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月夜の晩に⑩/必至の出会いと理不尽な罰に




 翌日、昼過ぎまで寝続けた俺とコルトは、風呂に入ってさっぱりした後、慰労会と称して昼食に出る事にした。


 本当は仕事の後なので家に籠もりダラダラしたいのだが、夕方から仕事が入っている勤労なコルコルを送り出すくらいはしないとな。

 相変わらず味気ない料理に、日本が誇る調味料の山盛りで対抗しながら一定の満足を得る。マヨネーズ様々だ。



 ――――食事を終えて、少女と歩く昼下がり。


 完全に油断していた俺は、七面倒臭さそうな相手とばったり再会してしまったのである。



「あっ、ソマリお嬢様にエレレねーちゃん! もう出歩いて大丈夫なのかっ」

「ええ、もう大丈夫よ。心配してくれてありがとうね」

「ウォル老師から聞きました。コルトも手伝ってくれたのですね。ワタシからも感謝します」

「そんな事ないよ、ただ留守番してただけだぜっ」


 無駄に元気そうな笑顔でお嬢様が、そして一歩下がった処で無表情なメイドさんが、順番に話しかけてくる。

 礼を言われたコルトは嬉しそうだ。


 次に、俺の方を向いたお嬢様の目は、爛々と輝いており鼻息も荒い。

 メイドさんの方は、お澄まし顔でぺこりとお辞儀してくる。


 今の俺――――旅人バージョンのグリンとは初対面のはずだが、メイドさんの仕草には親しみを感じる。

 お嬢様の方は、まあ、その、何時も通りなのだろう。

 二人はコルトと顔見知りだったようで、…………いや、これはもしかして、待ち伏せされたのか?



「あらあら、隣の殿方は初めて見る顔ね。コルト君、紹介してもらえるかしら?」


 芝居がかった口調でお嬢様が急かしてくる。

 こちらを凝視する眼は、面白い玩具を見つけた子供のようにキラキラしている。

 ほんと、相変わらず好奇心旺盛なお嬢様だ。


 ……しかし何故、クロスケの正体がばれたのだろうか。

 助っ人の最中は終止頭巾で顔を隠していたし、ステイタスも擬装していたし、ウォル爺がチクるとも思えんが。


 おそらく、お嬢様の『好奇心スキル』が元凶なのだろう。

 認識次第、解釈次第で有効範囲が劇的に広がる可能性が有るとんでもスキルだ。

 まだまだ使いこなせていないようだが、それでもスキルの恩恵はあるのだろう。

 いやはや、好奇心に殺された気分だよ。



 ……まあ、クロスケとグリンが同一人物だとばれるのは、ギリギリではあるが許容範囲内だ。

 少なくとも高過ぎるレベルと異邦人である事さえ隠し通せれば、他の大抵の事は魔法とアイテムのお陰として誤魔化せるだろう。

 魔法は大体何でも出来るからな。

 いっそのこと、この二人には同一人物だと明かし、その上できちんと口止めする案も検討すべきだろうか。



「あんちゃんは、この前オクサードに来たばかりの旅人だぜ」

「初めまして。遠方の島国から流れてきたグリンだ。有名なお二方に会えて光栄だよ」 


 ともあれ、まずは初対面の体で進めよう。

 一応貴族様だし丁寧語を使った方がいいのだろうが、腹黒商人のウスズミ版とキャラ被りするのでやめておいた。

 旅人のグリン版は、礼儀を知らない田舎者を装っておこう。

 あ、素でそんな感じなのだが。


「有名……ですか?」


 メイドさんが「ですか?」と口にするのと同時に、首を傾げる。

 表情は変わってないため、余計に可愛く見える。


 あー、そうそう、そうだったな。

 自分で言いながら思い出したけど、以前コルトから高レベルなのに不憫なメイドさんの話を聞いていたんだよな。

 戦うメイドさんと結婚出来ない女という素敵なステイタスが印象的で覚えていたようだ。


「ええと確か、二つ名がサーティー・デび――」

「あっ、あんちゃん、駄目だってっ。エレレねーちゃんは年齢をもの凄く気にしてるんだっ」


 慌てたコルトが俺の耳を引っ張り、小声で伝えてくる。

 少女の吐息が耳の奥の鼓膜を刺激する。


 ああ、そうだったな。

 メイドさんの二つ名は『三十の悪魔サーティー・デビル』。

 鬼神の如き強さで男を寄せ付けない、レベル三十オーバーの猛者でありながら、三十路へのカウントダウンが始まってしまった、二十代後半の悲しき女悪魔さんである。


「ぶふっ――――」


 卑怯やろ! こんなん絶対笑うやん!


「……何か仰いましたか?」


 必死に笑いを堪える俺をデビルが睨んでくる。

 怖い怖い。まじ悪魔。

 隣のお嬢様も後ろを向いて口を押さえている。

 絶対に笑ってはいけない二つ名シリーズかっ!


「い、いや……くくっ、何でもないっひっひっひ…………所用の腹痛がはははっ……」


 笑い上戸の素質がある俺の口は、中々自重してくれない。

 じりじりと近づいてくるメイドさん。

 手を後ろに回して短刀を取り出すのは止めてほしい。


 ……んんっ。

 よし、ようやく笑いが収まってきた。

 悪魔様の機嫌を損ねると報復が怖い。

 適当におべっかしておこう。


「すまんすまん。まあ、俺の地元では二十代中頃が結婚適齢期と言われてたしな。あんたのように美しく器量が良い素敵メイドさんなら、焦る必要はないと思うぞ」

「――――グリン様、それはプロポーズと受け取ってよろしいでしょうか?」

「なんでだよ!」

「んぁっ」


 しまった! 

 斜め上の返答にまたしてもチョップが出てしまった。

 しかしこのメイドさん、昨日よりも更に変になってないか? 

 戦うメイドさんからポンコツメイドさんにランクアップしたのだろうか。


「…………」


 ツッコミを食らったメイドさんは、可愛く両手で頭を押さえながら何故か嬉しそうな表情をしている。

 マゾかっ!?


「あ、あんちゃん、エレレねーちゃんを叩くなんて、怖いもの知らずにも程があるぜ」

「あらあら、仲がよろしいこと」


 コルトは俺の蛮行に慄いているようだ。

 まあ、触らぬ悪魔に祟りなしって言うからな。

 お嬢様は近所のおばちゃん的な反応だ。妙に似合ってるぞ。


「すまん、つい手が出てしまった。俺は『ボケにツッコミを入れないと死んでしまう病』にかかっているんだ」

「……あんちゃんは、自分のために薬を飲んだ方がいいんじゃねーのか?」


 中々いい皮肉だな、コルコルめ。

 とりあえずメイドさんは怒っていない処か、むしろ満足げなので放っておこう。



「ところで旅人さん、私の噂はどう聞いているのかしら?」


 今度は、まだ笑いを残した顔でお嬢様が聞いてくる。


「ええーと、野次馬根性が旺盛、いやいや、七面倒臭い、じゃなかった、出歯亀好きな、こともなく。……つまり、その、まあ、気さくなお嬢様だと聞いているぞ?」

「……」


 がーん、とショックを受けた顔をするお嬢様。

 一応言葉を選んだつもりだが、本音を隠しきれなかったのかもしれない。

 実際は、お嬢様の噂なんて聞いた事がなかったので、口から出任せなんだが。

 弄られキャラというか、この二人を見るとからかいたくなるんだよな。



「そ、そういえば、こちらの自己紹介がまだだったわね。私はソマリ、この街の領主の娘よ」


 自分の悪評を聞かなかった事にしたお嬢様は、引きつった顔のまま簡潔に挨拶してくる。

 怒らないという事は、少なからず自覚があるのだろう。

 自業自得だな。

 従者と対比して表情が豊か過ぎるのも彼女の弄りポイント、もとい魅力の一つだ。


「……あら? 旅人さんの故郷には握手する習慣がないのかしら?」


 お嬢様が不満げに尋ねてくる。

 挨拶とともに差し出された彼女の手を放置しているからだ。


「いや、お嬢様は触れただけで相手のプライバシーを読み取る恐ろしいスキル持ちだと噂で聞いたんでな。握手は遠慮したい」

「だ、誰がそんな事を!?」

「さあ、酒場で誰かが言ってたような?」

「事実無根よ! 仮にそんなスキルを持っていたとしても、初対面の相手に使う訳ないでしょ!?」


 それは嘘だな。

 使わずにはいられないでしょ、お嬢様の性質上。

 今の処は冗談で済むが、『好奇心スキル』のランクが上がれば本当にサイコメトラー的能力も発現しそうで怖い。最早超能力だな。


「ははっ、冗談、冗談だよ、一応な」

「くくっ……」


 はた迷惑なスキルを揶揄したジョークが伝わったのか、お嬢様はバツが悪そうに歯がみして睨んでくる。

 こんな直情的な処は年相応に好ましいのだが。



「――――グリン様。ワタシはお嬢様付きのメイドです。どうかエレレとお呼び下さい」


 珍しく主人のピンチを見かねたように、今度はメイドさんが間に入って挨拶してくる。


「ああ、よろしくなメイドさん」

「エレレとお呼び下さい」


「ああ、よろしくなエレレさん」

「エレレとお呼び下さい」


「ああ、よろしくなエレレちゃん」

「はい」


 あ、ちゃん付けはいいんだ。


「え、えーと、お互い良識ある大人だからな。エレレ嬢と呼ばせてもらうよ」

「……そうですか、残念です」


 俺の妥協案にまだ不満があるらしいメイドさんがしぶしぶ頷く。

 なんでそんなに呼び捨てされたいんだよ。

 出会ったばかりの成人女性を呼び捨てとか、素人童貞にはハードルが高いぞ。



「あ、あんちゃん、オレは夕方から仕事があるから、もう行くぜっ」


 コルトが及び腰で去っていく。

 俺らの妙な雰囲気に気圧されたのだろう。


「…………」

「…………」

「……少し失礼するわね」


 少し間を置いた後、お嬢様はメイドさんを連れて、俺から距離を取った。




「――――ねえ、本当に彼がそうなの? 報告通り普通と言うか、ぱっとしないと言うか、予想以上に冴えない意地悪なだけのおじさんなんだけど?」

「……お嬢様、正直なのは美徳ですが、いつか身を滅ぼしますよ。相手に聞こえたらどうするのですか?」

「大丈夫よ、これだけ離れて小声で話しているんですもの」

「……本当に聞こえてなければいいのですが」



 よくないよ! 丸聞こえだよ!

 こんな時は強化された己の聴力が恨めしい。

 自覚してるけどさ、聞きたくなかったよ、そんな正直な感想。

 悪かったな、紳士でもちょいワル親父でもない地味なおっさんでさ。


 ……それにしても、やっぱり以前から監視してたのかよ。

 割と衝撃の事実である。

 あれでも一応領主の娘なので、今回の起因となった解毒薬から足が付いたのだろうか。


 そういえば、偶に誰かの視線を感じる時があったんだよな。

 物取りか物乞いだろうと放っておいたのだが、おそらくエレレ嬢に監視されていたのだろう。

 物陰からメイド服を着た綺麗なお姉さんに、じっと見つめられていたかと思うと少し興奮するな。

 まさに家政婦は見た!ってヤツだな。


 しかし、街の代表として責任があるのかもしれんが、酷い話だ。

 成り行きとはいえ、今回は結構、肉体労働を務めたんだけどな、俺。

 むしろ残業手当を貰っていいと思うのだが。

 なんでディスられてんの? 酷いよ、辛いよ、悲しいよ!


 ……まあ、相手がその気なら、こっちにも考えがある。

 温厚を気取る俺の悪戯心に火がついちまったぜ。

 言われっぱなしでは癪なので、一つ意趣返しと行こうか。




「――――お嬢様。よろしかったら、これをどうぞ」


 内緒話を終えて戻って来たお嬢様に、俺は抗争前のマフィアよろしく笑いかけ、箱に入れたプレゼントを差し出す。


「あ、あら、頂いていいの?」

「ああ。俺の地元には権力者にプレゼントを送り、機嫌を伺う習慣があるんだ」


 これも日本の伝統芸だろう。


「随分と露骨な贈り物だけど、ありがたく頂戴するわ。……中を見てもいいかしら?」

「どうぞどうぞ」


 にやり、とほくそ笑む。

 箱の中身が気になって仕方ないお嬢様は、予想通り持ち帰るまで我慢出来ずこの場で見てしまう。

 俺が言うのも何だが、もっと警戒した方がいいぞ。

 花束に仕込んだショットガンが火を噴くぜ!


「あらっ、素敵なハンカチじゃない! 花柄の刺繍が丁寧に織り込まれているわね」

「俺の地元は繊細な工芸品が得意でね。お気に召されたようで何よりだ」

「ええ、気に入ったわ! 早速使わせてもらうわね」

「ああ、ハンカチは色々と役に立つからな。例えばそう、思わず泣いてしまったり、我慢出来ず漏らしてしまった時に、な」


「――――!? も、もしかして知っているの!?」

「さて、俺は例え話をしただけだがな? あ、ついでに香水も進呈しよう」

「っっつ!!」


 無慈悲な追撃を受け真っ赤になったお嬢様を愛でながら、俺は下卑た笑いをこぼす。

 俺に言い負けて泣き出した件と、賊から追われていた時に失禁していたらしい件をからかった訳だ。


「~~~~~っ!」


 淑女の抗議は言葉にならない。

 俺の例え話を肯定するように、スカートを押さえて後退っていく。

 この機会に『好奇心』スキルを『羞恥心』に変えてみては如何だろうか。



 まあ、ソマリ嬢ちゃんへの仕返しは、これで十分だろう。

 やり過ぎてまた泣かれても困るからな。


 ――――さてさて、次はメイドさんに御礼しないとな。


「エレレ嬢には、こちらをどうぞ」


 慌てふためく主人をため息混じりに眺めていたメイドさんにも、プレゼントを差し出す。


「……いえ、使用人であるワタシまで頂くわけには」

「地元の伝統的なお菓子なんだが、まあ無理強いは――――」

「一度差し出された贈り物を断ると失礼に当たります。謹んでお受けします」


 お嬢様の惨劇を見て警戒していたメイドさんだが、中身が菓子だと聞いて躊躇なく受け取ってくれた。

 ……ほんと、ぶれないな、このメイドさん。

 考えるよりも行動が先に出るレベルで甘い物を愛しているのだろうな。

 メイドは甘菓子を愛しすぎてる!


「これは初めて見るお菓子です」


 お嬢様と同様に、帰るまで待ちきれなかったメイドさんが、早速箱を開けて中身を確かめている。

 案外似た者同士なのかもな、この二人って。


「それは団子と言って、加工した米に甘味類をまぶしたお菓子だ。どうぞ食べてみてくれ。モチモチして美味いぞ」

「それでは早速。あむあむ…………これはこれは、あむあむ…………大変美味で、…………あむあむ」


 ピンと背筋を伸ばし碌に表情を変えず淡々と、だが嬉々として食べ続けるメイドさん。

 一応初対面の相手に貰った物を、その場で躊躇なく食べ出すって凄いよな。

 立ち食いに一家言ある日本人もびっくりですよ。

 食べる様が美しいだけに残念な光景である。


「あむあむ…………」


 彼女は一心不乱に食べ続けている。

 大人の無防備な仕草を見ると、可愛く思えてしまうから不思議だ。

 但し美人に限る。

 まあ、良く云えば無邪気、悪く云えば食い意地が張っているって事なんだが。



「ご馳走様でした。大変美味しかったです。…………何か、言いたげですね?」


 食べ終わり満足したメイドさんが、餌付けされたヒヨドリを見る気分の俺に問い掛けてくる。

 俺は慈愛の表情を浮かべているつもりなのに、彼女は警戒しているようだ。

 まあいい。

 仕込みは済んだので、本番に移らせてもらおう。


「いやな、俺の地元に『花より団子』って諺があるんだが、今のエレレ嬢にぴったりな言葉だと思ってな」

「…………その言葉の意味は?」

「色恋沙汰よりも旨い食べ物の方が大事、という意味だ」

「!?」


 ピシリと固まったメイドさんを見て、にやりと笑う。

 予想以上に大きなショックを受けたようで、目を見開いて微動だにしない様がちょっと可哀相だ。

 それがまた嗜虐心を誘う。


 正確には『色気より食い気』の意味合いなのだが、この諺では直接過ぎて面白味がない。

 『花より団子』とは、風流が理解出来ない人を揶揄する言葉だから、男女の機微に縁がなく理解が及ばないメイドさんに対する皮肉として、大体合っているだろう。


「他には『仕事が恋人』という諺も似合いそうだな」

「!!」


 諺でも格言でもない社畜川柳で唄われそうな言葉だが、これまた正鵠を射てしまったようだ。めんごめんご。

 ――――あれ、何だか熱いものが頬を流れてくる。

 ……しょっぱい。そうか、俺は泣いているのか。

 無意識に日本での我が身を思い出してしまい、放った言葉がブーメランとなって自身を傷つけたようだ。

 『人を呪わば穴ふたつ』とはこの事か。

 逆立ちしても恋人が出来ない三十代半ばの冴えないおっさんが、その気になれば幾らでも恋人が出来そうな二十代半ばの美女を笑うとはな。

 滑稽にも程がある。



 ……しかし、やっちまったかな。

 ついつい興が乗って、正体を隠すよりも報復を優先しちまったよ。

 …………まあ、いいか。

 この二人は、旅人のグリンと冒険者のクロスケが同一人物だと確信していたようだし。

 だったら逆にこちらも弱みを握ってますよ、と忠告しておいた方がいいだろう。

 ……いや、忠告になっていないかも。

 単に正体をばらしただけな気がする。


 まあ、気は晴れたのでよしとしよう。

 居づらくなったら、拠点を変えればいいのだ。

 今回は不可抗力だったが、今後この二人との接触はなるべく避けた方がいいだろう。

 これ以上縁が深くなると離れづらくなるしな。



「どうかなお二方。俺の心からの贈り物は、気に入ってもらえたかな?」

「…………」

「…………」

「それは重畳。ではでは俺はこの辺で」


 二つのむくれ顔に満足感と危機感をもった俺は、捨て台詞を吐きながら颯爽と――――背後に感じる殺気に冷や汗をかきながら、駆け足で立ち去るのであった。




 ……今回、俺が出張っちまった騒動の結果というか、成果というか、罰?


 翌日、コルトが俺にこう言った。


「あんちゃんが、ソマリお嬢様とエレレねーちゃんを二股して泣かせたって、悪い噂が流れてるぜ」


 爆弾かっ!




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