表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/354

電子書籍の残骸

 『電子書籍の残骸』



地平線をさらして

広がる曠野に

堆く散らばる

電子書籍の残骸


紙きれは一枚も舞わず

ただ重いもののように

実態のない文字が

ぬるい風に吹かれている


ペンで物を書く者はいなくなった

紙の物を読む者もいなくなった

そんな時代の名残りが

沈黙する無機質に降り積もっている


もう誰も読むことは出来ない

もう誰にも読むことは叶わない

黒と白と金色の廃墟の上を

駱駝が一頭歩いていった






 『カフーナの風』


カフーナに生きる人たちは

自由な風を嫌がって

古風な家に引きこもる

そんなありがちな風景にまどろんで

カルーアミルクをひたすら啜る

カスだなおまえ

佳風な呟き


天使の重力

もげた羽根

急いで行こう

束縛の国



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  カフーナとは幸せの意味らしいですね。  幸せに囚われる囚人になるな、との深いメッセージ。  さすが「なろう七賢者」のひとり 「一周まわって」のしいな ここみ先生!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ