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OUTline of 『Last story』
彼らは選ばれた。
幼い頃の記憶は忘却へと、溶ける。
少年は絶対的な力を持ち、平凡な日常に退屈していた。
少女は、世界の命運を決める力を持ち、平凡な日常を送っていた。
そんな彼らを“世界”は必要としていた。
故に、彼らは平凡に別れを告げ、違う世界へと足を踏み入れる。
彼らの先に待つのは“終焉”のみ。
これは“世界”に組み込まれていながら、他の“物語”に深く干渉しない、されない物語。
彼らの物語は、存在しても、しなくても、他の“物語”に影響を与えない。
しかし、彼らの物語は“世界”そのものの終幕を締め括る。
“世界”にとって、これが最後の“物語”となる。