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『姉の同期が“推しモデル”でした。――交際0日婚…君に憧れて、君と結婚することになった夜。』  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
『姉の同期が“推しモデル”でした。――交際0日婚から始まった日々と、姉の恋が動き出した朝』
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第9話「将来を見つめて、語られた願い」



大学3年の冬――。

進級に必要な単位取得の最終期間が迫る中、悠真は昼も夜も必死に授業に出席し、課題と向き合っていた。


「神谷くん、レポート、だいぶ詰めてきたね。あと少しだ」

「ありがとうございます。あと3科目……絶対に落とせませんから」


悠真は静かに気合を込めて答えた。

すでに彼の頭の中では、3月末の“修了判定”の日を何度もシミュレーションしていた。


その間、美紅も同じように、日々の撮影に忙殺されていた。

そんな中、偶然にも瑞稀と美紅が同じ撮影現場で一緒になる日があった。



控え室。照明機材が調整される間、二人は珍しく“姉妹だけの時間”を過ごしていた。


瑞稀がふと、美紅に尋ねた。


「……ねえ、美紅さん。

悠真の“将来”って、どんな風になってほしいと思ってる?」


美紅は、一瞬驚いたような顔をした後、そっとカップを手に取った。


「うーん……俳優でも、会社員でも、どんな道でもいい。

ただ、悠真くんが“自分で選んだ道”を歩んでほしいなって思ってる」


「“自分で選んだ道”か……」


瑞稀はその言葉を、何度も頭の中で反芻した。

弟として、そして、夫として――悠真はこれからどう生きていくのか。


「でも、私としては、できれば……この業界で頑張ってほしいな。

たとえば、CMとか、映画とか。

私と一緒にお仕事ができたら、それってすごく嬉しいことだから」


「……なるほどね。

悠真のこと、ちゃんと見てるんだね」


美紅は少しだけ微笑んだが、その視線の奥には確かな“真剣さ”があった。


「それに、きっと、悠真くんって――

『家族』を守る人になっていくと思うの。

一緒にいて、そう思えるから」



その夜。

悠真が課題を終えて部屋でくたびれていたところ、

そっと扉をノックして入ってきたのは、瑞稀だった。


「お疲れ。……ちょっと、いい?」


「うん。何かあった?」


瑞稀は部屋の椅子に腰を下ろし、真剣な眼差しで悠真を見つめた。


「今日ね、美紅さんと一緒の現場だったの。

それで、あの子が言ってたよ――

“悠真くんには、自分で選んだ道を歩んでほしい”って」


「……」


「俳優でも、違う仕事でもいいって。

でも、できれば一緒にCMや映画に出られたら嬉しいとも言ってた」


悠真は、ゆっくりと息を吐いた。


「……美紅さん、そんなことまで考えてくれてたんだ」


「そう。ちゃんと、悠真の“人生”を考えてくれてる。

だから私も、心配してる反面、安心したの。

あんた、いい奥さん持ったね」


悠真は恥ずかしそうに笑って、深く頷いた。


「ありがとう、姉ちゃん。

俺……進級して、ちゃんと自分の道を見つけるよ」



美紅の部屋では――

鏡の前でメイクを落としながら、

彼女もまた、今日の瑞稀との会話を思い返していた。


(“家族を守る人”か……悠真くんなら、きっと大丈夫)


そう心の中でつぶやきながら、

手のひらをそっと自分の胸に当てた。


悠真と歩む未来。

それは、まだ始まったばかりの、ふたりだけの物語だった。



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


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読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!

皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。


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