表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『姉の同期が“推しモデル”でした。――交際0日婚…君に憧れて、君と結婚することになった夜。』  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
『姉の同期が“推しモデル”でした。――交際0日婚から始まった日々と、姉の恋が動き出した朝』
38/51

第7話「飲み会とガールズナイト、それぞれの夜」



大学の期末レポートが終わった打ち上げとして、

都内の居酒屋には100人を超える学生たちが集まっていた。


男子も女子も、3年生から1年生まで。

悠真の通う文学部では毎年恒例となっている、“全学年合同飲み会”。

副幹事を務める親友・航は大忙しで、あちこちを動き回っていた。


悠真はというと、入口付近で落ち着いた席に腰を下ろし、

頼んだのはレモンサワー一杯だけ。

麦酒や日本酒、強いアルコールにはあえて手を出さなかった。


航に耳打ちしていた。


「……悪い。幹事の景さんに、“無理に飲ませないで”って伝えてもらえる?」


「もちろん。あいつ、そういうとこちゃんとしてるから安心しな」



飲み会が始まって30分ほど経った頃――

幹事の**けい**が声を張り上げた。


「えーっと、ちょっとみんな聞いてくれー!

今日の主役の一人でもある、俺たちの後輩・神谷悠真くん!」


注目が集まる中、悠真は少しだけ恥ずかしそうに立ち上がった。


「実はこの悠真、なんと……既婚者なんです!」


ざわっ……と場内が揺れる。


「えっ?」

「まじで? 誰と?」

「え、嘘だろ?」


「相手は……なんと、あのトップモデルで今話題の女優!

篠原美紅さんです!」


再びどよめき。グラスを落としそうになる者、口をあんぐり開ける者。

歓声と驚きの声が飛び交う中、悠真は少しだけ頭を下げた。



少し離れた席では、同級生の**一樹かずき**が腕を組みながら黙っていた。


(……まだ、納得いかない)


彼の背中をバシン、と叩いたのは千帆。

隣には叶恵もいた。


「もう、流石に理解しなよ。一樹」

「テレビで見る美紅さんを、どうやって奪うつもり? 現実見なきゃ」


「だいたいさ、悠真くんはちゃんと彼女を守ってるじゃん。見てて分かるよ」


それでも一樹は黙ったまま、視線をグラスの中へ落とした。

――だが、彼の目元には、どこか吹っ切れたような陰も見えていた。


ちなみにこの3人、三つ子の兄妹だということが、今日初めて周囲に知られたのだった。



会場の他の席でも――


後輩の祐太、悠馬、悠輔、祐希たちは驚きを隠せないでいた。

特に蓮、冬夜、和也の三人は、まったく事情を知らなかったらしく、ただただ「マジで!?」と連呼していた。


「あの神谷さんが、あの人と……」

「え、ちょっと待って……結婚って、マジの結婚!?」

「うちの部の伝説になるぞこれは」


一方、女の子たちは比較的落ち着いていた。


茜、灯里、詩織、栞は、すでに知っていた組。

他にも、アルバイトで来られなかった稚華、千佳、千歌も後から知ることになる。


菜穂と奈緒は遅れて参加する予定だったが――

今この瞬間、店の入口前で驚きながらグループLINEの通知に目を通していた。


「えっ、悠真くんが結婚してるって!?」

「うそ……私、知らなかった……!」



その頃、自宅では――


瑞稀と美紅、ふたりきりの**“ガールズナイト”**が進行していた。


テーブルには簡単なおつまみ。

グラスには梅酒のロックと、ジンジャーエール。


リビングのテレビでは、流行の韓国ドラマが映し出されている。


「……これ、すごいね。なんでこんなに胸キュンするんだろ」

「韓国ドラマの演出力って、本当にすごいんだよ。キスシーンの溜めとか、もうずるいもん」


「ふふ、確かに。でも……お姉さんは、リアルでもそろそろ進展ありそう?」


瑞稀はドラマから視線を外して、少しだけ口元をゆるめた。


「うーん……結婚はまだ先かな。デートはもう少し、積み重ねてから。

でも、あの人となら――ありかも、って最近は思う」


美紅は嬉しそうに頷き、ワインのグラスを掲げた。


「じゃあ、それを祝って……乾杯?」


「いいね。じゃ、“恋の途中”に乾杯」


「“恋の途中”に、乾杯」


グラスが優しく鳴り響く音は、まるでふたりの夜を祝福する鐘のようだった。



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!


その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。

読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!

皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ