アレルナちゃんからの情報提供
PVとかptとか調べてみてもよくわかんないんで、わかる人で気がある人は、していただけたらやる気が出ます
アレルナに一緒に行動させてくれないかと頼んでみたところ、
「こんなところで記憶喪失の人を放っておけるものか。我々も街に向かっている最中だ。着いてきなさい。」
と言われたから行軍に参加して獣道を歩いている。ほんとアレルナさん最高だぜ。なぜ日本にはこのような人材が枯渇していたのだろうか。
いま歩いている道は普段人が通ることもないのだろう。歩くだけでも疲労感が積もる積もる。
「なんだ、ハンターにしては体力がないみたいだな。そんなんじゃ女にもモテないぞ。」
「うるせー。俺は手は三丁かもしれないが、口八丁なんだよ。
てか、ハンターって?」
アレルナは少し憂いを目に宿した。どうやら記憶喪失で日常用語までも忘れてしまっていると思われているのだろう。
「ハンターとは獣を狩ったり、魔石を採取して生計を建てるものたちのことだ。魔石っていうのは、まあどんでもエネルギーだな。火を起こしたり、船を動かしたり、我々の生活に必要不可欠なものだ。
君が腰につけている銃も魔石の力で銃弾を打ち出すのだぞ。」
「すげえな、魔石。それでいまの俺の格好がハンターの格好をしているということだな。」
俺は両腕を広げて一回転する。まあお茶目ってやつだ、このやろう。
「その調子なら毒の影響は記憶喪失だけみたいだな。
ちなみにその風貌からハンター以外にわかることは君が魔力を持っているということぐらいだな。」
「まじでか!おれ魔法使えんの!?」
「魔力があることと魔法が使えることはイコールではないが、まあそういうことだ。」
せっかく異世界にきて、「君は平々凡々のモブキャラです」と言われたら、発狂ものだったが、その心配はなさそうだ。
俺が有頂天になっているところで、アレルナが今までと少しトーンを変えて話し出す。
「我々は先ほども説明したとおり、石龍制圧のためにこの地に参って、現在撤退中であるが、現在の君の知識では理解もできていないだろうから、少しかいつまんで説明しよう。」
「セキリュウってなんか魔物かなんかで人々に悪さを働いているからあんたら軍が動いているんだろう?」
「当たらずとも遠からずかな。『石の龍』と書いて石龍。これは魔物ではなく魔塔の名前だ。魔塔の説明をすると話が長くなるので、かいつまむと魔素を生み出して魔石と魔物を生成するダンジョンだよ。どういう理屈かはいまだ判明しないが、魔塔から発する魔素が固形化し魔石となるのだが、魔石が一定以上生成されると魔物が生み出される。長年放置された魔塔は魔石が取り除かれていないから魔物を生み出すだけの装置となるのだよ。」
新しいワードを必死に頭に叩き込む。これから生きるこの世界の情報は命の次に大切なものだ。
「魔塔の中でも手に負えなくなっているものの1つが石龍だ。今回は石龍に蓄えられた魔石の捜索とあわよくばその回収を目的としたものだったが・・・・。結局、石龍に群生するドラゴンにしこたまやられたということだ。」
「質問なんだが、石龍っていうのはダンジョンなんだろ?そこを抜けだせばもう安全なんだろう?それともダンジョン内から魔物が湧き出すのか?」
「いい質問だね。魔物は魔素から生成している以外は動物と似ているから、ダンジョンからはみ出ることも普通にある。それと石龍に限っては真偽は不明だが、ダンジョンの範囲が確定していないと言われている。
だからなるべく早く遠くに逃げないといけないのだが・・・。」
アレルナは行軍の後方をちらと見る。足を折られたのか肩を借りてやっとのこと行軍に参加している者にスピードを合わせないといけない現状は、歯がゆいものであるが、どうしようもない状況である。
「とはいえ、近くの街まではこのペースで残り2日ぐらいだろう。あとは神様に安全に帰れることを祈るだけだな。」
アレルナの屈託のない笑顔に救われるが、異世界転移した矢先に危機的状況とはいかがなものなのだろうか。
愚痴こそ叩かないが、心の中では煩悶とする。それでも行軍は続いていく。