7.それは僕の下半身(ハンドタオル)だ!!
クラスがざわついている。
物静かな僕が大きな音をたてて立ち上がったことにざわざわしている
どうしよう...ん!?
…たおちゃんが僕をみている!
もう、後には引けない!
「や、や、山田くん!」
僕は声を振り絞った。
「あー?なんだこのヤロー!」
ヒッ!
怖い!
声量が違う!
チラッ..
あ..たおちゃんの僕をみる目が「救世主をみるような目」に変わっている...
やるしかない!
「や、山田くん、やめようよ...」
「なにがだよこのヤロー!」
山田が僕に詰めよってくる。
怖い怖い怖い!!!
「や、だから、その...佐倉さんの下半身で手を拭こうとするのは...その..」
「なんだってんだこのヤロー!」
「お、女の子なんだし、その、今はタオルかもしれないけど、もともとは下半身なわけだし。。」
「なにが下半身だこのヤロー!」
聞く耳をもたない!
ひー!
「うっ(重低音)」
?
山田が鈍い音をだして倒れた。
なにかがぶつかったようだ。
なんだ?
佐々木だ!
空中をビンビン廻っていた佐々木がぶつかってきたのだ!
山田は気絶している。
必然的に佐々木も伸びている。
いったいどうして...
これは佐々木の意思なのか...
いや、佐々木はビンビン廻されていただけだ。
廻していたのは...
エーリカだ!
そのエーリカは素知らぬ顔をしている。
ほどけたツインテを結び直している。
たおちゃんに背中を向けて...
「ま、まさか本当に・・・ごめんなさい・・って言っても、許される問題じゃないよね・・・」
エーリカはチラチラたおちゃんの下半身をみながら言った。
「...済んだことだから」
たおちゃんは優しい声で返す。
天使だ...はぁ...ほんと天使...
「わ、わたしにできることって・・・ない?」
エーリカが振り返って言った。
「・・・」
「・・・」
「・・・ある、よ」
「!? なに?なんでもする!教えて!」
「・・・本当?」
「うん!本当!」
「じゃあ・・・エーリカさん、あなたの...」
つづく