序章2/2
注意
この小説には、一部、残酷な描写、表現などが含まれています。
それが無理な方は読むのをご遠慮ください。
ある日、真名板城(紅衣蛇馬の城)では軍議が行われようとしていた。
今回の焦点は、土地不足により畑が作れないため、領土を広げよう、というものだった。
『(省略)というわけなのだが、何かいい案は無いか。』
即座に紅衣家の重臣、鳴弄文人が切り出した。
「現在、隣国の麺家と千沙羅家が戦の真っ只中ですが・・・その隙に千沙羅家の取留城を落とす、というのはどうでしょう。」
それに対し家臣の西後志怒が不満気にこう言った。
「千沙羅家をそんなに甘く見てはならぬぞ。奴らの取留精神は城をも掘り、拷問されようが笑っているようなやつなのだぞ。」
「だから何だというのです?拷問されて笑っていようが、城を掘られようが、戦に勝てればよいのでは?」
鳴弄がそう切り返すと西後もこう切り返した。
「城を掘るなどというふざけた真似をするわ、拷問されても笑っていられるような気狂いだぞ、相手が何をするか知れたものではない。それほど得体が知れないかということを言っているのだ。わからないか!」
「ちょっとよいでござるか?」
鳴弄・西後「あ?」
そういって鳴弄と西後の話を遮ったのは、家臣の六條街政だ。
「前に拙者が堺に向かう途中、真名板港から少し離れた辺だったか。この島より一回り大きい島があったのでござる。」
紅衣蛇馬が反応した。
『そこに人影はあったのか?』
「平地になっていて見やすかったから島全体が見えたでござるが、建造物もなく、人影もなかったでござる。」
『島か・・・六條、その島を調査しに行ってくれないか。』
「うひょー!・・・じゃなかった。」
「承知したでござる。」
『それなら今日の軍議は終わりにする、ご苦労だった。』
鳴弄と西後はこう思った。
「そういう大事なことは早く言え」と。
~序章完~
はじめまして。紅衣家です。
序章2/2、見てくれた方はありがとうございます。
今回は軍議から始まり軍議で終わるといったまた薄い内容だったかも知れませんが、第一章からは1500文字以上でいきたいと思います。
では、次回第一章「領地開拓」見ていただけると幸いです。