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祝宴の詩/セピア色の記憶
「祝宴の詩」
きみに話しておきたかったことがある
きちんと自分の口で
きみに言っておきたかったことがある
きみはぼくの春だった
きみはぼくの光だった
ぶあつく氷ついていたぼくの心を
少しずつ溶かしてくれた
あたたかな陽だまりだった
この詩がきみの元に届くとき
ぼくはもう きみのそばにはいないだろうけど
それでもささやかなる祝宴を
きみの心に贈りたい
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「セピア色の記憶」
わたしのこころに遺る セピア色の記憶。
いつまでも旧く どこまでも深遠
夢はゆめと流れて
ただよう雲はつかめないほど 茫い
近くにあるのに手には届かない
それでもわたしの想いに歌う セピア色の記憶。
色あせて 意味もうすれ
なにもなくなって
いつか 忘れてしまうのだろうか




