恐怖と安堵
是非とも、最後まで読んでください。
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〔来ないでくれ。殺さないでくれ〕
黒い服に身を包んだ者はニヤリと笑う。
角の先には袋のネズミになっている奴が、涙を流し絶望した姿が待っている。
そんな光景が待ち遠しくて歩くスピードが速まる。
人を殺すのが待ち遠しい。
そう思って角を曲がったが、誰の姿は無い。
ただゴミ袋の山があり、家と家の間によって出来た道の向こう側には多くの人が闊歩している。
「なんだと、直ぐに探さないと」
何処に逃げたのかと躍起になって探す。
しかし、見つけることが出来ない。
集中しようとするが色々な人間の言葉が頭に入り込んできて邪魔をする。
それに、周りにいる人が多くて声を見つけられない。
すると、後ろから声が聞こえた。
〔死ね!〕
振り向いたが、間に合わずに腹部を一突き刺さる。
自分を刺した人間が何処から現れたのか、周りを確認すると
ゴミ袋の山が崩れていることに気が付いた。
そして、敬之は膝から崩れて倒れる殺人鬼を見下ろしながら語った。
「お前のテレパシーは二段階に入っているんだろ」
「二段階目の能力は直接見ることによって対象者を限定するモノだ」
「戦闘中、心を読んで先読みしていた」
「ランダムにしては、俺の考えを読める回数が多いと思っていたんだよ」
「それで、気づいたのさ」
「後は、テレパシーの使えない場所に追い込むだけ」
言い終わると、腹部に刺したナイフを脇腹の内側にめり込ませる。
ナイフの刃先は心臓に突き立てられ、男は倒れ込んだ。
「バッグは貰っていくぜ。」
血に濡れた手でバッグを掴み、見つからないうちにマンションへと帰る。
帰宅すると血まみれの服やズボンを脱ぎ棄てて、ビニール袋へと詰め込む。
シャワーを浴びながら、肉を切ったイヤな感触と鉄くさい臭いを思い出す。
血は全て流したはずなのに、未だに手が血まみれの様な気がして何度も、
何度も手を洗ってしまう。
夕飯を何とか食べ終えたが、血まみれの光景を思い出して胃の中のモノが全て逆流してしまった。
寝床を作り電気を消して布団へ倒れ込むと、今更になって腹の虫が鳴きだした。
それと同時に、悲しくもないのに頬が涙に濡れている。
「まだ、生きていられる。オレは生きている。」
なぜなのか暗闇の中で、そう呟きたくなった。
最後まで読んでくれて、ありがとうございます。
一応、1話が終わりまして次回からは2話目です。
テレテテッテレテ―
遂に、あの謎が在っきらかに!
次回の後が書きに注目。 今日のヒント☞テレパシー




