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エッセイ

久しぶり実家に泊まった

作者: 山本大介
掲載日:2023/09/11

 ずいぶんと実家に泊まっていませんでした。

 それで、ふと思いました。


 お盆も終わりの8月15日、仕事あがり、私はちょっぴりウキウキしながら実家へと車を走らせる。

 途中、ディスカウントストアで、甥っ子姪っ子たちと遊ぶ花火を購入する。

 いろいろ迷ったが打ち上げ花火が入っている、いっちゃん高いヤツを買った。

 なんせ、私、お盆休みは無し、強いて言えば明日が唯一のお盆休みなのである・・・お盆じゃないけど。

 

 なので、実家に泊まることにした。

 いつぶりぐらいだろう・・・コロナ前は結構泊まりに行っていたけど3年以上経つのか・・・。

 ええ?実家にそんなに泊まっていないのか、よくよく考えてみるとショッキング。

 もはや久しぶりとはいえないレベルだ。

 まあ、日帰りでちょくちょく会ってはいるけど、なんかやるせないような思いが込み上げてきた。

 コロナはそう、いろいろ変えたんだと。


 家に着くと、先入りしていた奥さんがお出迎え、続いて母が・・・って、どうした。

 おでこが内出血しとる。


「お母さん、転んだって」


「ええ、大丈夫」


「大丈夫よ」


 と言いつつも、痛々しい。

 親父が、


「外で転んだと」


「手つかんやったと」


「両手塞がっていた」


「そんなん投げ捨てればいいやん」


「咄嗟にできんやろ」


 と、奥さん。


「まあ、そうやけど。病院は?」


「お盆やんけん、どこも空いとらんし、腫れも引いたし大丈夫やろ」


「本当に?」


「本当やけん、気にせんどいて」


「痛くなったら言わやんよ」


「分かっとるけん」


 そんなやりとりの後、私たち夫婦は仏間で先祖に挨拶をする。


 かなりマザコンである私は、母の心配をしつつ、テーブルに座った。

 テーブルには寿司やオードブル、スーパーで買ったご馳走が並ぶ(失礼やな、笑)。

 妹夫婦家族もやってきており、親父の、


「それでは、今年もお盆の集まり、はじめよう」


 開始の合図とともに賑やかな食事となった。

 甥っ子や姪っ子は、見ない内にあっという間に大きくなる。

 下の子が小3それから中一、高校3年、社会人・・・あと長男は来週帰省するそう。

 末っ子が癇癪を起すのもご愛敬、姉弟はうまく宥めあしらう。

 ん~やっぱ兄弟っていいね。


 昔話に花が咲くと、親父が母の還暦祝いに、姪っ子が作ってくれた手作りアルバムを持って来た。

 2人の若い頃、私たち兄弟、そしてそれぞれの家族、ちょっとした歴史を振り返る構成となっている。

 たしかに親父も母も年をとっている。

 勿論、私もそうだ。

 はあ、そんなに時が経ったのかと、でもそれがいいとも思う。


 頃合いを見て、花火を開催する。

 この日は、台風の影響もあり風がかなり強い、しかも頼みの綱のチャッカマンは、何度チャカチャカしても火が点かない。

 なので、仏間から蝋燭とマッチを拝借、バケツの中に蝋燭を立て、風を凌ぎ花火を行う。

 慣れない一番下の甥っ子は悪戦苦闘、火があたったと一旦退場したかと思うと、再びチャレンジするも敗れ、号泣の後、家へと戻る。そう、そうなんだ。そうやっていろいろ覚えていくんだぞ。

 やっぱね、外国産の花火ってすぐ消えるよね・・・打ち上げ花火も実にショボかった。

 2500円の価値とは一体・・・いや、思い出プライスレスで手を打つことにしよう。


 家に戻り、しばらくすると妹夫婦が帰って行った。


 普段は21時頃には寝てしまう父母、その時間も過ぎ眠そう。

 母は頭の怪我があるので今日は風呂に入らないと言った。

 父が先に風呂に入りあがると「おやすみ」と寝室へ。

 次に奥さん、そして私が風呂に入る。

 いや~3年ぶりの実家のお風呂は浴槽が深かった(笑)。

 こんなんだったっけと思いつつ、湯船につかりあったまってくると次第に慣れてくる。

 紺色のタイルに銀のステンレスの浴槽に小窓・・・ずっとずっと入っていたね。

 なんだか今日はずっと不思議な気分だ。


 風呂からあがり、母に「おやすみ」と挨拶をして、私たちは二階の寝室へと向かう。

 ふと、振り返ると母の歩き方がお年寄りそのもの、父もそうだか、年を経ったなあと改めて思った。

 そうだよな、自分もいい年なんだし・・・なんか切ないけど、しょうがない。


 元自分の部屋にて。

 懐かしい畳の香り。

 窓を開けて見るが、生あたたかい風。

 はじめ、外の風が涼しいのでクーラーいらないんじゃねと言っていたが、とんでもない。

 部屋に入って5分で文明の利器の御厄介になる。

 布団に入り、2人してスマホをいじりながら他愛のない話をする。

 お互いいじるスマホに気を取られているので、微妙にズレた話を続ける。

 やがて、疲れた奥さんが就寝、続いて私も目を閉じた。


 翌朝、久しぶりに母の朝食をいただく。

 プレート皿に魚の西京焼き、ベーコン、卵焼き。それにみそ汁、ご飯、納豆、変わらない食卓のメニューだ。

 しっかし、実家は豪華だったんだなあ・・・今は納豆、キムチ、みそ汁、ご飯がマストだもんね。これは お互い共働きだし仕方ない。これで奥さんに文句言ったらバチが当たるもん。


 それから、久しぶりに奥さんと犬の散歩、通称柴犬であろう「ひめ」と共に近所を歩く。

 小道がかなり雑草で覆われ、より狭く感じた。

 朝一で親父と散歩しているひめにとっては、ちょっぴりアスファルトがあったまってきた9時台は暑かったかもしれない。

 しっかりマーキングおしっこはするが、うんちはしなかった・・・きっとガッツリやってたんだろう。

 時折、くんくんと臭いをかぎ、遠くを見つめるひめ、おいおい彼氏でも探してるんとちゃうんなんて言いつつ。


 それから家をでて、両家の墓参りへ。

 なんせ、1日の休みなので、今日しかあらしまへん。

 家に戻るなりゴロゴロして過ごしましたとさ。

 


 こんな話もいいよね。

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[気になる点] ( ;´Д`)お母さんのおでこ大丈夫でした? うちも母が頭部打った時、念のためにと救急外来行きました。頭蓋骨の外の内出血だとレントゲン撮って確認して無事そのまま帰宅できましたが、そろそ…
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