05:雨はすばらしいと思えた。
お久しぶりです!!
小鳥です。
毎日投稿は厳しいハードルです。
今月までにまた、人物紹介をしていきたいです。
ほとんどの人間は梅雨が嫌いなはず。俺もその一人で授業中、とてもじゃないが憂鬱だった。
当然体育は体育館での授業だ。俺が嫌いなバレーボールである。しかし、今日は大変楽しい。
なぜなら、同じクラスのきらりさんと隣のあやさんのクラスと合同での授業だ。
ああ、これは俺の推し二人が眼前で見れるしあわs・・・ゴフッ
「おーい、大丈夫か? って、モブ男か......。ならいっか」
マジふざけんな。謝れってんだよ。
「おい、モブッチに謝れよ~。シロー」
「マスターに何するんですか。ちょっと待ってください、手当てするんで」
「あ? あぁ、悪いな。モブ男」
礼さんときらりさんに診てもらえるならいいやと満足していたが、れんれんは一向に知らんぷりをかましていた。大丈夫の一言もないのか? あいつ......。
俺はそれが少し引っ掛かった。そう言えば最近、あいつと連絡もろくに取り合って無かったっけ。手当てしてくれたあやさんにお礼を言って、れんれんに話しかけてみた。
「れんれん、どうしたんだよ。大切な友達が怪我してるんだぞ」
「だからなんだよ」
「何だよ......。最近、連れなかったのは悪いと思ってるよ。もしかして、それで怒ってんのか?」
「違えよ! もう、いいよ。勝手に女と遊んでろよ!」
何すねてんだ? 仕方ないじゃないか、俺は青春ライフで忙しかったんだ。
その後も、れんれんには話しかけるも、ああ。や、おう。などの覇気のない返事ばかり。挙句は無視もしてくる。今までこんなことなかったのにな。こういう時、どうしたら......。こんなにもあいつが拗ねるのはあいつがゲームでぼろ負けした以来だな。
ちょっと、ここは礼さんに聞いてみよっと
昼休み、あやさんと二人きりで昼デートとしゃれこんだ。あやさんは丁寧に俺の話を黙って聞いてくれていた。正直、こういう奥さんがいたら、世の中の旦那さんは、浮気とかしないんだろうなぁ。と思いながら、真剣に話して行くと、あやさんが口を開いた。
「......そうですか。廉さんと喧嘩したんですね。ちょっとうらやましいです」
「うらましい?」
「はい。私、あまり人に合わせて笑ったりするのが不器用で、いつもぶっきらぼうで冷徹女と呼ばれて友達もいませんでした。でも、マスターと出会って、少し心から笑えるようになったんです。笑顔が増えるようになったんです。私はお友達がいませんのでお説教はできませんが、きっとマスターは廉さんに対して何をすべきか決めてると思うんですよ」
内心、どきっとした。廉に何をすればいいかなんて今まで考えたこともねえよ。 もやもやした気分があるから、相談に乗ったような気もするけど。考えていると、後ろから重みがずっしりときたと思ったらきらりさんがいた。
「貧乳と抜け駆けは無しって言ったっしょ、モブッチ。話聞いたけど、貧乳の言う通り、モブッチはもうれんちゃんと仲直りする方法、知ってるでしょ。うちらはいいから、今日は一緒に帰っておいで」
そっか、一緒に帰る......か。今まで、一緒だったのが当たり前だったのにその当たり前さえもないがしろにしちゃったらそら怒るよな。行かなきゃ、あいつの元に! 今日は、いや、これからもあいつとの時間は作りたい。だって、あいつはかけがえのない友達なのだから。
「蒲生さん、さっきから貧乳というのは私の事ですか?」
「だって、貧乳じゃん。うちより」
「そんなはしたない言葉、マスターに言わないでください。それに、私は身も心もおしとやかに育ってるんです! あなたのように下品には......!!」
礼はキャラにもなくむすっとした顔できらりの胸を揉みしだく。
「ちょっ......やめっ// ていうか、下品じゃないし! ねえ、モブッチ、男ならおっぱいおっきい......ってもういないや」
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放課後、なんとかごねてれんれんと一緒に帰ることができた。傘が邪魔でしゃべりにくい距離感だけど......。
「女の所に行かなくていいのか?」
「今日はお休みだ」
「楽しそうだな。俺がいなくても......」
「ごめん......」
こんな言葉しか思いつかなかった。シンプルで、そっけない一言......。色々言いたい言葉は出そうで出ない。俺は唇をかみしめて地面を見つめていた。
「お前が、真剣に謝んの初めてかもしれね」
顔を上げるといつものすました笑顔の廉が待ってくれていた。俺は調子に乗って言い返した。
「謝るようなこと、したことないからな!」
「いや、お前この前俺がゲームに夢中になってた時、俺のプリン食べたろ!」
廉も俺にならって口論し始める。それでも、不愉快な口論じゃない。俺も、廉も少し笑いながらプリン論争に熱くなっていた。俺は少しおどけた拍子で切り返した。
「そだっけ?」
れんれんは俺のおどけた変顔にあきれ果て、しまいには腹を抱えて笑っていた。
「もう、いいよ。今日、俺ん家こいよ。 後、プリンおごれ」
背中を叩く廉に少しキザな言葉を投げかける。
「そんなん、俺らの厚い友情の壁に比べれば安いもんだ!」
友情に息まく俺にれんれんが、改まって信男に振り返って語りかける。
「なあ、お前のハーレム作るって言う夢......。俺が隣で見届けてもいいか?」
「へ? なんでまた」
そういうとれんれんは改まった表情で俺の方を見つめる。真剣な眼だ。
「俺にはお前みたいにロマンや、夢なんて無い。けど、その夢、見届けてみたいと思ったんだ。面白そうだしな。付き合ってもいいか?」
夢なんてそんな大それたことじゃない。でも、友人がそう言ってくれるなら俺は彼に見届けて欲しい。だけど、恥ずかしいから俺は腕を組んで上から目線で言い放った。
「......フン、いいぞ! 俺の夢を最前列で見届けさせてやる」
こうして、れんれんと俺は熱い友情の握手をしてれんれんの家へ向かって行くのだった。
ありがとう、あやさん、きらりさん。
雨は止み、晴れやかに輝く空には、珍しく大きな虹がかかっていた。
今回からはアクション要素控えめでいきます! 多分!!
四人で仮想ダブルデート回もやりたい! もうちょいエピソードが欲しい!!
ラブコメって難しい。
次回「君の名前を教えて!?」
入れ替わりません!




