18エピローグ
事件があろうとブログが更新されようと、世の中は変わらず進む。
国政選挙が始まった。
候補者の誰を見ても、リセット法を話題にする人はいない。
まぁあれはネットの中で話題になってただけだもんな。
もし投票日に事件が起きても、投票あるから事件は後でね・・なんてことはできない。
というわけで俺は期日前投票です。
投票所によるかもしれないけど、期日前投票って空いてるよね。
ちょっと不思議な感覚になる。
投票用紙を受け取り・・・・誰に投票すればいいかわからない。
候補者たちを見ても日本がよくなる気がしない。
正直誰にも投票したくないって気もする。
・・とっくに政治は信頼を失っているんじゃないだろうか。
なら・・リセットしてしまった方が・・・・
もしかして、選挙の時期に合わせてリセット法の提案をしたのではないだろうか。
無党派層への呼びかけ・・日本で一番数が多いのは無党派層だ。
その人たちがリセット法を支持すれば・・
誰かがそれに気付けばリセット法を政策に打ち出す人も現れるかも・・
ブログではリセット法で政治家は全員入れ替えて公民権を停止させるけど・・
入れ替え選挙の時に公民権を復活させる投票もするってあった。
リセット法を作った議員の復活を狙ってる?
そんなことまで考えられていた?
これから選挙のたびに、誰にも投票したくないと思う人がリセット法に興味を持つ・・
・・・・俺は、精一杯考えて自分に一番近い考えの人の名前を書いた。
これでいい、リセット法なんてなくても日本は良くなる。
だから選挙に来たんだ。
男「日本を救うにはリセット法しかない!!!」
投票用紙を投票箱に入れた俺は、他にも期日前投票に来た人がいたことに気付いた。
男は投票用紙を握りしめて怒っていた。
男「こんな選挙で日本が良くなるわけがない!」
男「失われた30年から失われた40年になる!」
男「お前も!お前も!お前も!お前もわかってるはずだ!」
投票立会人「お、落ち着いてください。」
後輩「あー・・俺が対応します。警察です。」
俺は警察手帳を周りに見せた。
男「な、なんだよ・・」
後輩「絶望してる人は選挙に来ないよ。」
後輩「わずかでも希望を抱いて来たんだろ?」
後輩「ゆっくり書きな。待ってるから。」
男「・・」
男はくしゃくしゃに握りしめた投票用紙を広げ、書き始めた。
男「・・日、本、を、良、く、し、て、く、だ、さ、い・・」
男は声に出しながら投票用紙に記入した。
男「・・わかってるよ・・こんなの無効票だって・・でも・・」
男「それしか書けねえよ・・」
男は涙を流しながら投票箱に入れた。
涙をぬぐい、両手を差し出した。
後輩「日本の将来を託す神聖な日に無粋なことさせるなよ。まだ期日前投票だけど。」
後輩「顔赤いよ。落ち着くまで一緒にいるから。さ、外に出よう。」
お騒がせしましたと外に出る。
・・みんな本気で日本の将来を憂いてる。
だからこそ、みんなが日本の将来を本気で考えないといけない。
END.




