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それもまた、人々の『歴史』ですから。

神々と人の違う所が……

 


 ……ロザリア、鋭い!


「何故、そう思った?」

「女の勘よ!」

「……マジ? 女の勘って、本当に侮れないな」

「じゃあ……」

「ああ、持っている」

「「……!」」


 流石にリンも絶句するか。


「ど、何処で!?」

「辺境の都市ブルムドラに属する村の近くの森の奥深くで」

神遺物レガリックになる存在ものが、そんな所に居たなんて!」

「そう思うよな? 俺も、後からそう思った」 

「そ、それで効果は?」

「共通の身体能力向上と、一定時間ごとに、『』が2割上がり続ける」

「……それだけ?」

「それだけだ」

「リンは、どう思う?」

「ち、長期戦が確定しているか、戦略的目的が有るのなら……」

「本音は?」

「期待外れです」

「そう思うよな? でもな、共通の身体能力向上がバカにならないんだ」

「「身体能力向上?」」

「ああ。俺の感覚だと、ゴブリンがドラゴンに変わるぐらい身体能力が向上する」

「「そんなに!?」」

「ああ」


 ……ただなぁ。

 先代創造神様は、日本の「アレら」に沼ってた事を考えると……この「一定時間ごとに『』が2割上がり続ける」ってのもバカにならないんだよなぁ。


 この後、俺が所持している「神遺物レガリック」をロザリアとリンに見せて終わった。


 ただ、その時に……


「……これが神遺物レガリックなのね」

「あんまり乗り出すな」

「もうちょっと見せてよー」

「ちょっ……」

「え? きゃっ……」


 そして……


「……ロザリア、発情するのは夜まで我慢してください」

「え!?」

「……フゴッ!」

「あん! ……ってゼン!?」


 俺は、ロザリアの尻を顔面で受け止めるという喜劇に襲われた。



 閑話休題……


 所で、「前」創造神と「現」創造神との違いとかは、神の奇跡とか「世界のシステム」とかで、世界の全てが自動で修正や上書きされている。

 勿論、人々の記憶もな。

 まあ、俺だけが唯一の例外みたいだな。


 それで、JCな新任創造神様を思い出した俺は、まだ行ってなかった「神殿・教会」に行ってみる事にした。

 ロザリアとリンが、俺が神殿・教会に行くと言い出したから怪しがって付いて来るみたいだ。


 ……俺は、敵対者に対しては慈悲を捨てただけで、それ以外は善良いいひとだと思うんだがなぁ。


 3人で歩いていると、親切なお兄さん達に出会い、俺達に全所持金と全装備品を譲ってくれた。


 ……お陰で神殿に払う寄付金が浮いたぞ!


 俺達は、お兄さん達から譲って貰った全所持金から神殿に払う寄付金を出して、祈りを捧げる。

 すると……


「待っていました!」

「アドラディア創造神様!」

「以前、思い付いた略称でも良いですよ」

「では。アドラ様が、どうして?」

「ゼンさんから、現地の情報とかを聞きたいのです」


 創造神という惑星ほしの最高管理者であり最強権力者であるが、JCな外見な為に思考や表情が、JCに寄っている様に感じているのは気に所為せいだろうか?


「それに……」

「それに?」

「それに、神界わたしたちの悩みも聞いて欲しいのです!」


 ……やっぱり。


 でも……


「大丈夫ですよ。等価交換的な部分もありますから、女騎士とロザリアさんに対してのアレは当然として、人の世界では犯罪であっても神々は気にしませんし、人が蟻を踏み潰しても罪に問われないし、罪悪感に囚われないのと同じですから。

 それに、ゼンさんが国の1つや2つ潰して皆殺しにしても、世界わたしたちから見れば些細な事ですから」

「……そうなのか?」

「はい!」


 ……なる程な。

 人が蟻を踏み潰しても罪に問われないのと同じか。


「それもまた、人々の『歴史』ですから。

 そ、それでですね……」

「そういえば……」

「はい! 私達からの相談にも耳を傾けて欲しいのです!」

「分かった。良いよ」

「ありがとうございます!」


 アドラ様がお礼を言うと、俺の身体が淡く光る。

 そして……


「上位スキル『交神』を付与しました」

「上位スキル『交神』だと?」

「はい。この『交神』で、私達神々と文通や念話が出来る様になります。

 ゼンさんに分かり易く説明しますと、メールやラインみたいなやり取りが出来る様になりますし、交神のスキルレベルが上がれば、直接通話の様なやり取りが出来る様になります」


 嬉しいのは分かるが確認するべき事は確認しないとな。


「確かにそうですね。メールやラインみたいなやり取りが出来ると言いましたが、周りからは見えないスマホが手元に出現しますし、脳内でも同じ事が出来ます」


 因みに、アドラ様がナチュラルに俺の思考にリアルタイムで対応しているが、今時の異世界転生系ラノベなら常識だから気にしない。


「そうですね。私達神々からみれば、会話と同じ様に聞こえていますから」

「分かった。それで、俺と交神するのはアドラ様だけか?」

「いいえ。ゼンさんのステータスに、加護か愛し子の称号が載る程の寵愛を与えた神々だけです」

「そうか……あ!」

「ゼンさん、どうしました?」

「多分、今、俺は精神体とか魂だけの状態だよな?」

「はい」

「それなら、地上の俺の身体は?」

「安心してください。時を停めていますから」


 ……さらっと、凄い事をしているな。


「大した事では無いです」

「今日の『お願い』は終わったな?」

「はい。全て終わりました!」

「じゃあ、またな」

「はい、またです」


 その「別れの言葉」を聞いた瞬間に、俺の意識が身体に還った。


「長かったですね?」

「こう見えても、俺は創造神アドラディア様の敬虔な信徒だからな」


 ……アドラ様に、時々ヒントを聞きながら、最強の神遺物レガリックを探す旅にするのも良いかもしれないな。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


登場人物の紹介も同時投稿しています。

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