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ぼくはねこまたまたぞう  作者: 猫又亭 麻太
5/19

伝説の妖怪カレー

今回は、妖怪ワールド全開です。

色々想像を膨らませながらお読みください。

 今日は又三が机に向かい、椅子に座って珍しくパソコンを打っている様子。

 妖怪へ向けてのイベントを催すようだ。

 では、覗いてみましょう。


 パチパチパチパチカタカタカタカタ


 【妖怪の皆さまへのお知らせです】


 拝啓

 妖怪の皆様

 いつも猫又亭のご利用ありがとうございますにゃ。

 つきましては


  猫又又三直伝

「大人気の幻の妖怪カレーのレシピ公開記念!」


 としまして、店内での妖怪カレーなどのご飲食のサービスを提供致します。

 妖数限定ではございますが、お誘い合わせの上ご来店お待ちいたしておりますにゃ。



 妖怪カレーレシピ


   [材料]

 黒蜥蜴の丸焼き

 山椒

 花山椒

 月桂樹

 マムシ酒

 塩

 蜂蜜

 高麗人参

 麻黄

 ウコン

 クミン

 ブラックペッパー

 パクチー

 大葉

 玉ねぎ

 人参

 紅菊茸(べにきくだけ)(紅菊茸(べにきくだけ)モドキでもよし)

 サルノコシカケ

 サツマイモ

 またたび

 マンドラゴラ(土から抜く時に悲鳴が出ないのはダメ)

 猫草

 桃

 林檎

 赤葡萄

 青唐辛子(香りの良いもの)

 パーマネントカレールー(お好みで)

 山椒魚の干物

 八目鰻(ぬた鰻でもよし)

 ままかり(人間界で調理してあるもの)



 これを全部鍋に入れ、1週間と1時間30分煮込む。

「トンとチンとカン」の妖怪が近くにいたら、3匹共カレーに入れると更に美味しくなるよ!(バラは不可)周りを見渡して、いたらラッキー!彼等を入れた後は、キチンと取り出して洗ってね。洗った後は、放っておけばどっかに行っちゃうから大丈夫!出汁を取った後に彼等を洗わないと、その辺をカレーだらけにしちゃうから、注意してね!とりあえず、彼らが居なくても美味しいカレーは作れるので心配無用です。これだけで美味しい妖怪カレーの出来上がりだよ!



【注意事項!】

 人間にはこのカレーを食べさせないでください。

 一滴舐めるだけで人格が変わります。

 だるま薬局限定販売の「にゃポン型にゃポン」で治るけど完治が難しく、だいたいが再発するので絶対この日は人間は色んな意味で来ないでください。

そして、絶対に食べないでください。かなり、どえらいことになります。

 紅菊茸べにきくだけは、紅菊茸モドキでも大丈夫ですが、紅菊茸モドキを使う場合は、生では食べないでください。生だと毒なので、食べた場合は10秒耐えてください。猛毒ですが、10秒持ち堪えれば完治します。

 妖怪カレーは妖怪専用のカレーです。悪魔退治か、良的な妖怪の士気を高める為のカレーです。基本的にこのカレーを食べるのは神様系の妖怪が対象です。お肌がプリプリで10年は若返ります。

 悪魔系の妖怪は食べると毒なので、食べるのはあんまりオススメしません。

ただ、ほっぺたと半身が落ちるくらいの毒なので、どうしても食べたい場合は、1日おうちで寝てれば治るからとりあえずはよし!

中性妖怪はカレーの中に入ってもよし!でも帰ったら身体をキチンと洗わないと、カレー臭が10年は続きます。

 この日限定で猫又亭で食べられるので、妖怪のみんな待ってますにゃ!



日時

来月の満月の日

子の刻からスタートです。

ドレスコードは「蝶ネクタイ」でとにかく人間に見つからない事!!

この日、席の予約は出来ません。

整理券番号を背中に書きます。

案内の時に居ない妖怪はその場でアウト。

食した後のクレーム等は一切受け付けません。

食べた後は速やかにおうちに帰る事をお約束ください。

これらの規則を守れない妖怪は、その後どうなるかわかりません。

店としての責任は一切致しませんのでご了承下さい。


                     敬具



 そして開催後、数日が経った頃、こんな妖怪ニュースが妖怪放送局から報道されたそうだ。


 テレッテレッテレー♪

 美人な猫又のアナウンサーがペコリとする。


 こんばんにゃ。

 滝沢クリスティです。


 ×月×日


 《妖怪ニュース》


 先日、猫又亭で妖怪カレーのイベントが行われました。

 この日の事は、妖怪界の伝説になりました。

 あの、猫又又三が作る妖怪カレーがあの店で、また、お金だけで食べられるのは非常にレアで、1000匹の妖怪が食べにきたといいます。

 とある妖怪は列で並んでいる時にはらぺこが待ちきれず、隣にいた妖怪を喰らって待ち、またとある妖怪は自分の前に待っている妖怪に、このイベント明日に変わったようだと嘘をつき、これらの妖怪達は警備の「鬼のおてて」妖怪から厳重注意を受けました。

 この日、カレーの中に入った中性妖怪からは、こんなに極楽な気分になったのは200年ぶりだとの声もありました。

 あの日以来、トンとチンとカンはなかなか見かけないそうです。

 妖怪は基本、死にはしないので3匹は何処でも生きてはいますが、ここ最近は、大きくなると捕まえられて必ずダシをとられてしまうので、最近ではなかなか大きいトンとチンとカンを見かけないとか。

 妖怪ネットの間で、トンとチンとカンのバラでの転売も見られるという事で転売の取締の強化と、彼らを助けようと訴える声が猫又界で続出しているそうです。


 このイベントに来店した妖怪は、この日のことを、武勇伝として語り伝えられているという現象が起きています。


以上、滝沢クリスティがお送りしました。

ペコリ

YKN(妖怪ニュース)放送局からの放送でした。


テレッテレッテレー♪

妖怪カレーいかがだったでしょうか?

人間の皆様は舐めることもできないので残念ですが、横浜の方はとりあえず食べてしまったら、あの薬局行けばなんとかなるかもしれませんね。

しかし、妖怪も人間もやることが似てますなぁ。

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