表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/318

第1章-4

賢者を出すことが出来ませんでした。ごめんなさい。

作中に出て来る単位は前世(地球)と同じです。



 勉強を始めて半年ほどが過ぎた。母さんとの勉強では相変わらず魔法の基礎理論を教えられている。実際に魔法を使う事はまだ許されてはいない。そのことに父さんは過保護だというが、母さんに対し面と向かって言う事はしない。二か月ほど前にこっそり魔法を教えようとして、大目玉をくらったからだ。二人の力関係の一端を見た瞬間だった。父さん曰く、


「ああなった母さんには逆らうな!無駄な抵抗をやめて、おとなしくするのが正解だ」


 とのことだった。それはさて置き、そういったことからか分からないが、父さんとの勉強は少し制限が緩くなった気がする。最近ではナイフを使った簡単な獲物のさばき方を習ったりもする。そこへ二つの影が近寄って来た。


「うまく出来ているか、テンマ」


「勉強ははかどっているかい?テンマ」


 マークおじさんとその奥さんのマーサおばさんだ。


「こんにちは、おじさん、おばさん。がんばっているけど難しいです」


 と、返事を返す俺に二人とも笑いながら、


「3歳でそれぐらい出来れば上等だよ」


「そうさ、あたしがテンマくらいの歳の時は血を見るのを怖がって泣いたこともあるくらいさ」


 と、笑う二人。この二人のように外で父さんに色々な事を教えて貰っていると、声を掛けてくる村人が増えて来た。そういったことから分かったことは、この村には同年代の子が居ない…と言うよりは子供自体が居ないみたいだ。

 村人の子ども達は皆成人を過ぎていて、村を出て大きな町で冒険者をしているのがほとんどだそうだ。

 この世界では通常18才を過ぎると大人として扱われるが、場合によっては15才から成人を迎えることもある。まあ大抵が貴族や大商人の子供だがな。


「テンマどうかしたか?」


「ううん、何でもないよ父さん」


 この世界は3つの大陸と多くの島国がある。この村はその中で一番大きな大陸である『ユーレンス大陸』と言う名の大陸の国家、『クラスティン王国』にある。この大陸には王国の北方にに『ハンブル公国』、東方に大陸最大の国『ギルスト共和国』があり三国は同盟を結んでいる。他にも東南にはいくつかの小さな国が固まっている。この村は『クラスティン王国』の実力者『ハウスト辺境伯』領の端に位置する。村の名は『ククリ村』と言い近くの森は『大老の森』と言う。


「テンマ?」


「だいじょうぶだよ父さん」


 で、この『大老の森』は非常に広大で、前世の日本の領土とほぼ同じ面積を有している。

未開の地で資源が豊富なのだが、奥に行くほど魔物が強くなり、過去に3代前の国王が数回にわたり部隊を編制して攻略しようとしたが尽く失敗に終わった。

 そのせいで王国の財政が傾きかけたが、王国内で大規模なダンジョンが幾つか発見された為なんとか立て直しに成功した。現在は下手に藪をつついて蛇を出す必要は無いと、王国所属の兵が来る事はほとんどない。


「テンマ、おいっテンマ!」


「へっ、何、父さん?」


「お前さっきから変だぞぶつぶつと何かつぶやいて、本当に大丈夫なのか?」


「うん、ちょっと疲れただけだから」


「そうか?なら少し休憩にしよう」


 そう言って俺を木陰に座らせた、父さんは少し離れておじさんとおばさんと話している。俺は三人に向けて『鑑定』を発動させた。


名前…リカルド

年齢…40

種族…人族

称号…元一流の冒険者・一流の狩人


HP…18000

MP…6000


筋力…A

防御力…B+

速力…B+

魔力…C+

精神力…B-

成長力…C

運…A+


スキル…弓術9・解体8・投擲術8・格闘術7・剣術7・罠7・忍耐7・異常耐性7・槍術6・斧術6・火魔法5・風魔法5・水魔法4・料理3


ギフト…獣神の加護



名前…マーク

年齢…37

種族…人族

称号…元冒険者・狩人


HP…7000

MP…1000


筋力…C+

防御力…C-

速力…B

魔力…D

精神力…C+

成長力…C

運…C


スキル…投擲術7・解体7・忍耐6・弓術6・格闘術5・剣術5・異常耐性5・罠5・料理5・斧術4・火魔法4・風魔法3



名前…マーサ

年齢…35

種族…人族

称号…主婦


HP…3000

MP…500


筋力…D

防御力…D

速力…C-

魔力…E

精神力…B+

成長力…C

運…C+


スキル…料理8・解体7・忍耐6・異常耐性4・火魔法3・水魔法3・弓術3・罠2・格闘術2・斧術2


 と、頭に思い浮かぶ。能力値はCが大体平均で、スキルの横の数値はレベルを表し最大が10、1~3が初級者、4~6が中級者、7~8が上級者となり9は達人、10は超人と言われる。こちらは5が平均的なレベルである。しかし、レベルはあくまでも技術的なものであり、身体能力や体調などにより威力や効果に差が出て来る。


(こうしてみると父さんの能力は結構高いな)


 ちなみに、天馬の現在の能力は、


名前…テンマ・オオトリ

年齢…3

種族…人族

称号…(神々の寵児)


HP…500

MP…2000


筋力…F-

防御力…F

速力…E-

魔力…C+

精神力…C-

成長力…S

運…B


スキル…投擲術3・料理3・夜目3・忍耐2・解体2・火魔法2・罠2・弓術2・剣術1・格闘術1・槍術1・棒術1・斧術1・全魔法属性1(6)(鑑定10・探知能力10・隠蔽10・技術習得力増強10・眷属強化10・成長力増強8・生命力増強8・回復力増強8・異常効果耐性8・感覚強化7・身体能力増強7・破壊力増強5・魔力増強5・創世魔法5・付与魔法5・破壊耐性5・即死耐性5・武芸百般5)


ギフト…神々の加護


 である、カッコは隠蔽の効果で任意の称号や能力・スキルをレベルの分だけ隠したり改ざんして表す事が出来る。能力が低いのはまだ小さいからだろう、これからの成長に期待したいところである。


「そういえばマーク、賢者のじいさんはどうした?」


「さあ、変人だからな。途中で気が変わって帰るのを止めたんじゃないか?」


「かもな」


 天馬はリカルド達の話している内容にさほど興味が湧くことがなかったが、後にこの賢者が自分に対して大きな影響を及ぼす事になろうとは、この時はまだ思いもしなかった。



鑑定・探知能力は希少なスキルで持っている者は珍しく重宝されます。しかし、後天的に覚える事はありません(鑑定・探知能力を持つ神から加護と共に貰った場合を除く)。レベルはほぼ生まれつきのままで、上がることはありません。転生者以外では過去最高は鑑定が7で探知能力は5です。

 鑑定のスキルは1~3で対象の名前と年齢、種族くらいで、4~6で対象の簡単な説明と効果に能力、スキルにギフトが見えます。7~8で隠蔽を使っているかがわかり(隠蔽のレベルは見えない)、9~10で使用方法、含有量、世間の評判などがわかります。

 探知能力はレーダーの様なものでレベル6までは大体レベル×直径100メートル程です。7~8で直径2~4キロまで、9で直径5~6キロ、10で直径10キロ以上がわかりすべてのレベルで簡単な条件付け(敵意のある者殺意のある者等)が出来ます。

 鑑定・探知能力の能力は同時に使うことができ、探知したものを鑑定で調べる又は、鑑定した物を探知能力で探すといった事ができます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] この村には獣人が多いのでは? なぜ人族?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ