毒と薬の境界線
第3話です。
今回は「毒=悪」じゃない、薬剤師視点の戦い方をガッツリ出してみました。
数値と理論で殴るタイプの無双、どうでしょう
ダンジョン三層。
空気が、明らかに違った。
湿っぽくて、甘ったるい。喉の奥に、じわっと残る感じ。
「……これ、瘴気だな」
俺は足を止めた。
通路の奥にいたのは、紫色の粘液をまとったスライム。
ただのスライムじゃない。毒性変異種。触れた瞬間アウトなやつ。
前の俺なら、確実に詰んでた。
でも今は違う。
俺は腰のポーチから、小瓶を取り出す。
ラベルには手書きで一言。
『希釈毒(飲用可)』
「毒は、量がすべてだ」
スライムが跳ねた瞬間、床に瓶を投げつける。
割れた瓶から広がる液体。
毒性を極限まで薄めた、逆に“耐性を上げる”薬。
スライムが液体を吸収した、その一瞬。
動きが、止まった。
「今」
次の瓶を投げる。
今度は、さっき集めた毒を“濃縮”したやつ。
バシュッ、という音と同時に、スライムが崩れ落ちた。
――ドロップアイテム:毒核
――スキル経験値上昇
「はぁ……やっぱ理論通りか」
毒と薬は、同じもの。
境界線は、扱う側が決める。
俺は落ちた毒核を拾いながら、静かに笑った。
この世界、薬剤師向けにできすぎてる。
ここから敵も環境も、どんどん厄介になります。
でも主人公は脳筋じゃなくて知識特化。
次は状態異常を逆手に取る展開、入れる予定です。
続きも書くので、よかったらまた読んでください。




