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革命~悪魔の声3.1~  作者: おぺ
1/18

01銃犯罪発生


「不幸な人は他人を殺す!」

「不幸な人は他人を殺す!!」

「不幸な人は他人を殺す!!!」


そう言いながら、銃をぶっぱなす映像。

場所は東京。

テレビとは違い、画質の粗さやブレが生々しさを感じる。


動画サイトにあがったばかりの動画を偶然見つけた俺は、すぐ先輩に電話した。


・・

・・・・


~電話中~


後輩「先輩!あの、ネットに動画があがっています!」


先輩「よーし、まずは必要な情報が欠けていることを自覚しような。」

先輩「どんな動画があがっていて、お前はオレに何を伝えたいのか言え。」


ちょっと冷静さを欠いてしまったようだ。

いけないいけない、いつもの超クールでかっこいい俺でいないと。

・・まぁそんな俺はいないんですけどね!


後輩「不幸な人は他人を殺すと叫びながら、銃で人を撃ちまくる動画がありました。」

後輩「あの事件から、どんどん状況が悪くなっていませんか?」


―――――

あの事件とは、【不幸な人は他人を殺すブログ】がネットにアップされ、

感化された人たちが実際に殺人を犯していった事件。


不幸な人は他人を殺すブログを作った人は・・被害者のひとりになっていた。

自分で作ったブログに沿って行われた殺人で自分が殺される。

自業自得だ。


だが、それで終わらなかった。

賛同者がブログを引き継いで更新を続けている。今も・・

―――――


先輩「その話ならさっき課長とも話したところだ。」

先輩「東京で発生した事件なら、オレたちの出る幕じゃない。」

先輩「・・が、この先どうなるかわからん。今日の休日を楽しんでおけ。」


先輩「明日から休みがとれない可能性もあるぞ。」


後輩「休みなんてどうでもいいです!」

後輩「このまま事件が広がっていったら大変なことになりますよ。」


先輩「オレは休みも大事だがな。」

先輩「人は完璧じゃないんだ。熱くなるのは仕事中だけでいいだろ。」

先輩「ONとOFFはしっかりな。」


まぁ・・はい。

あまり乗り気じゃない先輩との電話を終えた。


・・俺は、ひとつの疑いを抱いている・・

先輩が・・不幸な人は他人を殺すブログを引き継いだ人じゃないかと・・

だから乗り気じゃないのではないか・・?


まぁ、色んな人が不幸な人は他人を殺すブログをアップするようになったんだけどね。


大元のブログが消されてから、多くの人がブログのコピーをアップし始めた。

消したら増える・・ネットではよくある現象がここでも起きた。

そして、独自の話を追加したブログも散見されるように・・


・・

・・・・


ほわんほわんほわ~ん


アナウンサー「日本で革命が起きました。」


アナウンサー「”不幸な人は他人を殺す”」

アナウンサー「この言葉の元に集まった人々が、武器を手に取り重要施設を襲撃。」

アナウンサー「各地の役所や国会議事堂、皇居をも占領しました。」


アナウンサー「今も各地で戦闘が続いていますが、日本の大半は革命軍によって占領されました。」

アナウンサー「革命軍の声明です。」


革命軍代表「日本の民主主義は失敗に終わった。」

革命軍代表「腐敗が改善されることなく一部の権力者たちばかりが潤い、国民は疲弊し続けていた。」


革命軍代表「政治は結果責任だ。」

革命軍代表「何もせず無責任な政治家が正しいのか?」

革命軍代表「国民が苦しんでも間違ったことをしていなければ、その政治は正しいのか?」


革命軍代表「違う!国民が苦しめば誤った政治なのだ!」


革命軍代表「苦しんできた見捨てられた不幸な国民の代表として、誤った政治を正す!」


革命軍代表「一部の権力者に罰を与える。」

革命軍代表「真面目に働く者が報われる社会にする。」

革命軍代表「腐敗の犠牲になった者は救う。」


革命軍代表「そのために私たちは立ち上がった。」


革命軍代表「アフガニスタンの惨状を見ればわかるように、アメリカ型の民主主義を押し付けられてもいずれ瓦解する。」

革命軍代表「日本は戦前から民主主義を進めていたことで、多少は受け入れられる土壌はあった。」


革命軍代表「だが結局時間の問題でしかなかった!」


革命軍代表「革命が起こるほど国民を苦しめたのは政治家の責任であるのは間違いない。」

革命軍代表「だが、アメリカの占領政策も間違いだった。」


革命軍代表「アメリカは横暴にもアフガニスタン難民を日本の米軍基地へ入れたいと言ってきた。」

革命軍代表「こんなことが許されるはずがない!」

革命軍代表「革命軍は日本からアメリカ軍を追い出すことを決定した。」


革命軍代表「日本は日本人が安心して暮らす場所だ!」

革命軍代表「外国人が好きにしていい場所ではない!」

革命軍代表「アフガニスタン戦争の責任はアメリカがとれ!日本に責任を押し付けるな!」


革命軍代表「私たち革命軍は日本の安寧のため、中国の協力を得た。」

革命軍代表「日本人の中には中国が信用できないという者もいるだろう。」

革命軍代表「それについて中国政府からメッセージを受けている。」


革命軍代表「”アメリカ軍が日本に駐留するのは嫌だから、日本人の嫌がることはしない”」


革命軍代表「だ、そうだ。」

革命軍代表「日本は変わる。いや、変えるのだ!」


革命軍代表「これまでは、日本の利益が一部の権力者や外国、外国人の利益になっていた。」

革命軍代表「これからは、日本の利益を日本人の利益にする。」


革命軍代表「難しいことはしない。わかりやすい政策をする。」

革命軍代表「今までの日本に疑問を感じていた者たちよ、どうか私たちに協力してほしい。」


革命軍代表「日本の未来、ひいては日本人の未来のために!」


アナウンサー「日本は今後、中国の保護下に入ると発表がありました。」

アナウンサー「革命軍広報によると、”日本の天皇制を廃止。中国政府代表を天皇とする新たな日本国としての再スタートになる”と述べた。」

アナウンサー「中国に世界で唯一の皇帝が登場したことで、世界中から賞賛の声があがっています。」


アナウンサー「また友好の証として尖閣諸島を日本と中国で共同統治することが革命軍広報より発表されました。」


ほわんほわんほわ~ん


先輩「・・夢か・・悪夢だ。」


・・

・・・・


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