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新たなる出発
あの魔の虐殺に何とか勝利した次の日、俺は旅支度をしていた。
時は昨晩父上と兄上に呼ばれたところまでさかのぼる。あの晩…………
「兄上、何かご用ですか?兄上が俺を呼ぶなんて珍しい。明日は雪でも降るんじゃないですか?」
「降るわけがないだろう‼ それに今日お前を呼んだのは正確には私ではないんだ。なんというかー」
珍しい。兄上がこんな顔をする何て。いったい誰が……
「私だ。」
…………父上?
「えっ?あ、あの……いや、えっ?」
やばい。パニックだ。
「今日、お主を呼んだのは他でもない。第5皇子の証言から悪は運びっている。昔話では、花の痣を持っている者が世界を救っている。お主、昔稽古をしていた時痣が出来たのではなかったか?」
「あ、あぁ。そう言えば肩にそんな痣があるな」
「第3皇子、世界を救ってこい。行け」
こうして、俺は今に至る。世界を救うのかはわからないがとりあえず、旅立った。
第1章ゴブリンの国編終了です。番外編を挟んで第2章セルキー編開始です。しばらくお待ち下さい。