改めて謝罪して名乗ろうとする。それに対して私の護衛を努める冒険者達は、一度みんなで目を合わせた後、頷いて、レジーナが代表して受け入れた。
「感謝する。俺っちは『鳳凰』の翼ってんだ。よろしくな? 俺っち達は『聖域の魔女』ことアリサ様に任命された、『偵察部隊』でな、なんせ最近になって初めて『聖域』の外に出たもんだから……」
「うふふ、見るもの総てが珍しくて、つい羽目を外して騒いでしまいましたの。申し訳ありませんでしたわ。私はルロイヤ。『グリフォンロード』ですの、よろしくお願いいたしますわね?」
「やっぱ『聖域』の看板背負ってるって自覚しねぇとなぁ~迷惑かけて済まねぇ! 俺はウノ。『ハイ・グリフォン』だ。よろしくな!」
「同じく『ハイ・グリフォン』のドゥエだ。此度は迷惑をかけて済まない」
うむ、みんなちゃんと謝罪できて偉いぞ~♪ 『聖域』出身の彼等が一般の冒険者や旅人に迷惑をかけて、『聖域』の悪評が立つのは嫌だからね。ちゃんとこの世界の住人として生きてく以上、この辺はしっかりしとかないと。御近所トラブルは嫌だもん。
そして『偵察部隊』の紹介を受けてレジーナ達『猫兎』達もそれぞれに自己紹介を済ませ、ガッシュくんの番になった。
「あ、あの……私は『虎人』のガッシュと申します。『セリアベール』の防衛戦では救援に来てくださってありがとうございました」
「ガッシュ? あれ、どっかで聞いた名前じゃね?」
「あれだ。ゼオンと昔パーティー組んでたっていう奴だよな?」
恐る恐るって感じでガッシュくんが自己紹介すると、ウノと翼がその名前に聞き覚えがあると言い出し、ガッシュくんの顔を覗き込む。こらこら、失礼でしょうが?
「お前達、彼に対して失礼だろう? その辺にしておけ」
「「ほーい、ごめんなガッシュ」」
「い、いえ……確かゼオンは防衛戦の協力に礼をするため『聖域』に行っていたそうですが、その時に会ったのですか?」
「ええ、そうですの。色々お聞かせ頂きましてよ? 『誉』というパーティーを組んでいたこととか、『ゲキテウス王国』と『エルハダージャ王国』の王が一緒だったとか♪」
うん。その辺りの話は彼等も聞いていたよね。ドゥエに注意されて、不躾に顔を覗く二人が軽い謝罪をして、離れると、ガッシュくんも合点がいった風になるほどと頷いた。彼の疑問にルロイヤが答え、クスクスとお上品に笑っている。
「その話を聞いてアリサ様は『エルハダージャ』のココノエに、にゃるろって様は『ゲキテウス』のシャイニング・レオナードにそれぞれ興味を持たれてな」
「そーそー、「御近所付き合いは大事」ってことで、ゼオンに手紙書いてもらって、会いに行こうってなったんだぜ~?」
と、言う設定である。まぁ、興味があるのも、御近所付き合いが大事ってのもホントのことだけどさ。実際にゼオンに書いてもらった手紙もミーにゃんポーチに大事にしまってあるよ。ドゥエとウノの説明にガッシュくんは、「それで『セリアベール』で二手に別れて……」と、納得しているみたい。
「なるほど~、でもさぁ、翼さんとにゃるろってちゃんの関係ってどんななのかな? にゃるろってちゃんは『白虎』さんのとこの住人ってだけで、そんなに偉い訳じゃないんだよね?」
「そんなの簡単ですわ。にゃるろって様はアリサ様のお気に入りの方ですのよ? 『世界樹』のユニちゃんと同じくらいに、アリサ様が大切にされている御方ですの!」
「あ~『セリアベール』の冒険者ギルドで見かけた時も仲良さそうに手を繋いでましたもんねぇ~♪」
よしよし、いい質問だよミミ。そしてその答えもナイスよルロイヤ、ももちー! ガッシュくん。ひいては黒フードの連中に、このにゃるろってなる者は、『聖域の魔女』と親しい。捕らえて人質にすれば、最大の脅威である『聖域』を押さえ付けることができる! そう思わせなければいけないからね。
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【反省だ!】~それと報告!~《翼view》
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(アリサ様。お耳に入れておきたいことがあるんですが?)
(うん? どうしたの翼、何かあった?)
危なかったぜぇ~『ハンフィリンクス』から南に飛んで『リージャハル』を目指してた俺っち達なんだけどさ、海を渡って、この『ユグライア大陸』に来てさ、ちょっと迷ったのよ? あれ? 『リージャハル』って何処よ? ってな感じで……
んで、ルロイヤが一度街道を見つけてそれに沿って飛べば大丈夫だって言うから、実際にそうしたんよ。そしたらウノがさぁ~丘の上にたむろってるヘンテコな犬共を見付けたわけ。
《なんだあの犬? 肩から変なの生えてんぞ? ちょっくら遊んでやっか?》
な~んて、軽いノリで言い出してさ、まぁ、俺っち達もちょっと退屈だったもんで、その誘いに乗ったんだよ。慌てる犬っころをチョンチョン突っついてみたり、追っかけ回してみたりと……あぁ、それがいけなかった。
まさかアリサ様達が近くにいるなんて思いもしなくてさ、俺っち達から逃げた犬っころが襲い掛かって来たってめっちゃ怒られた……最初は怒られたから取り敢えず謝って、場を済まそうって思ったんだけどさ……アリサ様が何に対して怒ってるのかってのを理解して、本気で恥じたよ。いかんね。もっと真面目にならねぇと駄目だわ俺っち達。恩人のアリサ様に頭下げさせるなんて、マジに反省だ。
んで、アリサ様こと、にゃるろって様と一緒の『猫兎』達と、ゼオンの友人っていう『虎人』のガッシュとか言う小僧……コイツ噂の黒フードの一味らしいんだよなぁ? と、一緒に『リージャハル』に向かってるんだ。
そこで俺っち達がアイギスから通信で聞いたセルフィ様の情報を伝えておこうって思って、思念通話を飛ばしたとこ。
(……マジか? 『リージャハル』の宿屋の看板娘って。となると、私達の作戦も伝えておかないと危ないわね。女神なら私の変身も見抜くだろうし……)
(はい。その方がいいと思います。でも、どうやって伝えましょうか?)
流石のアリサ様もこの情報には驚いた様子だぜ。街に入って俺っち達だけ別行動ってのも変に思われそうだし、ばったり出会っちまって、セルフィ様がアリサ様の名前呼んじまったらそれでアウトだ。
(うん。ティリアを通して事情を説明してもらいましょう。ちょっと待ってなさいよ)
(了解っす!)
そういやセルフィ様はティリア様の義姉妹って話だったっけ。なるほど、んじゃティリア様から話しといてもらえば万事解決ってわけだ。安心安心!
「翼殿達は『リージャハル』にはどのような用事がおありですか?」
「ん~? あー、俺っち達はアリサ様にお使い頼まれててな? ある人に弁当届けに来たんだわ」
「アリサ様のお作りになられるお弁当はとても美味ですのよ?」
「なるほど、流石はにゃるろって様の師匠ですね。私達も昨夜ににゃるろって様が作って下さった食事を満喫しましたが、いやはや……素晴らしいの一言でしたよ」
ほっほーう? ガッシュとかい言うこの虎野郎め、アリサ様の手料理食わせてもらったんか? 羨ましいじゃねぇかよ! 牛、豚、鶏の合挽き肉のハンバーグだとぉ~? くそぉ、俺っちも食いたかったなぁ。
(オーケー。話はついたわ翼。安心して街に入りましょう)
(お、流石ですアリサ様! 仕事が早ぇや。んじゃちょいと話題にその宿の話でも……)
ガッシュの質問に俺っちとルロイヤで答えたり、あの飯がうまかったとかなんだので結構、話が弾んでたその時に、アリサ様がティリア様と話をつけたのか、セルフィ様に俺っち達の作戦を知らせる事が出来たって言ってきた。
それならどうせだし、アイギス達から聞いたセルフィ様が看板娘してるっていう宿屋について話題に挙げてみることにする。
「アイギス達から聞いた話なんだけどさ、『リージャハル』には小さいながらも質の良い宿屋があるらしいじゃん? ガッシュ知ってる?」
「ほう、『白銀』の目に質の良いと映る宿ですか……? いくつかは心当たりがありますが、さて、何処だろうか?」
「あはは、私達を見ても泊めてくれる宿なら良いんですけどね?」
きっとこういうのは俺っち達よか、冒険者やってるガッシュと『猫兎』達の方が詳しいよな? ……ほら! 心当たりあるって! やっぱ色々知ってるよなぁ冒険者って! で、ネネはどうしたの? お前らなんか出禁でもくらってんの?
「あはははは……はぁ~、出禁というか、まぁ……色々とメンバーがやらかしまして……」
「なんでもセクハラの過剰防衛で行く店、行く店の備品をぶっ壊しまくって、ブラックリスト入りしたらしいにゃ~?」
「テヘッ! ごめんねぇ~ネネ?」「こ、今後は気を付けるわよ……多分」
おいおい、ミミお前「テヘッ」じゃねぇだろうがよ? ニャモは多分って何だよ?
「あはは、えっと! ほ、他に何か情報はないのかな翼さん!? 「小さいけど質が良い」だけじゃ絞れないよねぇ? 港町は沢山の宿屋があるからさ!」
「お前今、思い切り話を逸らそうとしてるな、レジーナとやら?」
はぁ~今度はレジーナがドゥエの言葉にギクゥッ! ってなってやがる。どーもこの『猫兎』の連中は話に聞いた通りの問題児達みたいだなぁ~? 『無限円環』で一緒に訓練してた時はわからなかったけどさ。
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【隠れた名店?】~迷惑なんてかけません!~《モモview》
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やばぁーい!! ちょっとヤバイですよぉ~? ネネったらももちー達の悪行……いえいえ! 何を言いますか!? ももちー達の行いは確かな正当防衛ですよぉ? それを「やらかした」だなんて、にゃるろってちゃんにいつの間にリークしちゃったんですか!? ……まぁ、入ったお店のテーブルだの椅子だのカウンターだの厨房とか、窓とか扉とか諸々を、おさわりくんと一緒にまとめて、『粉☆砕!』しちゃったりも~、しなかったこともなかったのですけれども……
「とんだ迷惑パーティーですわね……私達も気を付けませんと。ある意味良い反面教師なのではなくて?」
「はは! ルロイヤの言う通りだぜ! 俺達も悪い見本としてお前らのこと参考にするわ♪」
うぐぐーっ! なんて不名誉な! ルロイヤさん、ウノさん! 後で覚えてて下さいよぉ~?
「確か、父娘二人で経営してて、執事とメイドの格好してるとか言ってたぜ~?」
「ほう、となればシーベル殿の宿でしょう。小さな屋敷を宿にして、定員を十人までに限定し、細々と運営しているのです」
ももちーが密かにルロイヤさんとウノさんを、いつか粉砕してやろうと闘志を燃やしていると、翼さんが件のお宿の追加情報を出してきました。それを聞いてポンッ! と、左の手のひらの上に右手の拳を乗せてガッシュさんが何処のお宿かを特定しましたね。
「詳しいにゃガッシュさん、昔泊まったことあるのかにゃ?」
「ええ、『誉』時代に。食事は出ませんが、景観の良い立地で、知る人ぞ知る隠れた名店です。ふふっ懐かしいな」
「じゃあ丁度いいじゃん! ガッシュに案内してもらおうよ♪」
中々詳しく語るガッシュさんににゃるろってちゃんも、へぇ~って感心してます。ふむむ、『誉』時代に利用してたんですか? じゃあ、ゲッキーもゼオンさんもココノエちゃんもですか……いいなぁ、ももちーも一緒したかった。
「その隠れた名店にお前達問題児を連れて行きたくはないんだがなぁ……いいか! 絶対にシーベル殿と娘のリデル嬢の迷惑になるような行動はするなよ!?」
ミミが案内して~って言うとガッシュさんは盛大なため息をついて、ももちー達にしつこいくらいに迷惑かけるなって念を押してきます。そんなに心配しなくても、おさわりくんとか、無礼者がいなきゃももちー達は大人しいものですよーだ!
「大丈夫じゃないかにゃ? その父娘が変に絡んで来なきゃやらかしたりしないでしょ?」
「その点は絶対に大丈夫です。シーベル殿は紳士然りとした御仁。その立ち居振舞いは見習いたくなるほどですから!」
うん、それなら安心ですよ。その娘さんとも仲良くなれるといいなぁ~♪
「さて、見えてきたようだね。この『リージャハル』も十年振りだ」
そうして色々とおしゃべりしつつ、街道をてくてく歩くこと小一時間。ももちー達の目の前に『リージャハル』の正門が見えてきました。レジーナが言うようにももちー達は十年振りに訪れました。と言っても、当時は通り過ぎた程度だったんですよね、賑やかな街って印象があったんですけど……
「そこは変わってなさそうね。門の外からでも街の賑やかな喧騒が聞こえてくるもの」
「この街に滞在したことってなかったですね、十年前は『ルヴィアス魔導帝国』に向かうために旅して、直ぐに『ゲキテウス』に行きましたから」
そうなのですよね、ニャモもネネも覚えてたみたいです。まぁ、ももちー達の冒険譚はアイギスくんにお話してありますから、詳しくは彼に聞いてもらうとしてですね。
「じゃあ、早速入ろうぜ? また入場税取られんだろ、手元に用意しとこうぜ?」
「こちらも『ハンフィリンクス』と同じで銀貨五枚でよろしいのかしら?」
「ええ、ウノ殿、ルロイヤ殿。『船舶ギルド』の置かれている港町では何処であろうと銀貨五枚と決まっています」
「にゃるろってちゃんの分はあたし達が払うからね~手ぶらのままでいいよ♪」
「うん。ありがとねミミ。街に入ったら早速お買い物したいにゃ、その紳士とメイドさんにも料理作ってあげたいし」
うんうん♪ 今日はにゃるろってちゃんの腕をふるっての海鮮料理ですもんね! ももちーとっても楽しみです。お買い物付き合いますよ~!
「俺っち達はケーキ作る予定なんですよ。あと、ドゥエが捕ったマグロもあります」
「ケーキとマグロかぁ、ケーキはお茶請けに出して、マグロは夕食のメインに……そのマグロ使ってもいいのにゃ?」
「是非に。にゃるろって様なら俺達より上手く使ってもらえそうですし。ただ、刺身にする分は残してもらえると嬉しいです」
「オッケーだにゃん♪ 折角だしお寿司も作るかにゃ~?」
翼さん達がなんとマグロを提供してくださるそうですよ! 素敵ですね~♪ おやつにはケーキが出るっていうし、今からお腹がぐぅーっ! って鳴っちゃいそうですよー!
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【もしや既に?】~広がる不安~《セルフィview》
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《セルフィちょっといいかしら?》
《ありゃ? これはティリアお姉様。どうされたんです、私今アイギスさん達に教えてもらったレシピでお料理中なのですけど~?》
『リージャハル』の私のおうち。小さなお宿のこのお屋敷の厨房で、アイギスさん達『白銀』のみなさんがお泊まりした翌日です。彼等は『ジドランド』へと旅立ち、私は教えてもらったレシピと記憶を頼りに、お料理に挑戦してる最中です。お父さんのシーベルは街へ買い出しに出掛けて、お留守番というわけですね。
そんな折、ティリアお姉様から連絡が入りました。危ない危ない、まだ具材を火にかける前でよかったです。
《あんたが料理~? ぷふーっ♪ しっかり味見するのよ? って、それはいいとして……》
むぅーっ! なんですかお姉様! 私はやればできる子ですよ!? 料理の『り』の字も知らないティリアお姉様にバカにされたくないですよーだ!
《ごめんごめん、謝るわ。あのね、アリサ姉さんが今、あんたのいる『リージャハル』に向かってるんですって》
《まぁ! それは朗報です! 是非とも私達のお宿を利用して頂きませんと!》
《うん。そこは鳳凰とグリフォン達も一緒だから大丈夫じゃないかしら?》
おぉ~! なんと言う事でしょう! アリサお姉様がこの『リージャハル』に赴かれていらっしゃるなんて! うふふ、昨夜に通信でお話ししたグリフォンさん達も一緒となれば、間違いなくこのお宿を利用してくれますよね! アリサお姉様とは沢山お話をしたいと思っていましたから正に朗報です!
《浮かれてばかりもいられないわよセルフィ? 私達は今作戦遂行中なんだから》
《とと、そうでしたね~? じゃあアリサお姉様もその作戦の途中に立ち寄る感じです?》
《そういうこと。『ディードバウアー』を崇拝する『亜人』達で構成されてる教団があるのは知ってるでしょう?》
ふむ。勿論存じておりますよぉ~。『ユーニサリア』の事は『神界』で一通り調べておきましたからねぇ。まったく、『ディードバウアー』に今の世界を破壊してもらって『亜人』の理想郷を築くとか、そんなの無理でしょうに、『ディードバウアー』が復活すれば、目に映る総てを破壊しつくすだけで、理想郷なんてとても築き上げる事なんて出来ませんよ? 盲信者って怖いですねぇ?
《アリサ姉さんは今、『人猫』の女の子に変身して、その教団の一人を護衛につけているわ》
《ほっほーう! そりゃまた大胆な作戦ですね。なるほど、敢えて自分を教団の人質にして、教団の懐に潜り込むんですね?》
《そういうこと、流石に話が早いわね。だから、間違えてもアリサ姉さんの名前呼んじゃ駄目よ? 『にゃるろって』ちゃんって呼んであげてね?》
あら? あらあら♪ にゃるろってちゃんですか。うふふ、とっても可愛らしいお名前ですね!
《了解ですよ~って、因みにその護衛についてるお方についても教えてもらって良いでしょうか?》
《あー、うん……なんて言ったっけ『虎人』で、ゼオンと昔パーティー組んでたっていう、バッシュ?》
《あ~! 娘さんの記憶にありましたよ。ガッシュさんですね多分》
そうそれ! ってティリアお姉様も言ってきたので間違いないでしょう。シーベルさんの娘さんの記憶を引き継いだ私は、もしかしたら昔どこかで会ったりしてないかな~? って思い、脳内で探してみれば、確かにガッシュという名の『虎人』が宿泊客のなかにいました。後で過去の帳簿も見て確認しておきましょう。
《ん~でもティリアお姉様? どうにもこのガッシュさんとやらは、娘さんの記憶を見るにその教団の手を取るような人物とは思えないんですけど……》
《……そういえばその辺りはゼオンもショック受けてたわね。何かがあったってことかしら?》
私が引き継いだ娘さんの記憶には、『誉』というパーティーメンバー達とお父さんで、一緒にお酒を酌み交わし、楽しそうに笑っているガッシュさんの姿があります。心から楽しんでいる。そんな素敵な笑顔を見せるガッシュさん。彼に一体何があったのでしょう……
《……これはもしかすると、もしかするかもですね。ティリアお姉様、ロアの動向は把握されていますか?》
《えっ? アイツまだ復活すらしてないんじゃない?》
《本当にそうなのでしょうか? ロアの二つ名は『技工神』です。私達に悟られないように復活を隠しているだけかもしれませんよ?》
通信越しにティリアお姉様の息を飲む気配が伝わって来ます。これはまだ私の憶測でしかありませんけれど、ロアは旧くから存在している神。私達新参の神を出し抜く手練手管など、海千山千の旧神には容易かもしれない……何せこの世界を自分の実験場にしようとして、魔神達と攻め入ってきたくらいなのですから。
《……歯痒いわね。忠告ありがとうセルフィ。十分警戒しておくわ》
《はい。私も実際にお会いしてから、判断したいと思います。その時は私からご連絡しますね》
《わかったわ。苦労かけてごめんね?》
いえいえ、このくらいお安い御用ですよ~♪
……それにしても、厄介そうですね……もし、教団とロアが繋がっているとしたら一筋縄ではいかないかもしれません。
ふぅ……
まぁ、それはともかく。今はアリサお姉様こと、にゃるろってちゃんと会えるのを楽しみ待ちましょうか♪ 美味しいお弁当を届けてくれる『偵察部隊』のみなさんに会うのも楽しみです!
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【決起】~理想郷を目指して~《???view》
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「……ほう? あの魔女の弱みか」
「はい。現在ガッシュの奴が上手く護衛と称し同行しておりますれば……」
『セリアベール』に潜伏させていた我が教団の幹部。『蛇人』のヴァルジャと、エルフのジャイファが我の前にひざまづきかような報告を挙げた。
ククク……『セリアベール』より遠く離れたこの地……『ゲキテウス王国』の地下にある『ディード教団』の本部まで一瞬で移動が可能な『転移陣』の存在など、女神や魔女共は知るはずもあるまいな。
流石は『技工神ロア』様よ。我等が崇拝する『ディードバウアー』様の御復活に必要な情報も、そのための魔装具、知恵や手段に至るまでご協力くださった、かの神には感謝しよう。
そして今もたらされた朗報を聞き、時が来たのだと確信する!
「ふはは! 思いの外早かったな。『聖域』の連中は余程間抜けと見える」
「たかが一つの街に起きた『氾濫』を解決しただけで、か弱い身内を外に出すとは。自惚れですかな?」
「だとすれば、恐るるに足りませぬな。しかし、その『人猫』の幼子を見捨て、歯向かって来た時の事も考えておくべきでしょう?」
ふふ、『セリアベール』での『聖域の魔女』の規格外な実力は我も聞き及んでいたぞ? 下手に動きを見せれば即座に捕捉されてしまう事も理解した。故に、今まで息を潜め、機会を伺っていたのだが……まさか数日ともせずに、『聖域』出身の幼子を外に出すとはな! ジャイファの言うように魔王シェラザードを降したことで調子にでも乗ったか? うむうむ、誠愚かよ!
「フフフ、なぁに、聞くところによれば『聖域の魔女』とやらは相当なお人好しだそうではないか? 身内を見捨てたりは出来ぬ甘ったれとみたぞ?
ふむ。しかしそうだな……女神共はその限りではないかも知れぬ。ともすれば……」
話を聞く限り、あの魔女は仲間を犠牲になど出来ぬ小娘よ。ヴァルジャの不安は杞憂であろう、しかしだ、世界の安寧を何よりも優先するあの女神達はそうとは限らんかも知れぬ。我はしばし考えを巡らせ、ある一点に視線を投げた。
「ふむ。案ずる事はない……いと小さき者達よ。汝等には吾輩がついている」
我が向けた視線の先。柱の側に佇む長い白髪の青年。彼こそが『技工神ロア』そのお方である。我等『亜人』を虐げ続けてきた『人間』達への憎悪と怨念を汲み上げ、様々な救いをもたらして下さった、救世主。
ロア様は未熟な三女神が創造したこの歪んだ世界を、本来あるべき正しき姿に還すべく動かれておられるのだ。そう。種族の違いによる差別など存在しない。世界にとって害悪でしかない『人間』共が存在しない理想郷。それこそがこの世界の本来あるべき姿である! ああ、なんと素晴らしい! 我等はそんな彼の掲げる理想郷を夢見て躊躇うことなく、その手を取った。
「この本部に攻めて来るならば、逆に好都合。吾輩の力で異空間へと追放してくれよう。汝等は何も恐れることなく『ディードバウアー』の復活に尽力せよ」
「ふふふ、なんとも頼もしい限りですな。おい、お前達! 各方面への『魔装戦士』の配置はどうなっているか?」
流石は『技工神』と言った所よ。既にあらゆる対策を施しておられる。
我は彼の言葉に首肯をもって応え、部下達にロア様より授かりし『魔装戦士』の各地への配置状況を確認する。
「はっ! 各主要国家に都市への『魔装戦士』の配置、同時に『完全隠蔽』の起動は完了しております!」
「うむ。ご苦労! 同士達よ、いよいよだ……いよいよ我等の悲願が叶おうとしている!」
おおぉーっ!!
うむ、今も瞳を閉じれば鮮明に思い出せる……遥か遠い、気が狂う程の長い年月を経ても……あの卑怯卑劣な『人間』の国が我等の祖国を踏みにじったあの日のことを……その総てを捧げ大悪魔を召喚し果てた、我が両親の事も……
そして、『ディードバウアー』様の圧倒的な破壊の力も。忌々しい女神共が勇者など喚ばなければ、我等の理想郷はもっと早くに成ったであろうに……
「しかし! その永き時を経て今! ようやくチャンスが訪れた!
同士達よ、諸君等の中にもいるだろう!? 『人間』から迫害を受けた者が!? 『人間』に陥れられた者が!? 祖国を、愛する隣人を奪われた者も!!」
ウオオオォォーッ!!!
怒号と呼ぶに相応しき同士達の雄叫びが、この本部全体に響き渡り震わせた。世界総ての『人間』達よ、この叫びを聞け! 我等は決して貴様達を許さん!
「立て! 同士達よ! この世界は我等『亜人』が支配すべき世界! 今こそ大地にのさばる『人間』を一掃するときだ!」
オオオォーッ!
「「家族を奪った『人間』達に死の制裁を!!」」
「「私達を虐げ続けてきた『人間』達を許すな!!」」
おお、御覧になられておいでですか? 我が父よ、母よ? 貴方達の遺志を継いだ多くの同士達が雄々しく立ち上がりました。『人間』達に追われ続けた、『ヴァンパイア』も我を含めて、最早数える程度しか残されておりませぬ。この恨み、この憎悪……果てはそれら総て我等が信望する神『ディードバウアー』様に捧げ、必ずや我等が理想郷を築いて御覧にいれましょう!
貴殿方の誇り高き血を受け継ぐ『ヴァンパイアロード』たる我。貴殿方より授かりし尊き御名である、エリクシル・ウィスタールの名に懸けて!
アリサ「あい(*´∇`) みんなおつかれ~♪(ノ≧▽≦)ノ」
にゃるろって「おつかれ~にゃんヾ(≧∀≦*)ノ〃」
アルティレーネ「今回で今年の投稿は終了となります!o(*⌒―⌒*)o」
レウィリリーネ「ん( ´ー`) みんな一年間ありがとうm(_ _)m」
フォレアルーネ「来年もうちら頑張るから見てねぇ~♪ヽ(´∀`≡´∀`)ノ」
ティリア「毎年言うセリフだけど(  ̄- ̄) あっという間だったわねぇ(´・∀・`)」
ユニ「もしかして来年あたりで完結しちゃう?(´・ω・`; )」
アリサ「どうだろうねぇ~?( ´~`) だらだら引き延ばすかもしれないよ?( *´艸`)」
にゃるろって「今抱えてる問題を解決して、のんびりだらけた生活が送れるのかにゃぁ~?\( ̄0 ̄)/」
アルティレーネ「考えたくありませんが、また新たな問題が出てくる可能性もありますよね?(´ヘ`;)」
レウィリリーネ「ん(ーωー) 先のこと今考えてもしょうがない(。・ω・)ノ」
フォレアルーネ「そうだよ♪ヽ(゜∀゜)ノ 何があろうと全力でぶつかりゃいーじゃん!(^∇^)」
ティリア「それもそうね(o・ω・o) 何はともあれ、皆さん(*´∇`) この一年間大変お世話になりました!ヽ(・∀・)ノ」
ユニ「お世話になりましたぁ~♪ヽ(*>∇<)ノ」
アリサ「来年もこの『TS魔女さんはだらけたい』を、どうぞよろしくお願い致しますm(_ _)m」
アルティレーネ「誤字報告や高評価も本当に感謝です!(*´∇`*) とても励みとなりました!゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜」
レウィリリーネ「ん( ´ー`) 来年もみんなに楽しんでもらえるように頑張る♪(*^-^)」
フォレアルーネ「それじゃあみんなぁ~!(o゜◇゜)ゝ 良いお年をぉーっ!ヾ( ・∀・)ノ」
エリクシル「……ふぅ(*゜∀゜)=3 なんとかギリギリ年内に間に合いましたな?(^∀^;)」
ロア「うむ(_ _) 吾が輩こう見えて実は不安であったぞ?(´・ω・`; )」
エリクシル「まぁ、我等が神も未だに名前だけしか出ておりませんし(´-ω-`) 焦ることもないのでしょうが( ̄▽ ̄;)」
ロア「そうであるな( ゜ー゜) かの『武神』も名前だけしか出ておらぬ(・∀・)」
エリクシル「来年を見ているがいい女神達よ!( ̄ー+ ̄)」
ロア「ふっ( ´,_ゝ`) いと小さき者達よ(´・∀・`) 良いお年をな?(*´▽`*)」
エリクシル「来年も見逃すでないぞ!?(>д<*) 良いお年を!ヽ( ̄▽ ̄)ノ」




