冒険の旅だー!
転生特典は有った。
俺とサラは、リンとランが待つ宿屋に到着して部屋に入るとリンは起きていて、ランは寝ていた。
「お帰りなさいませ、ゼン様」
「……様!?」
「ゼン様、此方の方は?」
「仲間になるサラだ」
「サラです。よろしくお願いします」
「仲間で従者のリンです。横で寝ているのが、同じく仲間で従者のランです」
「ゼン君、従者って何?」
「獣人族の尻尾の誓いだよ」
「……誓い?」
俺はサラに「獣人族の尻尾の誓い」の説明をした。
「……なる程」
「自己紹介が終わった所で寝ようぜ」
「はい、ゼン様」
「分かったわ、ゼン君」
翌日は、サラを冒険者ギルドに行って、サラの冒険者登録を行い、モンスター素材を専門とする服屋を紹介して貰う。
それと、何故か紹介してくれた受付嬢の手の中には大銀貨1枚が光っていた。
「……ゼン君」
「何だ、サラ」
「あんたは、主人公より悪役が似合うじゃない?」
「そうかもな……って、到着したぞ」
モンスター素材を専門とする服屋に入り、クリムゾンクィーンスパイダーの「糸袋」を出して、全員の服の作製を依頼した。
勿論、採寸をする必要が有る為に、スタッフさん達の目が野獣になっていた。
昨日は、花嫁修業確定と言ったが、先ずは死なないぐらいの戦闘力が必要だ。
そんな訳で、サラには街の外に出て薬草採取を出来る様になって貰った後は、ひたすら相手の攻撃を防げる様に鍛錬をした。
防戦一方なら上等で、俺やリン達が駆け付ける時間を稼げれば良い。
……3週間後
「おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「これでサラさんは、Eランク冒険者です」
冒険者ギルドを出るとサラが愚痴った。
「スパルタだったよ~」
「頑張りましたね、サラ」
「サラは、頑張っていたであります!」
まあ、結果はスパルタになったのは事実で、宿屋で朝食を食べたら厨房を借りて料理のイロハを学び、その後は駆け足で街の外に出て森に入り薬草採取して、ノルマ達成したら、護身術の鍛錬で、身体が動かなくなったら、朝習った料理の実践で、失敗作でも完食させた。
食休憩をしっかり取ると、次は短剣術や棒術の鍛錬をさせて、午後3時頃に街に戻り、早めの夕食を済ませる。
風呂から出ると、部屋に遮音魔法を掛けてリンとランに睡眠魔法を掛けてサラを頂いく。
「……ゼン君。私……もう……あぁあああーーー!」
翌日の夜明け前に、ベッドとサラに洗浄を掛けると俺、リン、ランは街の外に行き、森に入りモンスター討伐をする。
午前7時頃に宿屋に戻り、部屋の遮音魔法を解いてサラを起こす。
こんな感じだ。
そして、服屋に依頼した服が出来上がり代金を払いサラは着てみた。
俺、リン、ランはドワーフのドノバン達が作った防具があるから必要はまだ無い。
その分、サラの服には贅沢にクリムゾンクィーンスパイダーの「糸」をたっぷり使った。
「……どうかな?」
「似合っているぞ、サラ」
「ありがとう、ゼン君」
「似合っていますよ」
「ありがとう、リン」
「綺麗であります!」
「ありがとう、ラン」
「それじゃあ、行くぞ」
サラの鍛錬を続けて分かったが、サラに接近戦の才能はあまり無い事が分かり、サラには魔術士系を目指す事になった。
やっぱりサラも、魔法には憧れが有ったみたいだった。
「……氷槍三連!」
サラも転生特典なのか、先祖返りの恩恵なのか、魔法使い系の才能は充分に有った。
……いや、有り過ぎだ!
何処かの未来の大魔道士じゃないけど、2週間で第3位階魔法を詠唱破棄で放てないぞ。
こうして、更に2週間後には冒険者パーティーのメンバーとしての高い実力を手に入れた。
「サラの戦闘面の不安が無くなった所で冒険の旅を再開する」
「承知しました、ゼン様」
「分かったであります、ゼン殿」
「やったー! 冒険の旅だー!」
サラは喜んでいるな。
「……と言ってもゲームと違って都合の良い展開やイベントなんて無いから、とりあえず王都を目指すぞ」
そして、3日前にはサラにも俺の神遺物「烈光覇王竜の手甲」の事を話した。
「……ゼン君が、あの神遺物の所有者」
「そうだ」
「何者なの?」
「サラに分かり易く言うと、俺のユニークスキルは孫○空と同じだ」
「……え!?」
「つまり、死の淵から蘇る度に、桁違いの戦闘力が手に入る」
「……マジ?」
「大マジだ」
そんな事等をサラに話した。
そして、王都を目指して出発したのだが、リンから……
「ゼン様。アレです」
「分かった。上から3人を生け捕りで」
10分後には、捕らえた盗賊共からアジトの場所を吐かせると、リンとランは他の盗賊共から剥ぎ取りをして1つに纏めている。
「さて、サラ」
「異世界での通過儀礼をしようか」
「……まさか!」
「はい」
俺は、サラに普通の長剣を渡す。
……サラが通過儀礼を達成するまでに1時間を超えていた。
「良く頑張ったな、サラ」
「……ハァハァ」
「ちょっと行ってくるから、その間に休んでいろ」
「……わ、分かったわ」
普段よりもかなりゆっくりと移動してアジトに行き、全ての処理を済ますと、皆の所に戻ったが、今回は運良く囚われた人達は居なかった。
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