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ナニモ言エナイ
今回の作品は短い感じです。
すぐ見終わっちゃいますよ。
「交渉って、なんだよいきなり」
俺は上ずりそうになっている声を繋ぐ。
「そうだなー、いまキ僕はウサギを殺した訳だ。んで、君にバレた。はっきり言うけどいま僕パニック状態なんだ。手に刃物も持ってるし。」
━キミのことも殺しちゃうカモしれないよ?
無機質な声で『彼』はそう言う。
「……だから明らかに一方的な交渉をしようと?」
「そうだよ、僕は君を傷つけない。その代わり君は僕と交渉をして契約を交わす。簡単なことじゃないか」
馬鹿げてる、こんなの何かがおかしい。ふざけてる
「ッざけんなよっ!この……」
『彼』は動揺すら見せずにカッターをこちらに向ける。
「この……?なーに?」
「あ……」
何も、言えなかった。
「交渉始めちゃっていいかな?」
『彼』は悪魔でも『彼』の都合で動いていく。
仕方ない。交渉は受けるしかない。
「…ああ。で、な、なんなんだ内容は」
『彼』は笑いながら
「はっ、そうだな。キミは僕と一緒に堕ちてもらおうか。」