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お前は、単に運が良かっただけだ

経験しないと理解する事が出来ない事って多いですよね。

 


 リアル異世界恋愛系ざまぁを視聴した俺達は満足した。

 お礼として、この街ナージャルの馬車で2日以内の全ての盗賊共のアジトまでも潰した。

 この盗賊狩りは俺とエグゼでやったが、その間は、リンとランは2人で森に行き、薬草と討伐のノルマが終わったら、2人で模擬戦をして貰った。


 俺達は盗賊共を討伐して3日後に、街ナージャルを出発、とりあえず王都に繋がる街道を移動している。


「ゼン様」

「何だ、リン」

「私達を襲うモンスターが来ませんね」

「まあ、エグゼが居るからなぁ」

「でも、ゼン殿」

「そうなんだよな」

「その代わりに……」


 俺達の馬車の進行を邪魔する奴らが、前や周りに立っていた……盗賊共だ!


「……はあ。雷撃弾(ライトニングバレット)28連!」

「「「「「「ぎぃあ……」」」」」」


 1番偉そうな奴にアジトを聞き出すと、後の処理をリンとランに任せて、俺はアジトに向かった。


 結果報告だが、アジトに居た盗賊共は全て狩って処理をした。

 金銀財宝(おたから)も回収したが、今回は囚われた人達が居た。


 囚われた人達は、2つの牢屋に分けられ、片方は服が汚れていたが、何かされた様には見えなかった。

 しかし、もう片方は誰も服を着ておらず、慰み者にされていたのは明白だった。


 それぞれに聞いてみたら、最初に「経験」の有無を確認され、盗賊共は「未経験」は、高く売れる為に手を付けられなかったが、代わりに「経験有り」は、かなり荒い扱いだったみたいだ。

 とりあえず、小治癒(ヒール)と全状態異常回復(フルキュア)と洗浄(クリーン)を掛けた。


「……遅かったですね、ゼン様」

「お帰りであります、ゼン殿!」

「後ろの方々は?」

「アジトに捕らわれていた人達だ」


 因みに、全員が人族で貴族は居ないし、一緒に居た男性は最初の時点で殺された。

 後、アジトで「慰み者」にされていた女性達には、アジトに有った女性物の衣類から適当に選んで着て貰っている。

 それで「売られる予定」の方は3人で、もう片方の「慰み者」は6人だ。


 ……ん?


 ……え!


 ……マジか!?


「リン! 彼女達を馬車の中に入れて結界を発動させろ! ランも馬車の中へ」

「はい!」

「ゼン殿?」

「いいから入れ!」

「はいであります!」


 ……避難は済んだな。


「……来た!」

「Gishaーーー!」

「赤い巨大蜘蛛だと!?」

「Gishaーーー!」

「テンプレは、黒だろーがーーー!」


 約4分後……


「……そこそこの激戦だった」


 噛み付き、前脚を使っての串刺し、そして糸攻撃……。

 更に、あの牙から紫色の液が垂れていたけど……毒だろうな。


「ゼン様」

「多分、エグゼの存在が、あの赤い巨大蜘蛛から見て侵略と判断したんだろうな」

「……そうかもしれませんね」


 赤い巨大蜘蛛を「倉庫」に仕舞うと、移動の準備をして出発した。

 俺は馬車を牽くエグゼに乗り、ランは御者席に、リンは馬車の中で、囚われていた彼女達から色々と聞き込みをして貰った。


 今日の目的地の街「セドリアム」に到着し、門を通過すると、門から入って直ぐ横の詰め所に行き、盗賊共の処理をやって貰い、討伐報酬を受け取る。


 俺は慈悲から、とりあえず彼女達が落ち着ける様にと宿屋に向かった……が、もう安全だと判断したのか、売買用の3人の内の1人が本性を現した。


「私を救けた事を褒めてあげるわ!

 さあ、フィリープ大商会に向かって出発しなさい!」

「「「「「「「「「「「……は?」」」」」」」」」」」

「聞こえなかったの?」

「いやな……」

「この私! フィリープ大商会の娘レザリーが言っているのよ!」

「あのな……」

「全く我慢の限界だったのよ。

 何よりも、あんな穢(けが)れ汚(よご)れた者達と一緒だったなんて……」


 ……はあ!?


「……リン、拘束しろ」

「はい、ゼン様」

「な! な、何を! 私は大商……んぐぅ……」


 俺は、予定通りに宿屋に向かい運良く「最高級」じゃない宿屋でエグゼを泊める事が出来て、俺は6日分払って、馬鹿は俺達と同じ部屋にした。

 4人部屋と2人部屋と6人部屋を取り、俺は宿屋のスタッフに、部屋で食事を取る事を伝えた。

 俺は2人部屋と6人部屋の彼女達に、今日はゆっくり休んで明日、話し合おうと伝えると、6人部屋の彼女達は「ありがとう」と言ってくれた。

 その時、ちょっと気になる事を思い付いたから聞いた。


「……そうだったのか」


 その夜……


「さて、お……」

「何故、私の命令に従わないのよ!」


 バシン!


「痛っ! 何を……」


 バシン!


「私を誰だ……」


 バシン!


「だから、私の命れ……」


 バシン!


 ……俺は、謝罪の言葉が出るまで、馬鹿が言い切る前に顔を叩いた。


「お前は、単に運が良かっただけだ」

「……はい」

「だから、お前には彼女達を見下す権利は無い事を自覚しろよ」

「……はい」

「まだ、彼女達を見下すのなら、その『幸運が無かった』状態にしてやろうか?」

「……え?」

「この街のスラム街に裸で放り込めば、彼女達と同じ地獄を味わえるぞ?」

「ひぃ!」

「それに、お前達3人が無事だったのは、あの6人のお陰なんだぞ」

「それはどういう事?」

「彼女達は、自分達がどうなるか分かった上で言ったんだ。 彼女達は『処女は高く売れるから手を出さない方が良い』ってな」

「そんな!」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

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