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04.領最端の街テリーヌ

 馬を走らせること4日、ルピナス領最端の街テリーヌに着いた。

 道中に薬草が豊富だったし、ちょっとお財布温めてから次の街まで食料調達でもしに行こーっと。


「人魚の鱗のアクセサリーはいかがですかーっ」

「水馬の柵あるよーっ!寄っていってくんな!」

「ノーム製の防具!武器!何でも揃ってるよー」


 街に入ってすぐにの繁華街に入ったがすごく賑やか!お肉の焼ける匂いや、お菓子のような甘い匂いが立ち込めてて凄くお腹空く…。


「そこの馬を連れたお嬢さんや、寄ってかんか」


 え、私?あたり見渡してもいないし私であってるよね。


「お嬢さんや、年頃の娘さんには色気が必要じゃろ?化粧品買うていかんか」


 スライムのリップにエンプーサ製コロン、グーロのダイエット剤、中でもおばあちゃんの一押しは色髪飾りと色目薬らしい。


「普段と違う姿で相手を振り向かせるんだよ。目の色や大きさ、髪色を変えるんじゃ」


 おばあちゃんが勧める商品の髪飾りは髪紐や髪留めなど色々あって、綺麗に細工の施された物もあればシンプルな物もある。

 前世でいうとこのヘアカラーとカラコンかな?髪飾り付けるだけで好きな髪色に出来るのは大きいなぁ、この2つはあっても損ないなぁ…少し見た目変えるだけで捜索対象から外れるだろうしフードも脱げる…よし!


「おばあちゃん、髪飾りと目薬買う!」


 飾りはシンプルなピン留めにしただけど、これなら目立たないよね!

 髪飾りをつけたところから思った色が染まっていって面白い!!これでフード脱げる!


「ほおぉ、やっぱり別嬪さんやったのぉ。そないのかぶらんほうがええわ」


「おばあちゃんありがとう!いい買い物出来た!」


 んーっ、フード被らなくていいって最高!視界も明るくなる!

 さて、ギルドに薬草でも売りに行こうかな。


 __________..........


 …何故こうなった。ギルドに薬草を売りにきて、何故か奥に通されたけども何故!?

 応接室かな!?ソファいいやつなんだねっ!めちゃめちゃふわふわですよ!!

 挙動不審にソワソワしていると1人のイケオジが入ってきた。


「呼び立ててすまない、レティシアさん…で良かったかな」


「えぇ、あの私何でここに通されたんですか?」


「私はこの街のギルド長を務めるリアム。確認させて欲しいのだが、君はリースさんとアイビーさんの”ラエティティア”で間違いないか?」


 逃げようと立ち上がると同時に腕を掴まれた。


「人払いをして君と私2人だ。決して変なことをしようというわけではない、話がしたい。まず、君は誘拐されたわけではないんだね?」


 キルド長は昔、両親にお世話になり幼い頃の私とも面識はあったらしい。父の死後、サントリナとロベリアの性格的に私が良い扱いを受けていないことは察していたらしいが、一ギルド長が侯爵令嬢の近況を探るにも限界があり特に4歳以降の情報があやふやだったらしい。そんな中での私の誘拐の知らせ。貴族からの依頼でありがら顔絵もない文面のみで、そもそもの誘拐すら疑っていたそうだ。ギルドの受付に母アイビーそっくりの女性がいて、もしやと思ってギルド長室に案内したそうな。

 私は、今までの経緯を全てギルド長に話した。


「…それは家出して正解だ。しかし、これからどうするつもりだったんだ?」


「一先ず領外に行こうと思っていて、領外でも追われるようなら国外に行こうと考えてます」


「君の捜索依頼は領内を中心に出されていて、君の見た目を知る奴も少ないから領外で十分だろう。しかし、領外に出る際に身分証が必要だが持っているのか?持っていないなら発行してあげよう」


「え、本当ですか!!でも、それって大丈夫何ですか?」


「大丈夫、冒険者として登録してそれを使えばいい」


 __________..........


 銅色のカードと薬草の代金をギルド長から手渡された。

 “これで、大丈夫だと思うが何かあったらいつでも頼りなさい”と見送られてギルドを出た。

 ギルド長、ありがたいんだけど薬草の代金だけじゃないよね…えらい金額が包まれてるんだけど…。まぁ、とりあげず食料も買い足したし次の街へ行こう。


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