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第7.00章 弓が尽きたとき
第7.00章
弓が尽きたとき
風花が言った
「あまり言いたくないんだけど」
「おねえ、もし…」
「さっきからすごく寒い」
「血糖チップは2個よね。急いでサイダー飲んで」
いをりはかばんからサイダーを探し当てキャップを外して風花に押し付けた
風花が言った
「いをりも水分取らなきゃ」
「しゃべってないで飲みなさい
意識失ったおねえとふたりにさせられたら
ひとりじゃ弓道部のわたしでも、喪服の男を倒せるか微妙なんだ
それも失神したおねえを守りながら、巫女のわたしひとりでたたかうんだ」
「美しい所作を学びたくて弓道部はいったんでしょ。さっきあいつ殺そうって言ったよ
あと弓道って飛び道具だから接近されたら茶道で殺すの?」
風花は木の根元に座りサイダーを飲んで血糖値の上昇をまった
いをりはゼロカロリーの紅茶を飲んだ
風花の血糖値 59mg/dl
発作を起こす目安 50 mg/dl