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第2話「将来への一歩と、それぞれの選択」



春の風が心地よく吹く午後――。

悠真は大学の講義を終えたあと、学生ホールの窓際に座っていた。

ノートパソコンの画面には、いくつもの求人サイトが並び、

「自己PR」や「エントリーシート」の文字が並ぶ画面を前に、眉をひそめる。


「……そろそろ、ちゃんと考えなきゃな」


就職活動。

大学4年生という現実は、日常の背中にじわじわと迫っていた。


「夢とか、将来とか……何が向いてるのかなんて、今もよく分かんないや」


ふと、美紅の顔が思い浮かぶ。

彼女のように確かな仕事と信念を持って生きる姿は、悠真にとって大きな支えであり、プレッシャーでもあった。



帰宅すると、リビングには香ばしい匂いが広がっていた。


「おかえりー、今日は早かったね」

キッチンから瑞稀の明るい声が響く。


「お姉ちゃん、今日も美味しそうだね」

「今日はね、美紅ちゃんのリクエストで“春野菜とチキンのクリーム煮”にしてみたんだよ」


ソファに座ると、奥の部屋から美紅が出てきた。

ラフなニットにまとめ髪というオフの姿。それでも洗練されていて、悠真の目にはいつも眩しく映る。


「おかえり、悠真くん。……疲れてる?」

「うん、まぁ……就活、ちょっとずつ始めようかなと思って」


すると美紅は、そっと彼の隣に腰を下ろして、手を握った。


「ねえ、悠真くんは“何になりたい”って、あるの?」

「……正直、ない。だけど、誰かを支えられるような仕事がいいなって思ってる」


「ふふ、それ、悠真くんらしい」


その声に、少し肩の力が抜けた気がした。



食後――


瑞稀は後片付けをしながら、ふとリビングを振り返る。


「そういえば、美紅ちゃん、今度のCM撮影って……また悠真も一緒なの?」


「ううん、今回は私だけ。でも……次の企画で“夫婦出演”の話が来てるの」


「それって……また、世間から騒がれそうじゃない?」


「でも、もう覚悟はできてる。

“モデル・篠原美紅”としてじゃなくて――“悠真くんの妻・美紅”としても、見てもらいたいの」


その言葉に、悠真も頷いた。


「一緒に歩むって、そういうことだよな」



夜――

ベッドに入り、照明を落としたあとの静寂のなか。


「ねぇ、悠真くん」

「ん?」

「……もし、就職決まったら……そのとき、ちゃんと“子ども”のこと、話そう?」


「……うん。必ず、そのときは覚悟決めて言うよ。

俺が“父親になる”って、ちゃんと決めたときに」


「……楽しみにしてるね」


布団のなかで手を重ねながら、

ふたりの時間は静かに、未来へと伸びていった。



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


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読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


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皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。


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