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暗殺者1

初めての投稿なので文章が拙いかもしれませんが、お手柔らかにお願いします!

(初めての投稿でちょっと重い話になってしまったが、大丈夫だろうか・・・)



夕日が遠くに沈んでいく夕暮れを「怖い」と思ったのは、初めてだった



穏やかに微笑む君の横顔が、言いようもなく儚くて



沈んでいく夕日みたいに、君が今にも消えていってしまいそうで



いくら手を掴んでも、すり抜けてしまいそうで





ああ  どうか   俺を 一人にしないで






***






今回の依頼は簡単だった。


対象の護衛もたいしたことなかったし、相手が騒ぐ前に()れた。


(報酬の金をもらったから今日はうまいもんでも食いに行くか)



「らっしゃい。 お、しばらく見ねえ顔じゃねえか

 仕事だったのか、 ダン」

「ああ、久々に金が入ったんだ。 とりあえず酒くれ」


ここは裏通りの奥にある、裏稼業の者や柄の悪い奴が集まる酒場だ。

普通の人間にこの店の雰囲気は恐ろしいかもしれないが、この世界にいるダンはよく行く店だった。


店のオーナーのユアンは赤毛の髪を短くそろえた、40代半ばで強面の男で、このあたりの裏社会の情報を牛耳る親分だ。ダンがユアンに出会った11歳のころからよく面倒をみてくれる人で、人と関わらないダンが気を許せる唯一の人だった。



「今回はどこ行ってたんか?」

「また貴族んとこだよ。相変わらずお貴族様は容赦がねえなー。 ・・・怖え怖え」


暗殺依頼のほとんどは貴族だ。暗殺を依頼できるほどの財力を持っているとなるとそうなるのは当たり前なのかもしれないが、それよりも、貴族の世界はそれだけ多くの争いや憎悪で溢れていた。王族でさえ専属の暗殺者や諜報員を召し抱えることがあるほど、貴族の世界と裏社会は常に切っても切り離せないものだ。



「それをお前が言うなよ」


そういってユアンは苦笑した。


「あんまり危険な仕事は引き受けるなよ。 ・・・やばいことに巻き込まれても知らねえからな」

「心配すんなって。 ・・・俺はそんなへましねえよ」



ユアンは親のようにユアンを心配する。

暗殺業をやめろというが、俺は辞めるつもりはない。というより辞められない。

やめても今より稼げる仕事はないし、何より普通に生きる自分が想像できなかった。


「まあ、確かに“死神の瞬き”がそう簡単にやられるわけないか」


ユアンは僅かに悲哀を含んだ眼をして笑った。




ダンは裏社会で“死神の瞬き”と呼ばれていた。


死神が瞬きをするかのように一瞬で、音を立てずに暗殺をこなすため、そう呼ばれ恐れられていた。

その上、彼は常に一人で行動し、決して複数人で任務をしようとはしなかった。

仲間を作ろうとせず孤独を好むのもまた、彼が畏怖される所以だった。



(まあ、・・・自分がいつ死のうが別に構わないけどな)


ダンは空虚な目でそう思った。


更新は少し遅めです。すみませんm(__)m

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