ずっとキミと居たい。
ついに…ついに!
最終話 ずっとキミと居たい。
正世がいつもみたいに優しく僕の頭を撫でる。
「…良く、頑張ったね。…おめでとう。」
正世が優しくて、気付いたら僕は正世に笑いかけていた。
「…ありがとう。正世…。」
正世が柔らかく微笑んで言った。
「…これからは、俺じゃなくてアイツが護っていくんだね…。」
正世は空を仰いで
「…でも、アイツなら綺流社の事きっと大切にしてくれる。きっと護ってくれる。…だから」
正世は明るく笑って
「だから、絶対に幸せになれよ!綺流社!」
「…うん!ありがとう、正世!」
正世は笑うと、後ろの方を見た。
「…あれ、来ちゃったみたいだな。」
そう言うと、どんっ、と僕を押した。
「わっ…!」
押された勢いでよろけると、鏡夜に抱きとめられる。
「…大丈夫か?綺流社。」
鏡夜が僕をぎゅっ、と抱き締めた。
「う、うん…。ありがとう、鏡夜…。」
「おい!」
後ろから正世の声が聞こえた。
「綺流社を頼むぞ!」
鏡夜はにやっ、と笑って
「任せろ。絶対に護る。」
すると鏡夜は僕の手をひいて走り出す。
「ど、何処に行くの?」
驚いて訊ねる僕に鏡夜は短く「屋上。」と答える。
振り返ると正世の姿は登校し始めた人達に紛れて見えなかったけれど、『頑張れ』って呟いているような気がした。
―ありがとう、正世。
鏡夜に手をひかれて校内で上履きを履き替えている途中に、待っていられなくなった鏡夜に抱きかかえられる。
「ひゃっ!」
「大人しくしてろよ!」
鏡夜は僕を抱きかかえたまま屋上へと続く階段を駆け上がる。
「は、離してよっ!」
鏡夜は一瞬立ち止まる。
「ん~…」
少しの間考えた後、再び僕を抱きかかえなおす。
「嫌だ。」
そう言ってべっ、と舌を出す。
心臓が再びドキドキしだす。
(もしかしたら僕、このままじゃ死んじゃうんじゃないだろうか…。)
鏡夜といると、ドキドキして苦しい。
嫉妬して、ドキドキして、たくさん泣いた。
でも、そんな毎日がどうしようもなくキラキラしてて―
鏡夜に聞こえるか聞こえないか位の小さな声で言ってみた。
「大好きだよ、鏡夜。」
すると、鏡夜の意地悪な声が聞こえて
「…知ってる。」
鏡夜がふっ、と笑って
「俺も、綺流社のことが…」
バンッ、と屋上のドアが開いた。
何処までも青く、何処までも澄んでいる青空が、何処までも広がっていた。
鏡夜はコンクリートに僕をゆっくりと下ろす。
鏡夜が僕を抱きしめる。
「俺も、綺流社の事が大好きだ。」
僕らは無意識にキスをした。
そのキスは、永い永い僕らの恋が実った証。
僕らはキスをしながら誓った。
「「この恋を永遠に忘れない。」」
眩しい太陽の光が僕らを照らして…
僕らは目を細めてどちらともなく言った。
「「心から、愛してる。」」
END
今までご愛読くださった皆様、本当にありがとうございました!
番外編もいくつか載せるので、読んでくださると有難いです。




