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「失礼いたしますデンファレ様。アマリリス様とのお揃いのピアスが完成しましたのでご確認……緑茶ですよね。検査終わったんですか?」
開けられたままのドアから顔を覗かしたのは朝礼前のクルクマだった。
「ええ、他の食材はもう少しかかるけれど、茶葉はそこまで厳しくしていないからね。一つ多く入れてしまったの、よかったら飲んでいって」
「わあ、久しぶりです。十年以上前ですから、懐かしいですね。」
そう言いながら湯飲みを片手で持つと音を立ててすすった。
その音は想定していたよりも大きな音だったようで三人そろって肩を震わせたため
「あ、すみません。失礼しました。」
「い、いえ…」
クルクマは少し恥ずかしそうに湯飲みを机に置いた。
これでネモフィラも信じただろうか。
それとも仕込みと思っているのか。
まあ、もういいや、面倒だし
「ピアスが完成したのね。」
「あ、はい。緑茶で忘れるところでした。」
本題だぞ。
と、言いたいが王宮からの使用人三人がいると何ともしゃべりにくい。
いつも通り冗談を交えながら話したいが、やってきたクルクマは三人がいることで緊張しているようにも見える。
それでも緑茶で本題を忘れるぐらいに喜んでもらえたならよかった。
「形はこの国で昔から親しまれていますクローバーの形で、お揃いで指輪とネックレス、ブレスレッドも作ってみました。」
「これで、原石は使い切ったのかしら?」
二人分となるとそれなりの量だろうが、原石はとても大きい物だったはず。
「まだ残っていますよ。とても大きな石でしたし、初期の段階でプレート状に切ってしまいましたので、余計なところを研磨や切り崩す範囲は最小限にしましたので、ここに一枚見本にどうぞ。」
平たい丸を四つ組み合わせただけのシンプルなクローバーは子供から大人まで人気のあるデザインだが、だからこそ、ファレノプシスブランドではモチーフに使ってこなかった。
ただ単にこのデザインには色が濃くはっきりとした、身に着けたときに目を引く色でないと目立たずつまらないと思っていたこともある。
サファイアやルビーの発色では物足りなかったのだ。
だが、今回の濃くはっきりとしたラピスラズリは体の色との対比がはっきりとしているため、クローバーが三つ並んだだけのネックレスでも十分存在感がある。
指輪はネックレスよりも少し小さめのクローバー、ピアスも同じぐらいだろうか。
ブレスレッドは大小順番に並んでいる。
これなら季節問わずに使えそうだし、アマリリスの深い青の髪にもよくあっている。
「少し大きめでペンダントも作れる?」
「ええ、問題ありません。デンファレ様はペンダントの方がお好きですね。」
「三つ並んでいるのも可愛いわ。でも、私の服は詰襟の物が多くて、リボンとかもしているからネックレスは服を選ぶのよ。」
「確かにそうですね。何か理由でも?」
ここに来て、いつものクルクマに戻っている。
女性の服装について、本人に直接聞くのはそれなりに親しくないとできない。
十分クルクマとは親しいというか、仕事上友人のように話すことも多く、兄弟の様だと思っているところもある。
だが、それを知らない使用人三人衆、特にネモフィラの目が光る。
「殿方がそのようなことを淑女に聞くなんて、教育がなっていないのではありませんか?」
またも勝ち誇った顔になるが、
「宝石のデザインをする上でも女性の服装は気になるわよね。七歳ぐらいから襟の開いた服を着ることが増えるでしょうけど、私は露出のある服が苦手なの。素肌に映える色やデザインの話をよくするけど、言っていなかったわね。」
「…そうだったんですね。デンファレ様は今着られる詰襟のドレスやネクタイデザインのドレスが良くお似合いですから、気にしていませんでした。」
「ありがとう。そろそろ食事の時間かしら?」
「あ、本当だ。では、失礼いたします。」
少しわざとらしく話を終わらせ、早くこの部屋を出た方がいいと、急かされていると気づいたようで、ネモフィラを見ることなく退室した。
殿下たちが起きてきて、アマリリスが起きてくるのをゆっくりと待つ。
だが、すっかり忘れていた。
「忘れておりました。着替えに一度戻りますわ。」
「着替え?」
殿下が十分動けるドレスではないかと言いたげな顔をしている。
「淑女の馬術向けの衣装がございまして試作をアマリリスにお願いしているのです。彼女一人に着てもらうわけにはいきませんので、私も着替えてまいります。」
「そうか。」
深くは聞かない。
それが貴族の男性。
貴族の女性は一日に五回以上着替えるという人も多い。
朝食、昼食、午後に買い物や習い事、おやつ、夕食と違う物を着ることがある。
特に嫁いだばかりの女性は実家の富、嫁ぎ先の財力を表すために行うちょっとした行儀だ。
食事の度や外出のほか、客に合わせて着替えることは一般的とも言え、私も王宮に行けば到着しただけで着替え、レッスンごとに着替え、帰るときにも来たときとは違うドレスに着替える。
実に面倒な習慣だ。
自室への階段を上がりながらアバターを着替え、部屋をノックする。
「お着換え中かしら?」
「もう終わるわ。お待たせしたかしら?」
「少しだけ」
殿下たちはもう到着しているというと急いで帽子を持って部屋を出てきた。
馬術に帽子は大事で、転倒した際に頭を保護する意味があるらしい。
今日は無くてもいいのだが、モノトーンにグレーと黄色が少し入ったチェックのベストに同じチェックの帽子はよく似合っている。
「デンファレは隠さなくていいの?」
「私は別に恥ずかしくはありません。よく、この格好で出歩きますし」
この領館から山を越え、平地を進み港まで馬を走らせる練習も時々しているし、ドラゴン保護区に入る際はもっぱらズボンである。
そうでないとスカートが邪魔で何もできない。
私はアマリリスとはチェックの色が黄色ではなく赤が入っている程度の違いで、アパレル工房の端材を再利用した。
グリンバートからこの生地で作られた学生服風のワンピースが発売されている。
中々評判で、それだけ端切れも多くなる。
「では、向かいましょうか。あまり殿下を待たせるのも面倒ですし」
「デンファレ、本音が出ているわ…」
五日目にしてすっかりアマリリスとは打ち解けてはいるが、顔の話をするほどだろうか。
マロニエのこともあるし、もう少し距離を詰めてからでもいいかもしれない。
朝食の席、バンダとクレソンは見慣れていることもあり、
「アマリリス様は何を着てもお似合いですね。」
と、珍しくほめていた。
アマリリスも嬉しそうなので、二人は放置だ。
問題は今、デンドロに両肩をつかまれている。
そのため、席に付くことができない。
「デンファレ、それはどうかと僕は思う。」
「ですがお兄様、お母様が馬に乗る際、いくら慣れていても苦労されているのを見たことはございません?」
すっかり元気なお母様はお父様と領地に戻った際、遠乗りへ出かけることもあると手紙で聞いた。
「まあ、そうだけど、でもそんなに足が解る物を着られると目のやり場に困るだろ!」
「うちの使用人は数名女性でもスラックスを推奨していますわ。実家から連れてきたカルミアも最近はもっぱらスラックスですわ。」
「またなんでカルミアが?」
「夫となる方に合わせた結果でしょうか? 血筋が近いということもありますし」
ロードデンドロン一家の産まれは東の国。
極東の国にも近いため、髪も眼も黒く、肌は黄色みがかっているが褐色の人も多いということだ。
「だからって、デンファレまでその格好は……」
「体を動かす時だけですわ。アマリリスや魔獣戦闘になれていないお兄様方を守らないとなりませんから」
「そうだけど……」
これ以上言っても無駄だと判断したのだろう。
肩から手は離れたが、今度はデンドロの肩に殿下の手が乗る。
「ミモザ様もズボンを履いていることもある。あの人はデンファレ並みにアクティブに動く人だからな。」
「…え? そうなの?」
デンドロは見知った、身近な女性もズボンを履いているのかと驚きの声を上げる。
「馬に剣術は学生時代に陛下と互角といわれていたし、ダンジョンのある地の生まれということもあり、婚約期間中でも冒険者に混ざってよくダンジョンに入っていたらしく、その時の服装は王宮では着られないと市井に着替えようの小屋を持っていたぐらいだ。」
それだけ露出のある服装だったのだろう。
貴族やそれに準ずる商家、騎士や魔導士の家系以外の女性の服装はロングスカートが多い物の、スカートの股上を簡単に縫った仮のズボンを履いて農作業をする人も多い。
冒険者となると動きやすさと防御はアイテムで何とかなるため男女露出のある服装も多く、その上からマントを着ていることもある。
特に魔力を拳や蹴りに充てる肉弾戦派の冒険者はチューブトップにショートパンツなんて姿をよく見る。
逆に魔法メインの冒険者はそこまで露出することなく、ケガをしたくないからと着こんでいることもある。
「ミモザ様はアクティブな方だったのですね。側妃様の中では確かに一番明るく、楽しい方だと思ってはおりましたが」
「少し気が強いが悪い人じゃない。俺も今度ダンジョンに入ると言ったら第七ダンジョンには立場上もう入れないから見てきてほしいと言われた。」
「そうでしたか。警備などのこともございますが、陛下のお許しがあればいつでもお待ちしておりますとお伝えください。」
朝食を食べ終わり、騎士団は先にダンジョンへ向かっていった。
勝手を知っている者も多いため問題はない。
「デンファレ様、我々も向かいましょうか。」
「あら、ヘレボルス。いつ来たの?」
結界には集団が通過した感覚はなく、魔術団はマロニエ襲撃後、お昼には到着。
領内各地で騎士団と連携し、警備に出ているため殿下の近くにはいなかった。
それも、ダンジョン捜索時の者が多く、話では引率してくるということだったが、何らかの事情で今回ヘレボルスは来ないのかと残念に思っていた。
ダンジョンに入る予定は伝えてあるため援軍だろうか?
「朝の列車にて一人で来ました。産まれた子供の体調が悪く、遅れてしまって申し訳ありません。」
「あら、子供が生まれたのね。おめでとう。連絡をもらえれば、お祝いを届けさせたのに」
「ありがとうございます。実は産まれたのは先月だったので、この場でご報告を」
嬉しそうに写真を見せてくれた。
妻はこの国からはるか遠くの南の国の出身で、赤褐色の肌に明るい茶色の瞳、黒い髪をしており、子供はヘレボルスの血が合わさり、赤褐色の肌に金色の髪をしている。
瞳の色はどうなのだろうと気になりつつ、
「じゃあ、近くにいた方がいいのではなくて? 今日もドラセナ魔団長のお家に?」
遠征の際に姫夫として声を多く掛けられていた妻クロサンドラの避難先は毎度ドラセナ魔団長の家だった。
「はい。デンファレ様といつか会えないかと言っていましたので、今度ドラセナ隊長のお宅へ来ませんか?」
「……本人がいないときになら」
そこまで仲が良いわけではないことは周知の事実のためダンジョンにともに入ることになっている魔術師は苦笑いである。
ダンジョンまでは急遽こしらえた馬車で移動したが、進めるのはダンジョン前の街までで、そこからは丘の上まで歩かないとならない。
「姉上はさすがに慣れていらっしゃいますね。」
「まあ、クレソンのせいですけどね。」
「すみません。」
ネリネは丘を登るだけで一息吐いた。
アマリリスもクレソンの迎えで慣れているためバンダ達とどんどん上っていく。
「ネリネは少し体力を付けないといけないな。」
「基礎体力と年齢があってないよね。」
殿下とデンドロに言われているがネリネはすぐに息と姿勢を正し、ついて行く。
ダンジョンの前まで到着し
「では、皆さまこちらをお付けください。緊急時の連絡用の無線とダンジョン内で使える転移魔法アイテムです。」
「もう爆発しないのか?」
「いいえ、爆発は罪の意識に合わせて爆発するわ。殿下方の物はしませんが」
何の話をしているのかと殿下から視線が送られてくるため
「転移魔法付与アイテムは転売防止のために本来ならばダンジョンの受付で地図とともに支給、その際に初めての場合は入場登録を行います。二回目以降はアイテムの至急のみとなります。退場するためにはアイテムをお返ししていただきます。もし紛失した場合は受付で申請、アイテムには発信機を付けてありますのでダンジョン内のどこにあるのかすぐにわかります。もしも偽造をして返還しなかった場合、ダンジョンを出てすぐに悪意のレベルで威力の違う爆発を起こします。稀に受付のミスや似たアイテムを返還してしまったという場合もありますので、その際は振動が来るレベル、持ち帰る気満々ですと病院送りですかね。」
にこやかに話す私にマロニエは微妙な顔をする。
今まで一度もアイテムを渡してはおらず、そんなものがあったのかと視線で訴えてくる。
「では、順番にダンジョンに入りましょう。はじめにバンダとお兄様から」
「兄さんも?」
「そうよ。手をつないで行ってね。危ないから」
デンドロはどこか嬉しそうにバンダの手を握る。
だが、ダンジョンの入り口にはいってすぐ、
「何これー‼」
なんて悲鳴が聞こえたが無視だ。
「アマリリスは心の準備はできているかしら?」
「ええ、大丈夫よ。」
心強い返事が返ってきたため
「じゃあクレソン、よろしくね。」
「任せて!」
手をつなげばいいのだが、アマリリスを突然抱きかかえたクレソンはダンジョン内に入っていった。
誰もそのことを不思議がることはなく、次へ
「マロニエも一人で入れるわよね?」
「大丈夫。俺は一人?」
「いいえ、できたらネリネ様をお願いしたいのだけど」
二人が見つめ合うだけのため本当に大丈夫か不安にある。
「では、俺も一緒に入りましょう。」
ヘレボルスが間に入ってくれ、二人と手をつなぎ、入っていった。
「では殿下、足元にご注意ください。」
今まで目の前で何組も消えていったのだ。
何かあることは解っているだろう。
私が手を引かれる形で入り口に進み、ダンジョンへくぐると
「え⁉」
驚きの声と同時に足元の浮遊感と、急激な落下で何も言えないまま中に入っていく。
「到着です。」
「……なんだったんだ……。」
「ここの出入り口は特殊でして、何も言わずに入ってしまい申し訳ありません。」
ダンジョン初体験者の中で唯一アマリリスだけが入り口の形状を知っていたため心の準備はできていた。
だが、言ってしまえばデンドロは特に入るだけで時間がかかると思ったのだ。
「デンファレ、ひどいよ。」
「ごめんなさいお兄様」
軽く謝り、ダンジョン内の地図を広げる。
今日は一般の冒険者の入場はできず、許可を出しているバーベナの夫が一人、朝早くから入っている。
一日ダンジョンに入場者がいないだけで領内の収支が採取アイテムから販売される保存食もろもろ合わせて十三パーセント変化するとエキナセアが数字を出したが殿下がいるこういう時だけは仕方がない。
「でも、外と中ではこんなに違うのね。太陽はないようだし」
アマリリスが見渡しながら聞いてくる。
「そうね。ここには太陽はないのだけど、時間になると夜のように暗くなるわ。夜行性の魔獣もいるの。万が一迷ってしまった場合のために転移魔法付与のアクセサリーを持たせたのだけど、緊急時でなければ、魔力の消費もあるため、方位磁石で赤い針の向く法へ進んでください。そうすれば、この場に戻ってこられます。」
「方位磁石か? それにしても小さい…」
「このダンジョン内で大きな磁気を帯びた石を見つけ、必ず針が引き寄せられるように調整されたダンジョン専用の方位磁石になります。」
アクセサリーに付いた魔石の中には針があり、方位磁石の変わりとなっている。
「ダンジョンの外に出ましたら普通の方位磁石となります。」
「こんなに小さい物は初めてだ。それに、動く」
王宮や王都の真ん中にモザイクなどの模様でつけられた方位の印や大きな方位磁石は存在するが、こんなに小型の物は初めてだ。
ローマンもそんな物必要かといったが、ダンジョン内で魔力を多く使う転移を使わずに入り口に戻るにはとても便利である。
「体がどの方向を向いていても必ず入り口、もしくは南を指し示すようになっています。近々発売予定ですので、よかったらご購入ください。それで、アマリリスはクレソンと別行動にする? それとも一緒に行きますか?」
当初はまとまって行動する予定だった。
だが、クレソンがアマリリスを連れていきたい場所はルートから外れ、さらに殿下が魔石のブレスレッドを自分で採取した物で、ということだったので、別行動の方がありがたい。
アマリリスはクレソンの顔を見て
「クレソンと行くわ。数名、魔術師様をお借りしても?」
「もちろん、護衛します。」
ヘレボルスがすぐに三名を選び、クレソンは自分の別の地図を開き、ルートの確認、先に出発した。
私は手元の地図に視線を移すが
「僕もマロニエと別行動する。」
なんて、突然言い出した。
「なんでまた今言うの?」
「マロニエが喜ぶ物だろうと思うのがあるから案内してくる。デンファレの位置は僕ならわかるし、新区画で待ち合わせでいいよね?」
いいよねって、ほぼ決定だろう。
「解ったわ。ヘレボルス少し多めに回して頂戴。」
「お前たち、いいな。」
「はい!」
きれいに返事がかぶったのは八名。
バンダについて行き、転移で姿が消える。
「バンダは自由だね。」
「本当に、団体行動ができないので困りすわ。こちらのルートは初心者コースなので、飽きているのは解るのですが」
「初心者コースでも、魔石を持った魔獣と遭遇するのですか?」
マロニエとヘレボルスに寄り、ダンジョンに入ってからしゃべらなかったネリネが聞いてきた。
回復したのだろう。
「だいたい、親指の爪ほどのサイズならば採取できるでしょう。大きな物が欲しいのであればもう少し上のコースもご用意あります。万が一の魔術師もおりますし、もうすぐバイオレット隊長も戻られます。」
バイオレット隊長について行き、ヴィオラもいない今、ここには子供は私を含めて四人、よく王宮のお茶会で顔を合わせる面々だ。
「殿下、問題がないようでしたら魔石のためには初心者コースよりも上の方がよろしいかと」
ネリネは殿下のコレクションのことも考えて言っているのだろう。
デンドロが少しドキドキした顔をしているが気にしないでおいてもいいだろう。
お父様譲りで剣の腕前はピカ一、受付で武器の貸し出しもしているためこれから三人には選んでもらうことになる。
「デンファレが問題ないのなら頼もう。」
「かしこまりましたわ。少々お待ちください。その間、魔獣と戦うことを想定した武器をお選びになっていてくださいな。」
ヘレボルスに目配せをして、武器を選ぶ手伝いをさせる。
その間、私は無線の電源を入れ、バイオレット隊長につなげる。
「想定通りルートを変更いたします。」
「かしこまりました。想定の範囲内ならば問題ありません。」
事前にローマンと相談はしており、その話を騎士団にも届けてもらった。
自分の転移魔法用の脳内地図にルートを書き記すとそれは騎士団や魔術師団の者に持たせた地図に反映される。




