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……責任を取って貰います

責任者さん、適材適所は?

 


「……あ~、面倒臭かった」

「お疲れ様です、ゼン様」


 確かに国境は越えたが、その国境の検問で捕まった理由だが、勿論、素晴らしい体躯を誇るエグゼ様だ。


 隣国ベータグシム側の国境警備隊の皆さんが色々な方向から質問をされたから、俺とリンで論破して何とか国境を抜けれた。


「冒険者ギルド発行の従魔スカーフで充分だと思ったんだがなぁ」


 それで、エグゼの我慢の限界が近くなったから、俺は馬車を出して、カッポカッポと移動を再開した。

 後、馬車は改良して御者席にはトレントを使って真横から真後ろに掛けてのカバーを用意して、横と後からの射撃は不可能に近い状態になっている。

 それと、このカバーは可変式にしてあるから、町の中とかでは収納する事が出来る。


 ……もう、ロザリアみたいな事にはさせない!


「ゼン様。このままの移動速度ですと、明日のお昼頃に、この国の『東の辺境都市ステファル』に到着になりますが、よろしいですか?」

「構わない。無理に急ぐ必要は無いよ」

「承知しました」


 因みに、ランは馬車から出て徒歩で追従している。

 理由は、身体を慣らす為だし、体力増強の為だが、純粋に野外を駆け回りたいのだろう。

 実に楽しそうだ。


 そして街道に間隔を開けて存在する野営用の場所に到着したが、俺達以外で野営の準備をしているのが3組居る。 

 まあ、基本的にはお互いに不干渉だ。

 ただ、3組の内1組が奴隷商なんだよな。

 残り2組は外見は普通の商隊だ。


 ……おい、テンプレさん。

 そんなに期待した目で見ても俺は何もしないからな!


 ランは、リンに指示を受けながら野営の設置をやっていて、俺は夕食の準備をしている。

 準備と言ってもあらかじめ竈門とかを製作していて「倉庫」から出すだけだ。

 勿論、薪も事前に準備している。


 ……ん?


「リン」

「はい、ゼン様」

「狩ってこい」

「お任せください」

「任せる」

「ラン」

「はいであります!」

「ランはリンが帰ってくるまで、料理を手伝ってくれ」

「分かったであります!」


 俺の魔力感知に反応が幾つか出たから、フラグは折らないとな。


「……これで良いでありますか?」

「ああ、助かった」


 ランが、手伝ってくれたお陰で予定よりも早く終わり、後は弱火で保温だな。

 後はリンを待つだけだ。


 そして……


「よお。良い馬だな」

「どうも」

「幾らだ?」


 コイツは、エグゼがモンスターで戦馬だと分かっているのか?


「売り物じゃない」

「そんな事を言わず、な!」

「耳が聞こえているのか?」

「何!」

「エグゼは、真紅星馬スカーレットスターだ。

 意味が分かるな?」

「何を言っている? オレらの雇い主が欲しがっているんだから、売れば良いんだよ!」

「白金貨1000枚」

「は!?」

「本当に耳が聞こえているのか?

 俺は、白金貨1000枚と言ったんだ」

「ガキ、舐めてんのか!」

「はい、交渉は失敗な。消えろ」

「ふ、巫山戯るな! ……ぶっ殺す!」



 ……殺人の意思表示、及び武器の抜剣を確認。


「ラン」

「はいであります!」

「あ!」


 向こうの誰かが気付いたみたいだが、もう遅い!


 1分後、ランは隠れ盗賊から所持金や装備品を剥ぎ取って、穴を掘って入れると、焼却して埋めた。


「お話があります」

「俺には無い」


 先程の気付いた人が制止しようとしたが、既に隠れ盗賊3人は抜剣して無抵抗なら5秒後には俺の首が物理的に身体から離れているか、向こうの剣が心臓を貫いていた。

 立派に正当防衛を成立している。


「……責任を取って貰います」

「俺達に、盗賊に払う責任は無い」

「彼等は盗賊では無い」

「言動が盗賊だったが?」

「そんな事は……」

「交渉が失敗したら殺すのが、そちらのやり方か?」

「それは……」

「都合の良い事に、あちらの奴隷達は一部始終を見ていた。

 奴隷の証言の正当性は知っているよな?」

「……」

「分かったら、立ち去れ」

「……失礼する」


 ……やっと去ったか。


 そして、リンが帰って来たが、人型のモンスター数体を担いでいた。


「……ハイオーガか」

「はい、ゼン様」


 ……まあ、これが現実リアルだよな。


 ゲームみたいに「このエリアに出現するモンスターはコレ」みたいな決まり事が無いんだよな。

 勿論、ある程度は棲み分けされているが、あくまで「ある程度」だ。

 とりあえず、仕事をこなしたリンを褒めてハイオーガ3匹を「倉庫」に仕舞う。


「やっと夕食だ。頂きます」

「頂きます、ゼン様」

「頂きますであります、ゼン殿!」


 ……オーク肉のステーキと野菜たっぷりのスープは美味かった。


 そして夕食が終わると竈門や残ったスープが入った鍋を「倉庫」に仕舞い、就寝の準備を始めた。


 ……最後に、エグゼと馬車を繋ぐ金具を外す。


 これは、誰かがエグゼを無理矢理盗もうとして、エグゼが抵抗した場合、馬車も大きく揺れて動く訳だが、俺は寝ている時にそんな事で起こされたくない。

 だから、金具は外しておく。

 更に……


「エグゼ。近付いて来る奴らは殺せ」


 かなり大声で言う。

 これで、エグゼに近付いて殺されても文句が言えない。

 そして、聞く耳を立てていた者は「ビクッ!」てなってた。


「馬車に結界石を設置したから、これで何時でも寝れるな」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

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