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ヘビ好きが異世界でヘビ使いの勇者になる!  作者: 鳶野
第一章 ヘビ使いの勇者になる?
10/24

08 ヒロイン登場!?

俺は米俵を担がれるように、ライトに持ち運ばれています。逃げるという意見は完全に無視されてしまったようです。

状況から言えば、迷宮の2階層という大隊長クラスにとっては余裕な場所だと思われるので、ライトが助けに行くのが最も良いとは思われる。

そして、初心者の右も左もわからない人間をその場において、助にいくということもできないので、米俵のように担ぐというのは理にかなっているのだろう。


ヘビ達も何とか、ライトを追いかけている。一般的なヘビの移動の最高速度って時速10キロ前後なんだけどな~と思うが、もはやそこは気にしないでおこう。

ただ、ウルフだけはレベルが低いということもあり、遅れてきたので、クロウに運んでもらっている。

飛行だと、障害物がないので、クロウの移動速度がかなり普通に早い。

いつ見ても、シマヘビが、空を飛んでいるという状況に違和感しか感じない。


「あれは。ジャイアントクロアリの群れのようだ」


俺たちの目の前に現れたのは、体調が1m近くにもなり、数が100を超えるのではないかと思われる、大群のアリの姿だった。


「助けてー」


声は聞こえるのだが、姿は見えない。声が聞こえているということはまだ、生きているということだ。

早く見つけないと、やばいかもしれませんが、このアリの大群の中に俺が突っ込むというのもやばい。

助けを求めている人より悲惨な状況になり、助けを求めないといけないレベルになるだろう。つまり俺は助に行ける実力がないのだ。


「ヒロマサはここに残っていてくれ」

「もちろん」


そういうと、ボルゴローとボルシローと目をあわせて1人と2匹でアリの群れに突っ込んでいった。やっぱり会話できてね?

ライトたちが突っ込むとすぐさま、アリの死骸が高く跳ね上がり、死骸と道ができていく、どこを進んでいるのかが一目で分かった。

遠くから見て居ようと思って、後ずさりをしていると、石を蹴飛ばしてしまい迷宮内に石の音が反響した。

それにより、一部のアリに俺は気づかれてしまったらしく近寄ってきた。


「クロウ、ウルフ頼める?」

ペットを危険なめにあわせたくはないが、レベルから考えても俺よりは危険ではないし、このまま俺が死んでしまうと、収納しているペットたちが異空間に永遠に閉じ込められるという可能性もある。

死んだら、ペットがすべて開放されるというなら、ちょっとは考えるが……


『『ご主人さま、怖いよ』』


なんと、俺よりもステータスが高いはずの、クロウとウルフが俺の後ろに隠れてしまった。

待って、これ状況やばくない?

数匹のアリが俺の目の前まで迫ってきて、俺は今日で死んだと確認した……



死んだと思ったその時、俺の目の前に赤色の物体が横切って、辺りのアリが殲滅された。

そこにいたのは、小さな一匹のコーンスネークだった。


「ハイピー様!!」


さっきまで頭の上で眠っていただけなのに、ご主人様がピンチになったらすぐに助けてくれるなんてなんて優しい子なんだ。

とっさに、ハイピー様なんて言っちゃたよ。


『大丈夫?起きたら目の前にアリがいっぱいいて、攻撃しちゃった』

「ありがとう、助かったよ」

『お腹すいたから、食べちゃお』

「やめなさい」

『モグモグ、食べれそうだから大丈夫、モグモグ』


やめなさいと言い切る前に、ハイピーはアリを食べ始めてしまった。毒とか無いよね。大丈夫なのか?

そして、異世界に来たヘビの恐ろしい食事シーンを目にしてしまった。自分より巨大な生物を吸い込むように食べている。その体のどこにそんな胃袋があるんだ?


「ハイピー、それどうやったらできるの?」

『なんとなく、できるような気がした』


頭の中でヘビ鑑定を発動させて、状況を理解しようすると

食判定:ヘビ魔法がレベル1で習得、食べられるモンスターか判定する。魔素も判定できる

飲み込み:ヘビ魔法がレベル3で習得、仕留めたモンスターを飲み込める

ヘビ魔法って、かなり便利な魔法なんだな。レベル1で栄養判定が使用できるみたいだから、俺もアリの栄養を判定できるな。


アリ:食べられる。魔素4


何んだこりゃ? 魔素って何んだ。栄養価がわからないんだが、カルシウムとカリウムとナトリウムと、たんぱく質、脂肪分とかわからないとヘビの栄養バランスを崩してしまう。

そもそも、体のサイズに対して、これだけ大きなモンスターを食べていることを考えると、すでに、体の体調を崩してもおかしくない。すでに体質的な変化を起こしていると考えても良いのかもしれない。

後でライトに聞くしかないないな。ヘビの専門的な知識はないと思うが、自分の知識と異世界人の知識をすり合わせて、考えていくしかない。


「ハイピー、一旦食べるのやめてくれる」

『は~い』


前を見ると、アリの死骸だらけになっており、アリは一匹も動いていなかった。そこで俺はアリの死骸をかき分けて、ライトがいると思われる方向に進んでいった。このネバネバしたアリの体液って気持ち悪いな。


「良かった。少し傷はあるようだけど無事だね」

「ライト様、ありがとうございます」


そこには、アリの体液を浴び、女性を抱えるライトの姿があった。俺一人で帰ろうかな。入れない雰囲気なんだけど。

無言で突っ立ていると、ライトがこちらを見た。


「ヒロマサ」

「やぁ」


なんて答えれば良いのかわからなくて俺は右手を上げる事しかできなかった。

というか、無理やり連れてこられて、こんな気持ち悪い体液を浴びながら入ってきたのに、ライトに抱えられた女が俺をにらんでるだけど、邪魔すんなって顔で見てます。

そして、ライトが女性の顔が見るために振り向くと、顔が急に笑顔になった。こぇー


俺は、ヘビを連れて余計に日本に帰りたくなったのだった。1日目だけどね。

主人公のライトにヒロインができましたと、心で語るヒロマサであった。


ヘビの解説コーナー


ヘビの移動速度

ヘビは、足がないこともあり、移動速度はそこまで早くなく、ヘビの中でも最速とも呼び声の高い、ブラックマンバで時速20キロ前後です。エサをとる時に瞬発的なスピードは速いです。

地球の人間の走る速度が時速30キロ前後だと言われているので、走っている人間にヘビが追い付くというのは難しいです。不意ならつけます。


ちなみに、ライトは異世界人で大隊長クラスなので平地だと普通に時速50~60キロでしますし、一瞬ならもっと出ます。

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