ブロンド・シスターのハニートラップ 1/2
「随分と立派な建物じゃないか……」
目の前の建物を見上げながら呟く。
まるで領主が住まう館のように大きな建造物。
ただ大きいだけでなく、名のある建築家がデザインしたと思われるいかにもなデザイン。
ヨーロッパ諸国にある歴史的建物遺産みたいだ。
「水の都の神殿や炎の教団の神殿と似ていて、美しさだけでなく厳かな雰囲気があるな」
宗教関連の建物って、良く言えば厳かな、悪く言えば一種異様な風情を持つ造りが多い。
神に連なる宗教とはいえ構造は会社と同じだろうし、面構えが大事なのだろう。
雰囲気が大事な職業だから、当然といえば当然だ。
なのに何故俺が驚いているのかというと。
「自然崇拝教は人気が無い弱小教団だと、シスターが言っていたと思うのだが……」
そう、目の前にそびえ立つ建物は、自然崇拝教の総本山。
ひょんなことから知り合ったシスター・セシエルの勤務先ではあるが、呼び出された訳でも用があって来た訳でもない。
旅の途中に立ち寄った街が偶々自然崇拝教の本所がある場所だったので、興味本位で見学しているのだ。
「貧乏だと聞いていたからお布施でもと思ったが、いらん世話だったようだな」
あの天然シスターが嘘をつくとは思えないし、実際たった一人で行動していたし、だとすればこの齟齬は何だろう?
じっくり見てみると、異様なほどピカピカしており、つい先日完成したかのように真新しい建物だ。
「もしかして、あの後に実績が認められたのかもしれないな」
災害の襲来を完璧に予知できる能力を持つ彼女が居るのだから、不思議ではない。
一度火が付いて知名度が広がれば、いつでもどこでも歓迎されるはず。
だとすれば、知人として喜ぶべき。
影ながら栄進を祝福しよう。
「……隣の建物は、孤児院だろうか?」
立派な神殿の横には、多くの部屋があるアパートみたいな屋敷が併設されていた。
その庭先では、子供達が遊んでいる様子が見える。
孤児院だと感じたのは、若干憂いを含んだ子供が居ることと、種族がバラバラだからだ。
孤児院運営者の端くれだから、何となく雰囲気で分かる。
それでも、子供達が悲嘆に暮れていないから、きっと正常に運営されているのだろう。
あそこも自然崇拝教の管理だとしたら、本当に立派な組織である。
「うーむ、やはりこの世界は美形が多いよなぁ」
元気に走り回る少女達を眺めながら感想が漏れる。
異世界の住民は、顔の造形に優れる者が多い。
特に女性が顕著であり、地球のように愛らしかった少女が大人になって劣化するような現象も起きない。
ここはまさにパラダイス。
ただし、別の世界からやってきた不細工なおっさんとしては、相手にされない可能性が高まるから一概には喜べない。
まあ、地球に住んでいた頃も少女に懐かれた経験なんてないのだが。
「あの子は特に美人になりそうだ。あっちの子の一歩引いた態度もそそる。そっちの子は将来男を手玉に取る悪女になりそうだ」
建物を見ていても腹は膨れないので、将来有望な少女達を観察しながら目の保養を図る。
やはり女性は、大人になる前の穢れを知らない純真な状態が一番である。
「――――あの、自然崇拝教に何かご用でしょうか?」
可愛い子が多く夢中で凝視していたため、接近する人影に気づかなかった。
後ろから急に声をかけられビクリと体を震わせた俺が振り向くと、そこには武装した複数の男性が立っていた。
おそらく彼らは自然崇拝教の門番であり、神殿の近くでウロウロしている俺を不審に思ったのだろう。
門番達は逃げ場を防ぐようにジリジリと包囲してくる。
一応質問する体は取っているが、もう完全に俺が犯罪者だと決めつけているよな?
「お、俺は悪くないっ。ただ可愛い少女達を愛でていただけなんだっ」
「「「…………」」」
どうやら受け答えが不味かったようで、包囲網が狭まっていく。
弁解しても手遅れっぽい。
くっ、こうなればシスター・セシエルの名前を出して誤解を解くしかないっ。
「あ、怪しい者じゃないんだっ。自然崇拝教に知り合いが居るから、少し気になって通りかかっただけなんだっ。だから俺は悪くないんだっ!」
まさか自分が「怪しい者じゃない」という怪しさ満点の台詞を吐くとは思わなかった。
人はテンパると阿呆な言動をしてしまうらしい。
「……お知り合いですか? 失礼ですが、その方のお名前をお聞きしても?」
案の定、警戒心を増した門番が問い質してくる。
それでもまだ丁寧口調なので、効果はあったようだ。
「知り合いの名は、シスター・セシエル。白衣で金髪で巨乳な若い女性だっ。それでも俺は悪くないっ」
「…………彼女とどのようなご関係で?」
「いや、その、地震が起きた街で少し話しただけだから、深い関係ではないんだが……」
「――――っ」
シスターと会ったのはあの時だけだから、知り合いと呼べるのかも怪しい。
おまわりさんから詳しく聞かれるほど焦ってボロを出す犯罪者の気持ちがよく分かる。
「……少々失礼します」
「ん?」
どうやって逃げ出そうかと画策していたら、門番達は一箇所に集まり密談を始めてしまった。
聞き耳を立てると、「まさかあれが?」とか「確かに変な緑色の服を着ている中年男だが?」などと、こちらをチラチラ見ながら確認している。
かと思ったら、少し焦ったように戻ってきて、また質問してくる。
「あのっ、もしかしてセシエル様がお持ちの使い魔は、あなた様が?」
「ああ、あの黒猫だったら、俺が渡したヤツだな」
門番が言っているのは、護衛兼雑用としてシスターに渡した付与紙で創った黒猫のことだろう。
あの日、彼女と別れる際、俺については秘密にしてくれと頼んだ。
だが、後日通信アイテムで連絡があり、約束する前に助言を得たと同僚に話していたこと、そして使い魔についても説明する必要があるため、ある程度は俺が手伝った事実を話してもいいと許可してしている。
苦労して口止めした意味が無くなってしまったが、銅像を建てるような大事にはしないと断言してくれたから、まあ大丈夫だろう。
「――――しょ、少々お待ちくださいっ」
頷く俺を見て仰天した門番は、すぐさま回れ右をして神殿の中へ走っていった。
面倒な流れになってきたが、まだ他の門番が残って俺の方を見ているから逃げるわけにもいかない。
「――――」
しばらくすると、神殿の中から声が聞こえてくる。
聞き違いでなければ、「たーびーびーとーさーまーーー」と間延びした声だ。
俺をそう呼ぶのは、今のところ一人しかいない。
「……やはり、か」
噂をすれば影。
やはりというか、当然というか、声の主は話題の主であるシスター・セシエルだ。
あの時と変わらぬ服と乳をはためかせ、全力で走ってくる様子にも既視感を覚える。
「ぐふっ……」
俺はその特攻を、両腕を広げて正面から受け止めた。
巨乳嫌いとしては前回と同様に躱したかったが、そうすると門番からまた疑われてしまう。
疑われるだけならまだいいが、不敬罪で死刑にされるかもしれない。
先ほど門番がシスターを様付けで呼んでいたから、思ったよりも彼女は高い地位にあるようだし。
「……ははは、久しぶりだな、シスター」
「はいっ、再びお逢いできるこの日を待ちわびておりましたっ、旅人様っ!」
俺とシスターは、まるで恋人同士のように抱き合ったままくるくると回転する。
胸板に当たる巨乳という名の凶器が俺を震撼させるが、こうして仲良しアピールしておけば門番も納得するはず。
本当は遠心力を利用してポーンと投げてしまいたい。
「このわたくしのために、わざわざご足労してくださったのですね」
「……うん、まあ、その、近くを通りかかったから、挨拶しておこうかと思ってな」
冤罪疑惑が晴れてしまえば、もう彼女に用はない。
必要以上にくっついて変に仲を疑われてもやぶ蛇だから、適切な距離感で応対しよう。
「そうでございましたか……」
飽きるほど回転した後、両肩を掴みぐぐっと力を入れて引き離すと、残念そうにシスターが言ってくる。
相変わらずアグレッシブなお嬢さんだ。
そんな彼女の頭の上には、俺が渡した使い魔の黒猫がうずくまって寝ている。
どうやら仲良くやっているようだ。
「……それで、誤解は解けたかな?」
味方を得て強気になった俺は威圧的な笑みを作り、門番に問い掛ける。
「は、はいっ、大変失礼いたしましたっ!」
「うむ、分かってくれればいいんだよ、分かってくれれば」
「ありがとうございますっ。それでは失礼いたしますっ」
顔面を蒼白にして頭を下げる門番に気にしていない旨を告げると、神殿の中へと走って戻っていった。
失礼失礼と騒がしいことだ。
しかしこれで無罪放免となったし、一件落着である。
「手間を掛けて申し訳ない、シスター。仕事の邪魔をするつもりはなかったし、ちょっと神殿だけ見て帰ろうと思ったのだが、門番に聞かれてついシスターの名前を出してしまったんだ」
「まあまあっ、それは大変でございましたね。そんなにご遠慮なさらず、通信アイテムを使っていつでもお呼びいただけた方が嬉しゅうございます」
「ははっ、今度からはそうするよ」
「はいっ、お待ちしておりますね、主様っ」
元社会人の俺は社交辞令を熟知しているから、彼女の言葉を鵜呑みにしない。
いい大人は相手を気遣い、迷惑にならぬよう配慮するべきなのだ。
彼女が大人である証拠に、周りに人が居る時は「旅人様」、二人っきりの時は「主様」と呼び分けている。
地震が起きた街での約束をちゃんと守ってくれているのだ。
「呼び方といえば、門番君が『セシエル様』と呼んでいたようだが、もしかしてシスターはお偉いさんだったのか?」
「そうでございますね。組織の構造はよく知らないのですが、幹部の一人として扱われているようです」
頬に片手を添え、まるで他人事のように話すシスター。
組織における自分の立ち位置を把握していないのは大きな問題だと思うが、彼女にとってはどうでも良いことなのだろう。
何しろ彼女は、神のお告げに従い危険を顧みず人々を災害から守る聖女なのだから。
「シスターはやっぱりシスターだな。うん、変わらないでいてくれて安心したよ」
「もちろんでございます。主様がいつまでも主様であられるように、わたくしもそうでございます」
通じているようでどこかズレている会話も相変わらずだ。
他人から見たら奇妙でも、慣れている本人達にとっては普通なのだろう。
「それにしても、立派な建物じゃないか。以前、シスターから聞いていた様子と違ったから驚いたぞ」
「これもひとえに、主様のお蔭でございます。あのジシン以降、自然崇拝教のお告げを信じてくださる方が急増して義援金も増え、こうして新調できたと聞き及んでおります」
「あの地震が起きた街がきっかけだとしても、シスター達の積み重ねがあってこそだと思うが」
「主様のご謙遜ぶりには頭が下がるばかりでございます」
それは俺の台詞である。
評価が低かったモノが、ある時を境に、爆発的に評価されるようになるのはそう珍しくない。
何らかのきっかけが原因ではなく、一定の評価を超えると認知度が一気に広まるのは自然な現象だ。
ちょうど境目にあった出来事が偶々きっかけと呼ばれるだけで、全てはそれまでの努力の賜物なのだ。
「隣にある孤児院っぽい建物も、自然崇拝教の管轄なのか?」
「はい、有り難いことに運営資金に余裕ができたため、自然現象で親を失ってしまった子供達の心のケアをしております」
建物に負けず立派な心がけだ。
「宗教」という名前だけで拒否反応が出てしまっていたが、中にはこんなまともな組織もあるのだろう。
何もかも一緒くたに評価しては駄目である。
反省。
「――――おい、おっさんっ」
シスターと雑談していると、後ろから呼びかけられた。
振り返ると、そこには十歳くらいのわんぱくそうな少年達が立っていた。
どうやら、俺とセシエル嬢が話している様子が気になり、孤児院の子供が集まってきたらしい。
「ちっ、男かよ……。可愛い声だから少女だと思ったのに、ぬか喜びさせやがって」
小学生までは中性的な声が多いから、聞いただけでは男女が判断しづらい。
「何の用だ、ハナタレ小僧ども。この俺様は、子供といえど男には容赦がない平等主義の立派な大人であるぞ?」
「どこが立派なんだよっ。大人だったら子供に優しくしろよっ」
ふむ、小猿にしてはツッコミができる程度の知能があるようだ。
可愛いコルトと喋り方が似ているのがむかつく。
「オッサンとセシエルさまはどんな関係なんだよっ。も、もしかして、恋人なのかっ!?」
少年達は、俺とシスターが恋仲では、と疑っているらしい。
ませガキめ。
何故か照れているシスターは放置しておくにしても、普段の俺なら「違う」と真実を告げていただろう。
だが、ませガキ相手では真面目に対応しても面白くない。
ここは立派な大人代表として、世間の厳しさを教授しておこう。
「ほーん、俺様とシスターが恋人だったら、どうだと言うんだ?」
「そんなのダメだろっ! 出世しなそうなオッサンなんかがセシエルさまと釣り合うわけないだろっ!!」
「ほほう? だったら、毛が生えていないハナタレ小僧の方が釣り合うとでも?」
「す、少しは生えてるぞっ」
少年達は激怒しながら必死に言い返してくる。
こいつらは全員、セシエル嬢にホの字らしい。
子供は大人の女性、しかも大きなおっぱいが大好きだからな。
ふん、未熟者めが。
熟練した成人男性ともなると、正反対に少女の慎ましいおっぱいこそが至高だと気づくのだ。
成長する度に好みが逆行する。
これぞ、男の反比例の法則である。
「ハナタレ小僧どもよ、よーく聞くがよい。世の美しい女性はみんな、俺のようなダンディな大人の男に憧れるものなのだ」
「うそつくなよっ。オッサンみたいな怪しいヤツがモテるわけないだろっ」
「ふっふっふっ、危険な陰があるところも大人の魅力なのだよ」
調子に乗った俺は、シスターの肩を抱き寄せながらフフンと鼻で笑って大人の余裕を見せつける。
「あらあらっ、まあまあっ」
「……くっ、くっそーーーっ」
男慣れしていないシスターが照れる様子をみて、少年達が顔を真っ赤にする。
ふははっ、愉快や愉快。
同性からの嫉妬ほど、自尊心を高めるものはない。
俺は今、ここに居る男連中の中で頂点に立っている!
俺以外は全員子供だけどな!
「セシエルさまから離れろよっ、このっ、このっ」
口では敵わないと悟った少年達が、俺の足を蹴りはじめた。
痛くも痒くもないが、俺の一張羅である作業着が汚されてはたまらない。
「無駄に元気なハナタレ小僧どもめ。よしよし、高い高いをしてほしいんだな」
「えっ? うわっ、やめろっ――――」
執拗に蹴り続けるクソガキの頭をガシッと掴んで持ち上げ、そのまま空へと飛ばす。
「ほらっ、高いたかーい。雲の上まで飛んでいけーっ」
「ぎゃっーーーっ!?」
レベル200を超える俺の腕力を以てすれば、本当に雲まで届かせるのも容易い。
しかし、それではショック死するかもしれないから、自然崇拝教の神殿と同じ高さの三十メートルほどで勘弁してやる。
「ほら、次はお前達だぞー」
「やめっ、やめろぉぉぉっ」
「た、助けてぇぇぇっ」
「神さまぁぁぁっ」
残念だが、ここの神様は災害予知しかしてくれないぞ。
俺は嬉々として、俺に逆らった少年達を次々と捕まえて、空へと投げ飛ばす。
さながら、人間お手玉である。
頼むから、お漏らしするなよ。
漏らした奴は受け止めないからな。
「「「うぎゃーーー」」」
阿鼻叫喚とはこのこと。
飛んでは落ち、飛んでは落ちを繰り返す少年達から絶叫が漏れる。
人様の恋路を邪魔しようとした罰だ。
馬に蹴られて死なないだけマシだと思うがいいさ。
「――――わあっ」
騒ぎを聞きつけた別の子供達が集まってきた。
少年どもは今、空を飛んでいるから、地上に残っているのは少女ばかり。
彼女達は、何故か羨ましそうにこちらを見ている。
傍から見ると、ちょっと過剰な高い高いってだけで、むしろ楽しげに感じるようだ。
「はい、並んで並んでー」
用済みとばかりに泣きべそかいている少年達を横に放りだし、お次は少女達に高い高いする。
お菓子を使わずに少女から懐かれた経験がない俺にとっては、この上ない幸せ。
合法的に少女と触れ合う体験は至上の喜びだ。
「ほらー、高いたかーい」
もちろん可愛い少女を投げ飛ばすのは、数メートル程度に控える。
それでも十分怖いらしく、最初は少し悲鳴を上げていたが、次第に慣れて楽しくなったようで、最後は笑いながら空中飛行を満喫していた。
遊園地のトランポリンで跳ねているような感覚なのだろう。
「どの世界でも、女性の方が逞しいよな」
特に子供時代は、女性の方が成長が早くて考え方も大人びている。
男は、いつまで経っても幼稚な考え方しかできないから、その子供ほど厄介な動物は居ないだろう。
「…………わくわく」
ちゃんと一列に並んで順番を待つ少女達を消化していった最後尾には、何故かシスターが待っていた。
子供に負けず劣らず、ワクワクした瞳で俺を見ている。
ていうか、実際にワクワクと言ってるし。
「シスター、これは子供専用の遊びなのだが?」
「ああっ、そんなご無体なっ。わたくしにも是非お慈悲をっ」
お慈悲って何だよ。
恐怖で震えている少年達からすると、無慈悲って感じだぞ。
「……仕方ない。泣いても知らないからな?」
「望むところでございますっ」
最後の締めとばかりに、シスターを空へと勢いよく投げ飛ばす。
こんなんでも少年少女が憧れる幹部様だから、スカートに魔法の糸を絡めてめくれないよう配慮しながら、段々と高さを増していく。
どんな災害にも動じない鋼の心臓を持つシスターは、満面の笑顔で飛び続け、全く怖がる様子がない。
まるで青と白の海にダイブするように、くるくると回転しながら楽しそうにしている。
余計な抵抗が一切無く俺に身を任せるものだから、受け止めて投げ飛ばす方としてもやりやすい。
興が乗った俺も、投げる瞬間にひねりを加えたりしてパフォーマンスを高めていく。
「「「わあっ――――っ!!!」」」
最後にシスターは、両手を掲げて片足で立つグリコのポーズを取り、俺の手の平にビシッと着地を決めた。
彼女を片手に乗せたまま、俺がうやうやしくお礼してみせると、観客の子供達から歓声が上がる。
シスターのポーズは謎だが、余興としては十分だったようだ。
いつの間にか始まっていた即席サーカスは、大歓声の中、幕を閉じたのである。
▼あとがき
文庫版3巻の発売が決定しました。
3巻は新書版からの移行ではなく、文庫版が初登場となります。
詳細は、活動報告にて。