〜恐怖の開会式〜
(。◕∀◕。)ノ⋆。оO(㋵㋺㋛㋗㋧♡
ーーーーーーーーーーーーーー闘技大会本戦当日
私はホテルのダブルベッドの上で目を覚ました。隣では妹のペコリーナが寝ている。
闘技大会の開会式が始まってしまうので起きなければならない。
私はいつもの方法でペコリーナを起こすことにした。
まず、ペコリーナの上に馬乗りになり、ペコリーナの顔を見つめる。
「はわわ…今日も可愛いですねぇ…ペコリーナは…」
スヤスヤと眠っているペコリーナの顔はとても可愛い。
そして、半開きになっているペコリーナの口にキスをし、唇をハムハムした後に舌を入れた。
ディープキスである。
「むにゃむにゃ…あれ?お姉ちゃん…?」
口の中に違和感を感じたペコリーナが目を覚ましたようだ。
今度はペコリーナが寝ぼけ眼のまま、舌を入れて来た。
2人でしばらく舌を入れ合った後、終わりの合図のようにフレンチキスをして唇を離した。
「お姉ちゃん…」
「はわわ…ペコリーナ…」
私達は異常性癖の持ち主では無い。
ここで自然界のLGBTのパイオニア、ボノボさんの生態を紹介させて頂く。ボノボはメス同士でレズセックスをする。以上。
つまり自然界にも存在する、至って自然な行為なのである。
私達のことを非難する者はきっとこう言うだろう。普通では無いから異常だ。
しかし、それは小学生の時にトイレで大きい方をする同級生を非難する理由と全く同じであり、精神が小学生から成長していないと言わざるを得ない。
などと、禁断の果実を頬張る免罪符を、私は自分に言い聞かせていた。
その後、2人でイチャイチャしながら朝の準備をすると、ホテルをチェックアウトして開会式の会場に向かった。
ーーーーーーー闘技大会開会式にて
「はわわ…人が沢山居るですぅ…」
流石に王都での一大イベントだけはあり、沢山の人が開会式の会場に詰めかけていた。
そして開会式は順調に進み、最後のグラディアトル宣誓を残すのみとなった。
「それでは、前回優勝者であり、現在4連覇中のチャンピオンのグラディアトル宣誓で締めたいと思います!では、前回優勝者のジャスティンさん、御登壇願います!」
そこで事件は起きた…
「ジャスティンさん?御登壇願います…!」
ジャスティンが出てこない…
…と思ったらヨロヨロとふらつきながらジャスティンがステージの上に出てきた。なんか体調が悪いみたいだが大丈夫なのか?
足は震え、顔は青白く、寒いのか歯をガチガチと鳴らしている。
何とかマイクまで辿り着き、絞り出すように喋りだしたが、案の定その声はプルプルと震えていた。
「せ、宣誓…!私達グラディアトル一同は、持てる技術を遺憾無く発揮し…!正々堂々と…!」
私と目が合った。
「ヒッ!許して下さい!許して下さい!お願いします!命だけは!命だけはああぁああああ!!!」道道道ぃ!
ジャスティンはそう言い残すと、そのまま口から泡を吹き、白目を剥いて失神してしまった。
じわりと広がる足元の水溜まりが、彼が失禁したことを如実に物語っていた。
「えー、…ジャスティンさん!ありがとうございました!それでは開会式は終了で解散となります!トーナメント表を確認し、第1試合の方は準備をして下さい!」
司会が強引に開会式を終了した。ジャスティンが担架でどこかへ運ばれていく。おそらく医務室だろう。
しかし彼は一体どうしてしまったのだろうか。
ーーーーーーージャスティン目線
「さーて、今年は俺を楽しませてくれる奴は出てくるのかな?」
彼はジャスティン、闘技大会4連覇中の無敵のチャンピオンである。
彼は特等席から、開会式のために入場してくるグラディアトル達を監視していた。
「来たな…うーん、薄い、薄すぎる、今年は期待できそうに無いな…」
彼には特技があった。彼は生まれつき魔眼の持ち主であり、対象の魔力の強さを魔眼を通して見ることができた。
魔力は強いほど濃く見え、その濃さはそのまま強さに比例していた。
また、魔力の揺らぎを見ることで相手の行動を先読みすることもでき、それが彼が苦もなく4連覇した理由の1つであった。
「むっ、あいつは中々できそうだな…あの斧を背負った巨漢…ふふふ、今から戦いが楽しみだぜ…」
巨漢はジャスティンからすると、薄いグレーのように見えていた。魔力の濃淡があるといっても僅かな違いで、基本的にはあまり変わらないのだ。真っ黒になることなどは絶対に無い。
彼が品定めを続ける中、リオとペコリーナが入場した。
「えっ…?えっ…?いや、流石に…」
ジャスティンは真っ黒に染まったドラゴニュートの少女を見ていた。
「えっ…?いや…えっ…?」
初めて見る黒…
彼は本物のUFOを見てしまった人のように、暫く現状を理解できずにいたが、ようやく事態を飲み込むと、今度は恐怖が襲ってきた。
「えっ…?あんなの速攻で殺されんじゃん…俺……逃げなきゃ…」
「でもなんであんなヤバい奴が…?目的は…?」
「闘技大会での優勝…?つまり、俺を倒すこと…?」
彼の被害妄想が加速する
「俺が酒場で世の中雑魚ばっかだって吹聴してたから…?俺への復讐…?」
「この前酔わせてレイプした女の依頼で雇われたのか…?こんな奴どこに隠れてやがった…?」
「魔王…?伝説の魔王なのか…?人との力の差を見せつける為に、見せしめに俺を殺しに来た…?」
初めての命の危機に彼の頭はパニック状態になっていた。
そんな中、開会式は進行しており、ついにグラディアトル宣誓、自分の番が来たのである。
「それでは、前回優勝者であり、現在4連覇中のチャンピオンのグラディアトル宣誓で締めたいと思います!では、前回優勝者のジャスティンさん、御登壇願います!」
(どうすれば命が助かる…どうすれば良い…)
「ジャスティンさん?御登壇願います…!」
(と、とにかく今は宣誓を済ませなくては…)
マイクまでなんとか辿り着いたジャスティンは宣誓を始める。
「せ、宣誓…!私達グラディアトル一同は、持てる技術を遺憾無く発揮し…!正々堂々と…!」
絶対に見ないようにしていた…見ないようにしていたが…ジャスティンは見てしまったのだ…
吸い込まれそうなほど真っ黒なドラゴニュートの少女を…
その瞬間ジャスティンの精神のタガが外れた…
「ヒッ!許して下さい!許して下さい!お願いします!命だけは!命だけはああぁああああ!!!」
(ぶりりりりりぶりりぶりィぶちゅちゅちゅちゅ道道道道ぃ!!!)
ジャスティンは恐怖のあまり脱糞した。
次回、闘技大会の優勝者が決まります!
(。◕∀◕。)ノ⋆。