設定資料:かみがみにおける地球史
■かみがみ世界における地球史
地球の歴史は神を失ったことで人類の観測による改ざんが行われているため、現在伝わっている地球史とは全く異質。
以下、重要な事件を時系列に掲載する。
地球神暦:元年
地球神覚醒。真名をバラルと号し、地上に君臨する。活力にあふれた星の神として生まれた彼は、間もなく大神の一柱として天界に晃神し、絶大な影響力を誇るようになる。
この時の地球はいわゆる銀河中心方向に存在しており、数多の惑星とともにあった。
地球神暦:~2000年代
この時期、バラルは魔界との戦の先陣に、積極的に参加する。生まれたばかりの神を積極的に保護することで発言力を伸ばしていった。
この時期に後の神竜エルム・オゥドが地球に生を受けている。
地球神暦:~3000年代
この時点でバラルの庇護下に入った星と神は千を超えており、彼の権勢はとどまることを知らず、事実上彼こそが神の王であると目する者も多かった。しかし、バラルは王を称することを固辞し続けた。
バラル、エルム・オゥドと交誼を結び、親友関係となる。
地球神暦:4321年
幾度目かの神魔の大戦勃発。この時、バラルの妃である女神が騒乱の最中に魔族の攻によって消滅。激怒したバラルの猛攻により、大戦はわずか半年余りで終結。魔族の撤退におる休戦期を迎えた。
それまで、強権的な軍事行動や徴発を控えていたバラルだったが、この事件を機に主戦論的な思想に傾倒していくことになる。
地球神暦:4500~4600年
バラルの呼びかけにより「魔族征伐軍」が結成され、第一次征伐戦争が開始される。神の側から魔族側への大々的な侵攻はこれが初。
百年にわたる遠征は成功裏に終わり、数多の星が神の手によって"解放"され、バラルに『万軍の主』の二つ名が冠される。
地球神暦:4600~4800年
魔族による反抗作戦が相次いで行われる。
それまで個の力を押し出していた魔族側に将兵が立ち、中央集権的な指導力で神側を圧倒した。
辺境において神と魔の小規模な闘争が勃発、世界全体が疲弊していく。事態を重く見たバラルは、「万軍の主」の名の下に権力を自身に集約。再び軍をまとめて第二次征伐戦争を開始する。
その結果、二百年にわたる騒乱は、魔族側との休戦協定をもって終結。
再び平和をもたらした彼は「栄光の王」の二つ名を授けられ、天界を統一した王として、君臨することになる。
地球神暦:~5000年
バラルは自身に権力を集め、魔族に対するけん制として神族連合軍を結成。自身を最大の統帥権を持つ者として位置づけ、同時に政治の最高意思決定者となる。
宰相としてエルム・オゥドがその補佐を果たすことになる。
ここより約二百年ほどが、天界における最初で最後の「恒久的平和」の時代となった。
地球神暦:5320年
【アザゼルの涜職】発覚する。辺境守備に当たっていたバラル直属の部下、アザゼルによる、無秩序な神格付与(気に入ったものに不死性を与えた)などが行われていることが知られ、アザゼルを始めとする多くの神が追放され、魔界へ堕ちる。
バラルの命により、汚職を行った神々が相次いで処罰・追放となったが、こうした状況が世界に浸透している事実を知り、バラルの他の神に対する不信が強まる。
地球神暦:5432年
エルム・オゥド、宰相の座を辞し、世界への遍歴を始める。直接の原因は、バラルが自らの神意による「洗脳」によって、神と人間を善きものに調整するという計画を話したためと言われている。
この年を境に、バラルは数々の「契約」を神や人間に強いるようになり、バラルの治世に対する不満が高まる遠因となった。
地球神暦:5543年
【三星の誅戮】事件。
魔族に加担したとされた三つの星と、その星の神をバラル自らが誅戮した事件。実は、その三星とも魔族との加担などはしておらず、その星の権勢を憎んだものの讒言が原因だった。
「以後はこのようなことはしない」とバラルによる声明がなされたが、この一件が決定的にバラルの権威を失墜させていく。
地球神暦:5555年
【バラルの塔】事件。
バラルの力を中継し、世界の神と人の意思を統一させる計画。この時点でバラルの正気は失われており、全てを自分に従う者と変える事だけが目的化していた。
他の神々は相次いでバラルに反抗。
竜神エルム・オゥドに代わって宰相を務めていた、戦神バルフィクードが、反乱軍の長となった。
依然として強大な信仰を保ち、他の神々を圧倒するほどの力を持ったバラルだったが、一部魔族の加担(追放されたアザゼルなど)もあり、壮絶な戦いの末、討ち果たされた。
その後、神と人を意のままにしようとした彼は忌むべき「邪神(デミウルゴス)」とされ、その存在が復活することが無いよう、主星である地球も辺境に流された。
地球神暦:不明(推定6000年くらい)
惑星放逐の後、地球には無数の神が新たに生まれることになったが、星を統治することは一度たりともなかった。
地球に生きる知性体は、肉体と魂に改造が施され、バラルの強烈な神威と洗脳に対抗する「対バラル精神防壁」が植え付けられた。
それは、神という存在を拒絶する、呪詛としても機能した。
そのため、地球の神は知性体の信仰心を受けることが出来ず、星との結びつきを作ることもなく枯れ果てることになる。
この呪いは魔族に関しても同様の機能を果たし、どれほど堕落に導こうとも、支配や侵蝕に対する自動防御によって「魔への傾倒」が発生しない。
一度、地中海沿岸域に強大な信仰の場を造り「人造神降誕」を行おうとした大規模な計画があった。一人の青年を神とすることができたが、神威を得た神は三日で崩壊消滅し、以後の試みは、すべて失敗した。
神や魔に対する毒でしかないのが、現代地球の人類であり、被支配種族としての利用価値は、一切ない。
以上の性質を以て、地球は「神去」の忌み名を受け、天界から意図的に無視されるようになった。
地球神暦は失われ、乱立した神格の争いにより大陸が分割、現代に知られる地球の姿となることになった。現在知られる「過去の歴史」は、神を拒絶した地球の人々による願いの具現であり、整合性を取るために成立した虚妄に過ぎない。
地球に恐竜時代があるのは、地球に生息した竜種の「遺構」である。
皆さんお久しぶりです。
更新が滞っており、もうしわけありません。
今回は「こういうまとめと整理をしないと書けなかったんですよ」という一例の掲載です。
自分の頭にだけある設定を一度吐き出さないと、もう無理だろうということで、もがいた結果のようなものです。
ともあれ、本編に関わるかは別として、掲載しておきますね。
更新は、もう少しかかりそうです。
そういえばコミックゼノンさんで、かみがみのコミカライズが合ったりするので、よろしければ
そちらも見ていただければ嬉しいです。
それでは。