表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/71

白い悪魔

 結界の外に広がる白銀の世界にうっとりしてしまうが、一匹の白熊の魔獣が視界に入る。


 いつもなら、土魔法で土地を隆起させ、上から魔法を浴びせて退治するそうだ。

 しかしながら、騎竜を操れる我々『イザニコス』は上空から魔法を浴びせる。


「ぐぉぉぉぉ」


 白熊の魔獣は、うめきながら消滅していく。

 後には、キラキラと光る()が残るので、忘れずに破壊する。


「ヴァルトス領の『総魔』より楽だったわね」

「そうなの。だから、オリビアの肩慣らしに丁度良いと思って」

 ソフィアとエレが、オリビアに話かける。


 すかさず、地上では、結界士が結界を張り直す。


「他の地区は明日にして、ひとまず屋敷に戻りましょう。父が、歓迎会をしたいって、張り切ってるのよ」

 エレが、面倒くさそうに話しているが、どこかうれしそうだ。


 領地の騎士団も、他の地区で討伐を行っているので、その報告もあるはずだし。と、付け加えた。


 ※


 高台にある屋敷の庭から、領地を見下ろしながら、飲む発酵酒は最高らしい。騎士団の団員が、教えてくれる。

 私達も、氷のグラスを持ち、チビチビと果実水を飲みながら、領地を見下ろす。

 もう、いい時間なのだが、昼間のように明るく、雪面が反射してキラキラ光っている。


(これが『白夜』なんだ。すごいなぁ)

 オリビアは、眠気と戦いながらいた。明るいのに眠ってしまうのが、何だか勿体ない。


 しかしながら、明日も討伐に参加するので、後ろ髪を引かれる思いで、この場を後にする。


 他のメンバーも同じ思いの様で、さっさと討伐を終えて、最終日は、この美しい白夜を思う存分楽しもう。と誓いを立てた。


「もう少し遅くなると、より薄暗くなって、幻想的な景色になるのよ。でも、なかなか起きていられないのよね……」

 残念そうに、エレが言う。


「お昼寝するって、可能かしら?」

 ソフィアが、真顔で尋ねる。

 そこまでする?と笑いあったが、意外に本気だったらしく、彼女がすねた。


「白い悪魔達の討伐が、済んでから考えましょう。すべてが終わったら、ゆっくりお昼寝して、白夜を楽しみましょうよ」

 オリビアが提案し、結局、お昼寝なのね。と、皆で笑い声をあげる。


 ※


 本日は、昨日とは別の地区のハグレ魔獣、白い狼・ワーウルフを討伐しに向かう。


 普段は集団で群をなしているワーウルフなのだが、白夜の期間は、なぜか単独行動を好む。

 新しい集団を、作るためではないか? と言われているが、定かではない。


 ワーウルフは集団だと連携を取られるので、手強い魔獣だが、単体ではさほどではない。

 なので、今回イザニコスは、騎竜に乗らず徒歩で参加することにした。


 とは言っても、イザニコスは()()なので、クロニエ騎士団の精鋭部隊と合同で討伐することになっていた。

 そのうちの一人の騎士は、エレの幼なじみだそうだ


 偵察隊から、ワーウルフを発見したとの連絡が入った。取り囲むように隊列を組み、四方八方から魔法攻撃を行う。


 何回か同じように討伐を繰り返し、だいぶコツがつかめてきた頃、事件が起きた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ