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ゴシックの唄

作者: 咲之美影

 ◆―‐―‐―‐―‐―‐―‐―◆


 隙間から零れ出す魂は 無数の泡沫に溺れる


 枯れた心臓 重なる面影 すれ違う残像 忘れゆく記憶


 仮初の世界では 言葉の意味さえ 蝕まれた


 「――ご機嫌麗しゅうお嬢さん、お探し物はこれかい?」


 悪戯な笑顔で現れた 悪魔が抱えるは 虚しく砕けた残骸だ


 複雑な欠片は 二度と同じ姿形には戻れない


 悲しみで囚われる新しいオトモダチの誕生に 悪魔はにたり薄ら笑った


 ◆―‐―‐―‐―‐―‐―‐―◆


 星屑が踊る世界は 何ひとつ信じられない


 両手を満たすは 溢れる絶望の渦だ


 重なり合った想像 埋め合う希望


 「――さあ、私と明日を灯そう」


 顔無しの傀儡子が 光を恐れる罪な手を伸ばした


 もう何も恐れはない すべては醜悪で濁り 夢現の感情は支配される


 ◆―‐―‐―‐―‐―‐―‐―◆


 口から滑稽が零れ 鼻から呪縛が零れ 


 耳から希望が零れ 躯は死で包まれる


 「――お眠りの時間ですよ」


 舞い降りた死神が 三日月の鎌を振り被り微笑んだ


 赤い欠片が舞う 最期に目は悲劇で潰れた


 ◆―‐―‐―‐―‐―‐―‐―◆


 恨みでもぎれた両手 卑猥で溶けた両足


 「縄張りに入った キミが悪いんだよ?」


 精神を削る笑みを顔に飾った影が 気品と美徳を刻んだ身体を抱き締める


 退屈な華 面白い展開 新たな世界


 さあ 焼けた舌で一緒に絶望を叫ぼう


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