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ヘビ好きが異世界でヘビ使いの勇者になる!  作者: 鳶野
第一章 ヘビ使いの勇者になる?
12/24

10 お別れ

俺たちは、無事にダンジョンから脱出することができました。ライトがいるけど当たり前なのかもしれないけど。


「ダンジョンも出られたしこれで安心だね」ライトはマリに優しい声をかけた。

「はい」

「これから、兵舎に向かうだけど一緒に行くかい?」

「お願いします」

「召喚施設からここまでは近いから歩いてきたけど、兵舎まではバラヌス車に乗っていこう」


マリはうなづいているが、俺の頭には[?]が浮かんでいる。この世界ではバラヌス車なるものが、一般的な乗り物だろうが、俺は見たことがないのでイメージがつかない。


「バラヌス車って?」

「ほら、あれだよ」


そこには、そこには、地球でも有名なコモドドラゴンよりもでかい、体長4mはあろうかというトカゲが車を引いている。


「馬じゃないんだな」

「馬は、沼地や洞窟が苦手だからね。バラヌスは馬より遅いけど、場所の対応力が抜群だよ。」

「俺のいた世界ではあんなでかいトカゲいないし、人になつかないから馬が基本だった」

「そうなのか、ヒロマサの世界の生き物はどれも小柄だよね」


俺たちは、兵舎に向かうためにバラヌス馬車に乗り込んだ。ただ一匹だけがバラヌス馬車に乗り込もうとせずに、外にいた。それは、コーンスネークのウルフだ。


「ウルフ、どうした」

『僕は修行の旅にでるよ』

「唐突になんで」

『アリと戦った時に気づいたんだ。僕はこのままじゃだめだと』


そういって、急にウルフは走り始めてしまった。


「待って!」


俺も必死に追いかけたが、追いつけない、やはりこの世界のヘビは早すぎる。ヘビ収納で無理やり回収しようと思ったが、遠すぎて効果範囲外になってしまった。一匹のヘビが俺から巣立っていったのだった。

なぜ、巣立っていったのか、思い当たることがあるとすれば、ウルフのスキルである一匹狼だろう。

そして、もう一つの心配が、ウルフがこの世界の生態系崩さないかということだ?一匹だと繁殖しないけど、強いからな。

あとは、兵士に見つかってモンスターとして処理されないことを願うばかりだ。中隊長クラスよりも弱い人間なら返り討ちにしてくれると思うだけど。


「ヒロマサ、男には旅立たないといけない時もあるよ」


ライトが俺の方に手をのせた。お前は、何をわかったようなことを言っているんだ?殴ってやろうか?ちょくちょくヘビと会話ができているような所があるんだよな。


「ヘビを野外に離して大丈夫なのか?」

「人間に害することはしないそうだし、大丈夫なんじゃないかな」


本当に大丈夫なのか、この世界は地球と違って動物に対する法律があいまいなようだし、誰もがそういう反応をするのかもしれない。

日本でも、飼えなくなった外来生物を逃がしてしまう人が一定数いるし、昔は全く問題視もされていなかった。

みつかるまで、1日中探してやろうかと思ったが、迷子になったわけでは無く、自分から巣立っていったので、探すのは仕方なくやめた。5分ぐらい悩んだがやめた。やめたけど悩んでいる。別の事を考えよう。


「兵舎に向かうって言ったけど、俺は兵士になるのか?」

「どうだろう。基礎は教えるだろうけど、状況にあわせて変わるだろうね。特にテイマーに兵士や魔道兵士が教えられることって少ないからね」

「兵舎にテイマーはすくないの?」

「テイマーは少ないし、ヘビ専門のテイマーとなるといないと思うよ。ヘビの知識量ならヒロマサの方が上だから、教えられることもすくないだろう。そもそもテイムモンスターと普通に会話ができないことがほとんどだから」

「テイマーってモンスターと話せないのか?」

「話せる人も稀にいるけど、ほとんどは抽象的なイメージを伝えるぐらいしかできないらしいね」

「そうなのか」


ヘビと会話ができるというのは、相当ラッキーな能力なのかもしれないな。この世界に来た事で得られた唯一の利点がヘビの会話だ。


「あのライト様、この後ごはんでも一緒にどうですか?」マリがライトに話かけた。

「ありがとう、でもこの後予定があってね」

「だったら、明日でもお願いします。お礼がしたので!」

「僕はヒロマサと一緒にいないといけないのと、まだ今後の予定について話あっていないからちょっと待ってくれるかい?」

「だったら、いつ頃には予定が決まりそうですか?」

「1週間以内には決まると思うけど」


そういえば、ライトは俺のサポート騎士とか言ってたな。俺は召喚されて初日だから、予定も全く決まって無いから、組めないということか。

しかし、このマリとかいう女は積極的だな。ライトはかなりイケメンだから、こんな感じで多くの女性に言い寄られているのだろう。将来も有望だしな。

俺のせいで予定が組めないからか、マリからの目線が痛いので、俺が背中を押してやるか。


「俺のことはいいから明日いってやれよ」

「そう分けにはいかない、ヒロマサも一緒にいこう」


めちゃくちゃ行きたくないが、でもここで断ったら、睨まれそうだし、行っても睨まれそうだから、行くって言って途中で逃げだそう。


「行くよ」


そんな感じで、兵舎につくまで30分ほどを、ライトとマリが予定やら趣味やら、話しあっていた。俺は、地球に帰った時のためにカラスヘビに芸を仕込んでいた。俺はカラスヘビとマジシャンになるぞ。

そんなこんなで、俺たちは兵舎に着いた。そして、バラヌス車から降りた。


『『ご囚人様、自分たちはライト様についていこうと思います』』


バラヌス馬車から降りた俺にボルゴローとボルシローからのお別れ宣言が付きつきられた。


「えぇーーーーーーーーーーーー」


今日で、3匹のヘビのお別れになってしまいました。俺は精神ダメージでHPが0になりそうです。

ただ、ライトが俺のサポートなので、毎日会えるのが救いです、ライトにはそんなに会いたくないけど、それでもやっぱりさみしさを感じる今日でした。



読んでいただいてありがとうございます。

今回も新しいヘビ出さなかった。それどころか登場するヘビを減らしてしまった(涙)

そんなわけで、今回はヘビと関係ない事が多い後書きとなります。


ヘビと言えば、毒のイメージがありますが、ヘビの中で毒を持っているのは約25%毒で、毒を持っていない品種の方が実は多いです。

また、同じ爬虫類であるトカゲも毒があるのではないかと思ってしまいますが、トカゲは毒を基本的にもっていません。日本にいるトカゲで毒を持っている種は確認されていません。

ちなみに、毒を持っていることが確認されているトカゲは3種のみ(2018年現在)で、その一種がコモドドラゴンになります。

作中のコモドドランゴンよりもでかいラプトルは、毒を持っていません。


コモドラゴンは世界最大級のオオトカゲで、全長200-300cmにもなります。実は長さだけならハナブトオオトカゲの方が大きくなると言われています。

ただ、コモドドランゴンの方が有名なので、コモドドラゴンを登場してもらいました。分からない人は調べてみてくださいね。


そして、作中でヘビを手放してしまって申し訳ありません。本来は外来生物になる可能性があるので、勝手にペットを野に放ってはいけません。

演出ですので、皆さんは絶対にやめてください。私も現実では動物では逃がしたりしません。

現在、日本でも人が飼っていたペットを逃がすことによって、多くの問題が発生しています。特に爬虫類ではミシシッピアカミミガメが問題になっていることで有名です。


そういえば、後書きって長すぎかな、本文の3分の1ぐらい後書きをかいていることがあります。ヘビの説明っていらないですか?

それと、説明するなら前書きの方が良いのかなとも思います。非常に悩む所です。意見がある方は教えていただけると助かります。

その他にも、意見がある人は、なんでも言ってください。


最後になりますが、作中とは関係ない、後書きまで読んでいただいてありがとうございます。


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