狩人
男の体からは血が滲み、今までに味わったことの無い痛みと恐怖を抱えながら逃げる。
しかし、もう逃げる場所が無い事に絶望する。
廊下の最後の角を曲がり扉に手を掛けた。
その時、扉のノブを回そうとした腕に激痛が走る。
右腕から、鮮やかな赤い何かが溢れ出し染めていく。
体に力が入らず扉に体を預けようとすると扉の建付け部分が壊れ、
扉を下敷きに床へと倒れ込んでしまった。
周りにネジや扉の破片、小石などが跳ねる音が響き渡る。
痛みと騒がしい音のせいで、途切れ欠けていた意識がハッキリとして来た。
目を開けると、そこには地下へと続く階段があった。
足と腕を引きずりながら、ほふく前進の容量で階段へと向い、
痛みに耐えるため奥歯を食いしばりながら階段を転がり落ちて行く。
体の骨が軋み、コンクリートの割れ目によって擦り傷が増えていく。
階段を転がりきった時には腕の骨が折れ、咳き込みながら血反吐を吐いた。
意識が朦朧としながらも、その場でジタバタして何とか進もうとするが、身動き一つとる
ことが出来ない。
「そんなに動きたいなら、手伝ってやるよ」
黒服の男は、階段を下りきると中年の体に勢いよく蹴りを入れる。
体が宙に浮き、奥へと転がっていく。
体からは大量の血が溢れ、水溜まりを作っている。
「チッ、反応が薄くなってやがる」
「クソつまんねーなー」
「死ね!」
拳銃を相手の頭に付けて引き金を引こうとしたとき、階段の上からネジが落ちてくる音が聞こえた。
「誰だ!」
最後まで読んでくれて、ありがとう。
今回の視点は主人公から離して書いてみました。




