表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/19

ミリア入国

毎日投稿したいが、なかなか難しいんだな、これが。

燦々と日光が出ている。


ここはミリア王国首都ジェレンド。人口は3万人程度。街中を川が走っており、船が浮かんでいるのが見える。ケルニアを発って4日でジェレンドにたどり着き、今は馬車に乗って橋を渡っている最中である。


道中でアレルナから聞いた話だと、


「ミリア王国はギャリア大陸北東に位置する。ギャリア大陸には南北を分断するように峻嶮な山脈が走っており、南北それぞれに大国が存在し、山脈の途切れ目等で小国を巻き込んで小競り合いや代理戦争を繰り返している。ミリア王国は北の大国ジル・アチュレ二重帝国側に属しており、南の大国の勢力圏とも接していないし、魔塔も存在しないことから比較的平和な国である。

魔塔も存在しないが魔素を発散する魔泉も数少ないことから、魔石のほとんどを二重帝国からの輸入に頼っている状態である。」


と詳らかに教えてもらった。なんか冷戦時代を彷彿とさせる話である。そのときはまだ生まれていないけど。



「橋を渡り終えると、もうすぐ我が家だ。」


アレルナは嬉しそうに話す。

祖国に戻れたのはそれだけうれしいのだろう。俺は「楽しみだ。」と返すだけにした。嬉しさの余韻に水を差したくなかっただろうか。



――――――――――――



馬車がアレルナの屋敷前に到着する。

師団のほかのみんなとはここでお別れだ。馬車は俺とアレルナを置いて出発する。

アレルナの屋敷はかなりでかかった。といっても高校のグラウンドぐらいの広さである。首都圏に住んでいた俺からすれば富豪級だが、この世界ではどうなんだろうか。


「アレルナだ。今帰った。王国への報告は夜だからそれまでは家にいることにする。あと夕食もここで取るつもりだ」


迎えに来た金髪の使用人?にアレルナが話しかけている。


「わかりました。今夜の食事は豪勢にさせてもらいますね。・・・ところでそちらの方はお客様ですか?」


「・・・まあな。大切にもてなしてくれよ。彼は英雄だ。」


二人の会話に口をはさめなかったが、英雄とか言われると照れるし、そもそも撤回したくなる。ドラゴン二匹を倒したことがこの世界で偉業だったとしても、別に誰かを救わったわけではない。それに俺がすごいのではなく、なぜかすごい性能がある魔銃のおかげであるからだ。


「わかりました。アレルナ様! お客様、私はナールと申します。失礼とは存じますが、お名前を教えていただいても?」


「実はだな・・・。記憶喪失で名前まで忘れてしまったんだ。申し訳ない。君でもお前でもなんでもいいよ。呼び方は。」


「それはまた・・・。わかりました。お客様。ではお客様のお部屋にご案内いたしますね。」


俺とアレルナはナールに案内されて、屋敷内に入っていく。しかし、ずっと名無しはやっぱよくないな。

そろそろかっこいい名前を考えつかないと。なんか日本の名前ってこの世界基準だとダサそうだし。



―――――――――――


夕食はナールが言ったようにほんとに豪勢だった。どんな料理が出てくるのかと思ったが、前いた世界とそこまで変わらない。まあいわゆる欧州系だ。


食事の席にいたのはアレルナと俺だけだ。

家族構成まで知らないが、外出しているのか、それとも死去されたのか。


それにしても、本当にうまい。魔石の力で食事を新鮮なまま出荷できているっていうのもあるけど、おそらくナールの食事の腕が凄いのだろう。


俺は夕食後、王宮へと向かうアレルナを玄関先で見送ったあと、旅の疲れもあり、すぐに寝ることにした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ