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SECTION1 打倒!一人目の刺客!



「ふーん、アンタが冬見愛那か」



金髪でチャラ男風の男が愛那の前に立ちはだかった。愛那は無視した。 



「ちょ、無視すんなよ。どんなスルースキルだよ」


『何か用ですか。私急いでるので3秒でお願いします』


「なんで急いでんだ」


『学校だよバカ野郎』



朝である。毎日寝坊する愛那の朝は忙しいのだ。ちなみにチャリ通で学校まで自転車で10分ほどだ。 



「あのさ、ヤラせてよ」


『風俗行けよ、よりどりみどりだよ』


「アンタとヤリてーんだよ」


『ナンパ』


「パンダ」


『脱臼したカルガモ』


「なんだよ脱臼したカルガモって!カルガモ可哀想だろ!ってかしりとりさせんじゃねーよ!」


『自分から進んでしりとり始めたんじゃん。しかし自分から進んで何かをやる。良い事だと思わない?まずは進●ゼミに申し込むことから始めたらどうかな。なんなら私経由で紹介するし。紹介するとポイントもらえるんだよね、私電動消しゴム狙ってんだよね』


「どうでもいいわ!俺は鮫肌鮫二郎(さめはださめじろう)。処女膜7人衆の一人だ」


『聞いてねーよ。つーか名乗るほどの肩書きでもねーだろ失せろ』


「なにこいつ口悪い!」



鮫肌は泣きたくなった。

にしても昨日の今日で早速現れた処女膜7人衆に愛那はドン引きした。 



「とにかくチャリから降りろよ」



愛那は掴まれた腕を全力で振り払いチャリで鮫肌を引いた。ついでにたまたまポケットに入っていたイチゴジャムを鮫肌の髪に塗りたくって学校へと向かった。ちなみに今日は遅刻した。






「愛那なんで遅刻したの」



友人である鮎川歩香(あゆかわあゆか)が愛那の席を訪れた。休み時間である。 


『髪にイチゴジャム塗りたくった男にナンパされた』


「うっわイチゴジャムもったいない。ワックスと間違えたのかな。あ、ねぇねぇ聞いたよ。風上君に告白したんだって?」


『それ聞いたの今日で120回目だよ。更年期?』


「そうだっけ。っでどうだったの?」


『それも120回目だよ。わざと?』


「そうだったね。風上君がそんなキャラだったなんてビックリだわ」



歩香は興奮して机をババンババンバン叩いてビバビバした。愛那は舌打ちした。



「今舌打ちしたよね」


『してないよ』


「した」


『しました』


「そう。ね、今日帰りうちん家来て人生ゲームしない?」


『いいけど人生ゲームは嫌だ。なんで華のJKが放課後二人で人生ゲームしなきゃなんねーんだよ。64のマ●オカートやろ。コントローラー持参するし』



愛那は64のコントローラーを常備している。ちなみに灰色だ。 



「なんでそんな物常備してんだよ!学校に不要品持ってくんなよ!しかもなんで64!?まぁいいや。とにかく帰りね」 






というわけで放課後。



『あっ、朝のナンパ野郎』



歩香の家まであと100メートルというところで鮫肌が縄跳びを持って仁王立ちしていた。ちなみに髪は朝のイチゴジャムが乾燥してカピカピになっていた。洗うのが大変そうである。 



『なんで歩香ん家の付近徘徊してんだろ。不審者?』


「あ、あれ鮫肌先輩じゃん」



歩香によると歩香の近所に住んでいる浪人生だそうだ。浪人4年目でもう自宅警備員一直線だと近所でも噂されているようだ。 

二人が鮫肌を見て話していると二人に気付いた鮫肌が駆け付けてきた。 



「よぉよぉよぉ!朝はよくもひき逃げしてくれたな!」


『ひき肉になれば良かったのに。浪人生なんて肩身の狭い思いをしてるのでは?ひき肉になればパン粉と牛乳でハンバーグですよ』


「えっ、愛那、ハンバーグって牛乳入ってるっけ?」


『あれっ違った?ちょっとググってみ』


「自分でググりなよ。愛那アイフォン買ったって興奮して自慢しまくってアイフォンをカメラで写メりまくって生き埋めになったじゃん」


『アイフォンは次の日冷凍庫から出てきました』


「えぇっ!?どんな状況だそりゃあ!?何があったんだよ!?」


「鮫肌先輩が処女膜7人衆の一人だとか本当ですか。浪人4年目なのに何してるの。勉強したらどうですか」


「あ?なんだアンタ。あれっ、近所の鮎川さん家の…」



鮫肌は歩香を見て青ざめた。



「勉強しないでくだらないことしてるっておばさんにちくりますね」


「えっ、ちょ、それはやめて」


「ちくります」


「やめてくれ!」


『じゃあ謝れ。私と私のイチゴジャムに。ついでにお母さんに謝れ!家に巣食う白蟻でごめんなさいって謝れ』


「イチゴジャムはアンタが勝手に塗りたくっただけだろ!しかし白蟻なのは否定出来ないぜ!ごめんなさい」


『謝るくらいなら最初からすんなよ。社会のゴミが』


「なんでアンタそんな口悪いんだ!?」 







家に戻った鮫肌を見届けて早速ちくりに行った二人であった。 

愛那の戦いはまだ始まったばかりである…





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