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……準備はよろしいですね?

自己満な押し付けは反対!

 


 ヘレンさんの宿屋を後にして、俺達は冒険者ギルドに向かった。


「都市ベリーシアと同じぐらいの規模ね」

「そうなのか?」

「ええ。それに領主であるベリーシア侯爵様も立派な方よ」


「……そうか」


 内情を知るメイドが褒めるのだから、良く出来た貴族なのだろうな。


 ロザリアと話している内に冒険者ギルドに到着して中に入る。

 テンプレの視線の洗礼を軽く受け流して、受付嬢の順番が回って来た。


「ようこそ、都市ギールベルの冒険者ギルドへ。

 今日は、どの様なご用件ですか?」

「俺達は冒険者だが、何か注意事項はあるか?」

「……そうですね。特に無いですね」

「……ありがとうございます」


 ……何も無いのか?


 領主の息子とかが「良い女連れているな。

 オレ様に寄越せ!」とか、無いのか?

 領主の娘とかが「貴方、私と勝負です!

 ……負けました。責任取って、私と結婚してください!」とか、無いのか?


 ……無い方が良いよな。


 それなら良いかと、冒険者同士の争いの対処とかを聞いた。

 次に、処分を忘れていた盗賊共から剥ぎ取りした武具等を買い取りに出した。


「……全部で金貨3枚と大銀貨8枚です」


 流石に、宝飾品が加わると高いな。


「はい。それで良いです」

「では、冒険者カードを……はい、お返しします。それでは、買い取り金の金貨3枚と大銀貨8枚です」


 俺はマジックバッグに仕舞う振りをして「倉庫」に仕舞った。


 俺達は、良い依頼が無いのを分かっていて依頼掲示板を見に行った。


「この都市の傾向ぐらいは分かるだろう」

「そうね」

「そうですね」


 ……ん?


 何故か、Cランクの依頼は有るが、Bランクの依頼が無くて、その上のAランクの依頼は有るな。


「……まあ、こういう日も有るんじゃないか」

「そ、そうよね」

「そうですね。しかし、どうされますか?」

「……そうだな。軽く周辺の森に行って、実地で確認しよう」

「分かったわ」

「分かりました」


 ……が、此処でテンプレさんが握手を求めてきた。


「ちょっと待て、君達」

「俺達の事か?」

「そうだ」


 俺達に声を掛けて来たのは、装備している軽鎧が形は違うが同カラーで「チームです!」と、全力でアピールしている連中だ。


 ……因みに、野郎のみで9人だ。


「今から行くのかい?」

「軽く廻るだけだ」

「3人で? しかも、その内2人はまだ子供じゃないか」

「そんなのは分かっている」

「いや、分かっていない!」

「何が言いたい?」

「君達は、ボク達のメンバーに入るんだ」

「そうだ。そして、2つのチームに分かれて、それぞれで面倒を見ながら指導してやる」

「どうかな?」

「断る」


 俺はそう言って立ち去ろうとしたが、回り込まれた。


「ダメだ!」

退け!」

「何をムキになっているんだ?」

「俺達に、お前らは必要無い」

「……リーダー、今の内にしっかり指導した方が良いぞ」

「そうだな」


 リーダーと呼ばれた奴が、そう答えた瞬間に、後ろの連中は下卑た顔をしやがった。


「改めて自己紹介をするよ。ボク達は……」

「必要無い。どうせ、メンバーに入る事は無いし、関わる気も無いのだからな」

「……幾ら穏健なぼくでも怒るよ?」

「巫山戯るな! 俺達に、お前らの似非正義を押し付けるな!」

「……似非正義では無い!」

「リーダー、模擬戦で分からせるしかない!」

「……そうだな。いいね?」

「ああ」


 ……俺の邪魔をするなら敵だ!


 そして、あいつらはチーフ受付嬢「ライラ」さんに審判役をお願いして、冒険者ギルドに隣接している練武場に移動した。

 お互いに負けた時の代償を示した。

 俺達が負けた場合は、あいつらのメンバーになり最長3年は従う事となった。

 あいつらが負けた場合は、あいつらの全所持金と共同で貯めている全財産となった。

 更に、負け逃げさせない為に、魔法誓約書にサインさせた。

 俺達も……だがな。

 この後、模擬戦のルールを説明して準備を始めた。

 因みに、ルールは集団戦の何でも有りだ。


 そして、暇な冒険者達が、どちらが勝つかで賭けを始めていた。


「ロザリアは防衛専守で、リンはロザリアの護衛だ」

「……分かったわ」

「分かりました」


 俺は、辺境の都市ブルムドラで、外見だけで衝動買いした銀の腕輪を取り出して右腕に装着した。


「ゼン?」

「……ハッタリ用だよ」


 一応は魔道具の腕輪だが、効果は、キーワードを言うと、腕輪の宝玉が光る。


 ……以上だ。


 魔法攻撃を放ったり、魔法障壁を張ったり、身体強化等の効果は一切無い!

 本当に光るだけだ。


 ……これは「能ある鷹は爪を隠す」を、実行する為のハッタリ用だ。


 因みに、この腕輪は大銀貨2枚だった。

 ロザリアとリンに俺の狙いを説明した。


「分かったわ」

「分かりました」


 ロザリア達に説明が終わり、俺は前に出た。


「……準備はよろしいですね?」

「いいよ」

「ああ」

「では、構え……始め!」

「……風槍ウィンドランス!」

「何!?」

風槍ウィンドランス! 風槍ウィンドランス!」


 わざと第2位階魔法を詠唱破棄で放ち、最低限の魔法の実力が有る所を示した所で、俺は数打ちのブロードソードを抜く。

 因みに、向こうにもバカが居て、俺を無視してロザリア達の方に行こうとして、俺に背中を向けたから後ろから放ち、放った風槍ウィンドランスが全てヒットして、3人が戦闘不可能になった。


「この!」

「ふん!」

「くたばれ!」


 あいつらが6人となり、向こうも物理攻撃をしてくる中、俺は苦戦を演じた。

 3回に1回は薄皮1枚切らせたりした。

 そして、一度、あいつらと距離を取り、右腕の銀の腕輪を掲げると……


「く、仕方ない。 ワード『覚醒エヴォル』!」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

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