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第5章 結婚式の忌み言葉 切る

第5.00章

結婚式の忌み言葉 切る



いをりは言った

「ねえ、やっぱ今グルカゴン注射教えて

 勝手に意識無くされたらわたしやだ」


「太ももかお腹か二の腕に。アルコール綿があるからまずは、

 というか消毒はもうどうでもいい」

 これね。ブドウ糖は意識あるうち自分で打つから


 間違えてインスリン打ったら、姉妹だろうがあの世の法廷で決着付ける

 針は接続されてない。つけるにはここをネジをまわすようにして」

 

いをりは言った

「やっぱ戻ろう

 フェイスブックのザッカーバーグが言ってた

 リスクを取らないことが最大のリスクだ、って」


「じゃあ戻っちゃダメじゃん。リスク取るんでしょ」

「大丈夫、ザッカーバーグはその方針のせいで個人情報の取り扱いを追及され

 連邦議会に召喚された」


風花は言った

「ダメじゃん」


「喪服の男を倒せば帰れる。殺そう。こう見えてわたし弓道部」


「巫女さんって人殺していいの?

 それとそのスカートポケットにいま矢が入ってんの?


 しかももしあれが幽霊だったらいをりの矢では射抜けない

 わたしならあの男のこころは射抜くけど17秒で

 おとこを落とす、さしすせそってあるじゃんか


 さすがですね

 しらないふり、とっくにバレてますよ、せんぱい

 スリットの深いスカート気に入ってくれた?

 せっかくだし、一緒に帰ろ

 そしたら、おうち泊まっちゃおうかなあ」


「それおねえが考えたやつでしょ。元はもっと上品だったよ」


「バッテリー接続してライト使いな。無くなってから充電するつもり?」


 いをりはバックの中をしばらく確認し、そして言った


「USB-Cケーブル持ってる?」


「申し上げにくいのですが、なにかおちゃめなことされました?

 いをりさん、どうなのです?本当のことを素直におっしゃれば決してわた」


「風花お姉さん、モバイルバッテリーはあるのですがケーブルが見当たらないよう

 なのです」


風花が言った

「今後一切わたしに触れるな」


物音がしてふたりは振り向いた


道の先の暗闇の中で白い服の誰かが立っている

ふたりが光を向けると、


白いドレスを着た女性

森の暗闇に立っている、純白のウェディングドレスを着た女性

その新婦は両手でピンク色のブーケを持っている


女性は、いをりと風花に気がつくと、笑みを大きくさせ持っているブーケを

ふたりに投げた


ブーケはぱさりと音をたて、いをりの足元に落ちた

いをりは手榴弾が目の前に落ちたかのように後ずさった


女性の履いている白いヒールのサイズは22.5cm   


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