俺の敵じゃねえ!
まだレベルが足りない主人公だったりする。
俺達は、拉致られた家族と共に街道に戻り、目的地が一緒だから同行する事にした。
お互いの自己紹介も終わらせ移動し、目的地の街「カジンバラ」に到着した。
因みに、リンの為に借りた服は通常の2倍で買い取った。
この家族は、この街で宿屋を開くのだが、折角だからと無料で泊めて貰える事になった。
「……本当に良いのか?」
「私達に、恩人へのお礼をさせてください」
「……分かった」
2階の与えられた4人部屋に入ると、俺はちょっぴり意地っ張りなロザリアの足を癒すとリンに軽く俺達の事を話す。
「別に問題ありません。私がゼン様に仕える事には変わりないので」
時間になり、1階の食堂で出来上がるのを待ち、並べた夕食は間に合わせだったが、とても美味かった。
お湯が入った桶を貰い、身体を拭く。
3人全員が終わると桶を部屋の外に置き、今後の予定を話す。
「明日は、リンの装備品を調えた後、適当な森に入り、リンの森の知識を確かめ、模擬戦を行う……で良いか?」
「奴隷と従者じゃ、意見は出ないわよ」
「それもそうだが、意見を言うなという命令は出して無いぞ」
「……それはそう…だけどね」
「それでロザリアには回復魔法を覚えて貰いたい」
「……分かっ……たわ」
ロザリアは、頭が揺れ、舟を漕ぎ始めていたから、寝かす事にした。
「ロザリア、命令だ。ベッドで寝ろ」
「……はい」
命令の為か、あっさりロザリアはベッドに行き、直ぐに寝た。
するとリンが……
「……では、私がご奉仕を」
「する必要は無い」
「しかし……」
「リン」
「……畏まりました」
「リンも寝ろ」
「……はい」
俺も寝る準備をして寝た。
翌日、また有り合わせだが、美味い朝食を頂くが何か悔しいから銀貨3枚をテーブルに無言で置いてから、予定通りにリンの装備品を揃えに出発した。
とりあえず、ひと通り揃えると、冒険者ギルドに行きリンの冒険者登録を済ませると、1番近い門から森に向かい、リンの森の知識を確かめたのだが、俺が教える必要は全くなかった。
ロザリアに回復魔法のやり方を教えて、移動中に捕獲したホーンラビットに対して練習を始めた。
俺とリンは模擬戦をするが、基礎は出来ていたから、リンにとっては良い鍛錬になっただろう。
ある程度の時間になると、街に戻り冒険者ギルドに行き、薬草やホーンラビットを買い取り担当の男性の前のカウンターに出す。
「全部で、銀貨8枚だ」
「分かった」
宿屋に戻ると夕食の準備が出来ていて、早速頂いた。
市場に行ったのか間に合わせではなく、きちんとした内容だった。
「……美味い!」
「本当に美味しい!」
「美味しいです!」
「「「……良かった」」」
「次に来た時には空室が無いかもな」
「またまた~」
お湯で身体を拭き、後は寝るだけなのだが……
「あ、私にお構いなく」
「……まあ、良いか」
「本気で言っているの?」
「リンも意味を知っていて、ロザリアの代わりをしようとしたしな」
「……シたの?」
「いいや」
「そういう訳ですので、どうぞ」
「……でも!」
「とりあえず、部屋に遮音魔法を掛けてと」
「……するの?」
「今更だろう」
「……分かったわ」
まあ、強引に進めているが、流石に傍聴者が居るのはちょっとなと感じた俺は、リンに睡眠魔法を掛ける。
「……寝たな」
「……みたいね」
「では……」
「優しくしてよ」
「それはロザリアの態度次第だな」
「もう……ぁん」
翌朝
「ゼン様。次回も睡眠魔法をお願いします」
「……分かった」
「何か、恥ずかしいわね」
「まあ、気にするな」
「……うん」
美味しい朝食を頂き、銀貨3枚を置いて、昨日と同じくリンは薬草採取を終わらすと俺と模擬戦をし、ロザリアは捕獲したホーンラビットで治癒魔法の鍛錬を続けた。
翌日は、ロザリアとリンに銀貨6枚ずつ渡して休日だと伝えて解散した。
「さて、懐を温めに行くか」
俺は、森の中層を目指して移動した。
「雷撃弾」
「Ga……」
「ほい。パーサクベアー討伐完了と」
気配察知や魔力感知とかでヒットするモンスターを狩りまくった。
「ん? 川か……って! アレは宝石か!?」
何の宝石かは分からないが、川に落ちていた赤い宝石を拾った。
「Fusuuu……」
「あん?」
川の上流から魔力感知に引っ掛かる?
「Fushaaaーーー!」
「アサシンサーペントか!」
潜伏と認識障害を使うヤバい奴じゃん!
……だが!
「俺の敵じゃねえ! 凍結吹雪!」
「Fushaー……」
「……喰らえ! 雷撃槍!」
「Fus……」
「……良し!」
俺は、アサシンサーペントを「倉庫」に仕舞うと、再び狩りを再開した。
ある程度の時間が過ぎて街にもどり、向かった冒険者ギルドでは……
「いや~狩ったわ」
「それは良かったですね。では、討伐したモンスターをあちらの買取り用のカウンターに置いてください」
「……無理だな」
「無理とは?」
「カウンターに置き切れないな」
「……畏まりました。では解体場にご案内しますがよろしいですか?」
「ああ」
冒険者ギルドの受付カウンターの横にある出入り口を入ると、解体場だった。
「ギリガさん!」
「……どうした、フリナ」
「お仕事です」
「……モンスターは?」
「今、出すよ」
俺はマジックバッグに見せ掛けて「倉庫」から今日狩ったモンスターを出した。
「……え!?」
「……ぼ、坊主?」
「よろしく」
「……」
「……やってやろうじゃないか、なあ!」
ギリガというスト2のザ〇ギエフみたいなおっちゃんが意気込むと後ろのおっちゃん達が「おう!」と応えた。
それと、此処の冒険者ギルドの受付嬢も制服のミニスカで、この受付嬢も、腰の下の桃は良く熟れて美味しそうだった。
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