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紅色の手

お久しぶりです。

何週間も休んでいて、申し訳ありません。

最近、色々と忙しくて。

何かと執筆活動が疎かになっています。


少しは落ち着いたので、今までよりは速いスパンで投稿できると思います。

敬之はスマホを耳に当てて一人でベンチに座っている。

「まずはアイツを人の少ない場所に誘導するぞ」



敬之はビルの三階から歩道で待機している美優に話しかけた。

「分かりました。どうすればいいですか?」


「能力で男の思考を読み取ってから、エサを投げろ」


「分かりました。」

美優の声は固く、緊張していることが伝わってきた。



電話を切り、直ぐにスマホを操作して、もう一人に電話をかける。

「なんや、作戦が始まったんか?」


「ああ、お前は準備できてるんだろうな」

敬之の視線は美優から外れて、少し離れた所の木陰にいる人物にとまる。


「出来てるわ」

「美優ちゃんが囮になるんだから、絶対に失敗なんてできん」


敬之は後頭部を掻きながら、美優の動向を見守る。

「平気だよ。俺の作戦を信じられないのか」


「わかってる」

「俺らがきちんと仕事すれば、それで」


美優が少しずつ駅から離れていく、その後ろを男が尾行している。


敬之は美優の姿を目で追いながら、電話の相手に叫ぶ。

「エサに掛かったぞ!」


「俺も確認したわ」

「今から、尾行を開始する」


「俺も、そっちに合流する」

敬之は直ぐにエレベーターへと向かった。



暗い路地に入ると後ろを歩いていた男が早足で追いかけて来た。

距離を少しずつ詰められる。


男は数メートル後ろで叫び出す。

「停まれ!」

「でないと、殺す」


美優の鼓動は速くなる。

自分がピンチになったら、二人が駆けつけてくれると信じていても恐怖はある。


美優はピタッと歩くスピードを停めた。

「なんですか?」

「そして、誰ですか?」


美優はその場で振り返る。


男の表情は笑顔だが、涙を流しながら、傍から見ても表情が引きつていると解るほどに酷い笑顔をしていた。人を殺すか自分が死ぬかで寝ずに悩んだのか、眼元にはクマがある。


「君は人を殺してるんだね」


「ボクは人を苦しんで殺しているのに」


「君は人を殺しているのに、街中で遊んでいる」


男の目は美優に向けられているが、男の瞳には美優が映し出されない。

彼女は男が自分を見ているようで、目線はゆらゆらと移り変わっている様に見えた。

出来るだけ、殺す相手を見ないようにするために。


「確かに私は人を殺したことが有ります」



「それに私は今がとても楽しいです。」

「嬉しいです。」



「それはダメな事なのかもしれません」

「人を殺しといて、何の罰も負わないなんて」


「そうだ!だから俺がお前に罰を与えてやる」

男は包丁をポケットから取り出すと、頭の上に振りかぶる。


「ですが、私は貴方みたいに誰かに罪を負わせたりはしません」

「私は自分のやり方で背負った罪を償っていきます」



「うるせぇ!」

男は包丁を頭上に振りかぶったまま走り出した。


しかし、走っている先に突然、拳銃を構えた敬之が路地から現れた。

それに驚いた男は直ぐに、後ろに振り返り逃げようとする。


その先にも、いつのまにか大智が仁王立ちしていた。

包丁を振り回しながら大智に突っ込んでいくが、大智は紙一重でそれを避ける。

そして、男の顔面に大きな一発を殴り込んだ。


男は空中で一回転して地面に倒れ込む。

敬之は地面に転がる包丁を拾い男に近づこうとするが、美優の一言に制止された。


「私がします」



地面にはワインを溢したように血の海ができている。

その真ん中には、息のしない男と手に血の付いた女の子が立っていた。


最後まで読んでくれて、ありがとうございました。


良ければ、感想や評価をしていただけると嬉しいです。

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