73:木村VS亜莉須。因縁の決着
あけましておめでとうございます。
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今年もがんばりますの3連投稿です。
「あんま、性にあわねえけど如月信男と勝負できるならなんでもいいか......」
「羽生! お前はいつでも相手してやるから黙ってろ!」
「そういうわけにはいかないよ。こいつに勝ったら亜莉須をもう諦めるよ」
「お前も諦めが悪すぎるだろ! 卒業したんだから大学で出会いを探せよ」
「うるさい! 俺はエージェントだぞ!」
「負けキャラのセリフ、立派に吐くなよ」
俺は現出させようとすると木村はこっそりセクハラをしてエクスタシーに浸っていた。木村、今だけそこ変われ......。そんなこと考えている場合じゃない!
「信男さん、あれ!」
礼の指さす方向を見ると時雄が泡を吹いて倒れていた。そして木村に抱かれていた亜莉須先輩がいなくなっている。木村が腹を抑えて見渡してるのを見る限り亜莉須先輩は自力で脱出したんだ。でもどうやって......。
突然木村が倒れた! 慌てて足元をよく見ると機敏に動く亜莉須先輩を捉えた。
「せ、先輩? あれ、でも反応してない!?」
「あ、ああ~。遅かったかぁ~」
「愛海さん?」
家庭科室に遅れて愛海がこの戦況を予想でもしていたかのようなことを言って入ってきた。
「どういうこと?」
「姉さんが強くなりたいと言ったから、色々教えようと思ったけど全然だめでさ。かわいそうだから催眠時術をかけて教えたらクソ強くなった。後、催眠状態でも現出が使えるようになった」
「てことは今、あの人催眠状態?」
「そうよ。 胸とか触られてない?」
「木村が気持y...悪い手で」
「それね」
いつもより機敏で強い亜莉須先輩は木村が押し負けるほどだった。グリズリーメロウもいつになく目が凶暴になっていて冬眠状態だったのを起こされたような暴れっぷりだ。
「亜莉須......!! 俺は裕也だ! お前は俺に暴力を触れないよなぁ!!」
グリズリーメロウの強打が否応なしで木村の顔面に当たる。
◇◆◇
私はおっとりしてるし、自分の考えを持ってないから人にまかせちゃうタイプだった。だから、木村さんの好意も断れず、悶々としていた。そこに現れたのが信男君、君なんだよ?
雨の日一緒にお話しして帰ったよね?後輩だからお姉さんらしく振舞わなきゃって思ったけど、いつも君はそのままの先輩でいいよって言ってくれたよね。でも、これだけははっきりしておきたい。裕也くんとの決着を自分でつけたい。自分の言葉で、自分の拳で!!
◇◆◇
「私は! 信男くんが好きです! だから! あなたとはお付き合い、でき! ません!! ごめんなさい!!!!!!!」
木村の脳天に響いた拳は、言葉は彼の亜莉須先輩への情熱を冷めさせた。ここまで執着していたことが嘘だったように晴れやかな顔をしていた。
「その言葉を実際に聞いてスッキリしたよ。俺は本当にストーカーだったんだな、申し訳ない!」
「いいよぉ~。次好きになった人は幸せにしてあげてね? はい、約束の握手!」
「ははは......。まいったな」
と言って木村が手を伸ばそうとした時
「現出:NULL!! 」
比古の持つ立方体からブラックホールが現れ、木村を吸い込んでいった。俺たちは言葉を失っていく。ただ黒かったものが、いくつかの変わった白い線模様が浮かび上がっていき形を少し大きくさせた。
「比古!! 木村をどこへやった!!」
「モブの行く先なんて本当に知りたいと思っているのかい? ペキュラーのお前が!」
「どうでもいいわけないだろ! あいつは面倒な奴だったけど、あいつなりの人生をこれから歩むところだったんだぞ」
「お前はいつから説教キャラになったんだ?如月信男......。俺たち(モブ)とお前では生きた青春が違うんだよ!」
「違わない! どっちも一緒だろ!」
「一緒じゃねえだろ! 女にもてはやされ、物語の主人公面して、挙句俺たちの未来にまで干渉しよとする。おせっかいなんだよ、お前。ただのイキリなんだよ、お前は!!」
「おせっかいで結構だよ。俺はみんなの青春を取り戻す」
「どちみちお前は俺を倒せない。なぜならお前の根っこはモブキャラ、俺たち冴えない奴の味方だからなぁ!ギャハハハハハハ!」
「一つ、大きな言い間違いがある。俺は冴えない奴らだけじゃない。青春の一瞬一瞬を生きている全員の見方だ!」
「こいつら全員にそんなこと言えるのか?」
そういうと比古は消え去り、後ろにはエージェントの榊 皐月を筆頭に大勢の生徒たちがこちらをにらみつけ銃口を向けていた。
20万文字突破しました。
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