オロフ vs カイザー
ついにこの日がやってきた。バトル大会それがこの大会の名前。俺は今大会はシードではないので決勝を含めたバトル数は、5戦。
1戦目は…………
「げっ!?まさかの初戦から戦闘狂かよ!俺マジついてない…………」
「ご挨拶だなぁ、カイザー」
「ひぇーー」
まさかのルックス男爵の次男でした。
「始め‼」
カイザーはいつものように左側から攻めてくる。もう、付き合いの長い俺には分かってる。左側から攻めるってことは右側がお留守だってことに。
そして…………
「勝利、オロフ・ド・イェートシュティット皇子!」
人々の歓声が聞こえる。でもな、俺は歓声なんて気にしない。だってまだまだ先は長いのだから…………。
まだ次の試合までに時間があるな。第6の試合でも見ておくか。第6のやつ昨日あんだけ自信が有るって言ってたんだ。見ておくか。
「始め」
その号令はいつものように…………
何か相手の人間の口が動いている…………?あれは失われた魔法…………?そこまで考えて俺は現実に戻った。あれが失われた魔法なら、第6はもう生きてはいるまい。しかし俺たちゴブリンにとって魔法は使えないのではなかったのか…………?
謎を残したまま、舞台は次のステージに進む…………