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虚空の雨/かたがきのない世界
「虚空の雨」
春は過ぎ
夏も近づくこの空気
決して晴れることのない
心の海に
雨はしとしとと
降り落ちる
光など
この身にかかることが
あるのかと 空など
蒼に咲くことが
あるのかと うえを見つめて
涙する
まだこんなにも
諦めていないのかと
驚き呆れているけれど
雨は夜の虚空から
ぽたぽたぽたぽた
乾ききった心の奥底に
染みわたる
潤うことはないけれど
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「かたがきのない世界」
わたしの前に広がる海
わたしの上に広がる空
いつも悠なる彼らは
決してわたしの手には
とどかないけれど
わたしはいつも眺めていたい
彼らのように
のびやかに生きていきたいから




